テクニカルスナイパーコラム「経済はまだ成長余地あるが/リスクを取ることの大切さ/FXの現実」

こんにちは、テクニカルスナイパー( @forgoodtrade )です。私はコインオタク編集長の伊藤健次さんに次ぐ立場としてオンラインサロン「COINOTAKU共和国」の専属講師を務めています。
そのご縁からコインオタク公式ホームページにて私の記事を寄稿させていただいています。ぜひ最後までお読みください。
日本経済はまだ成長余地はあるが
明治から大正にかけての40年間、日清戦争・日露戦争という大きな戦争を経験したこともあって株価の上下変動は激しかったのですが、トータルすると年平均で10%も株価が上昇しました。
そして高度成長期とバブル期という2回の長期上昇相場がありましたが、上昇相場は20年程度継続し、停滞期は15年から20年続くのがお決まりとなっています。
神武景気・岩戸景気を背景にした1950年代の相場では個人向けの投資信託が急拡大しました。
短い期間で大きく上昇した相場というのはその後も上昇する傾向があり、あまり上昇していなくても十分な時間が経過してしまっているとその後は下落 することが多いものです。麻生黒田ラインのデフレ脱却を目的とした金融政策の甲斐もあって日本の物価は上昇に向かって動き始めています。
日本の株式市場は残念ながら単独で相場を形成するだけの力はなく、どうしてもアメリカ経済の影響を大きく受けてしまいます。
為替が長期的な円安トレンドに入ったとするとそれは日本の長期的なインフレを誘発し、株価も継続的に上昇するでしょう。
しかし依然として株式相場が高値圏にあるということは変わらず、ここから実経済の復活もあって本当に伸びたとしても2月のコロナショック時のような大暴落を拾う以外に新規でインデックスに張る合理性はありません。
勘違いしている方が多いのですが、配当狙いの長期投資など1000万円単位でないと意味がなく、何よりも自らの資産に流動性がない(=ロック)状態は多くの人にとってはリスクになりえます。
これはFXにも当てはまることですが、投資やトレードにおける最大のリスクはポジションを保有した状態で置いておくことです。
リスクを取ることの大切さ
一定確率で株価が上下変動する範囲のことをリスクといいます。
私たちはしばしばリスクをマイナスのものと捉えていますが、実際には上振れ(プラス)も下振れ(マイナス)も同じリスクであるというのが定義です。
株式はリスク資産であり、それはつまり他の金融資産に比べて価格の変動が激しく(ボラティリティが高く)、大きく勝つ可能性もあれば大きく負ける可能性もあるということです。
私はセミナーなどで資産形成と資産運用という話をしますが、前者が攻め・集中投資であるのに対して、後者は守り・分散投資が基本です。
1億円を運用するのであれば期待リターンが5%なら十分な水準といって良く、5%あれば年間500万円となり、それだけで生活できる水準です。
しかし100万円しかなかったらわずか5万円で、しかもリスクが±20%あるので約68%の確率で80〜120万円の範囲に収まるものの、残り32%の確率でそれ以上に株価が乱高下することになり、下振れリスクを単純に半分とすると16%の確率で80万円以下になります。
またポートフォリオも一定水準以上の資産額を持つ投資家のためのものであり、お金がない人が利用するものではありません。
先に述べた通り、資産形成には集中的な投資が必要であり、当然のことながら資産形成をしようと考えている人はさほどまとまった元手資金を持っていないことが多いでしょう。
それにもかかわらず不思議なことに積立NISAなどの投資信託で個別銘柄ではなくインデックスフェンドに投資する方が多いという現状があります。
目的と手段がまったく乖離しており、これは適切なアプローチとしてもっとリスクを取っていかなくてはブレイクスルーしません。
FXトレードの現実
このパラグラフでは久々に抽象的な話をしていきましょう。
この記事を読んでくださっている方はおそらく最低限のテクニカル分析を勉強してFXトレードの技術を身につけて稼ぎたいというモチベーションがあるかと思います。
初心者の方のためにお話ししておくと、まず「テクニカル分析」については最初に勉強する必要はありません。
泳ぎ方を学ぶ前にまずは水に飛び込めといいますが、これはFXの場合であっても同様で、少額小ロットでまずは挑戦してみることです。
いきなりスタートから大損させないように私は特にオンラインサロン「COINOTAKU共和国」の中でまず投入金額・最低ロットでトレードすることを指示しています。
チャートの読み方やその先を考える分析はやっていくうちに感覚として覚えるもので、その後に体系的に学んでも遅くはなく、むしろ納得できる部分は多いでしょう。
またトレード技術は一朝一夕には身につかないということは理解されているかと思いますが、そうであっても集中的に訓練する必要があります。
フルコミットと言うように、とにかく極めるまで他のことを一切やらないという姿勢が大切になってきます。
これはFXのおそろしい点なのですが、実は意外にも勝てるのでいわゆるギャンブルとは逆の意味でやめられなくなります。
そしてやめたあとに少し期間を置いて再び始めようとすると今度は技術が鈍ってしまっているものです。
世界中を旅して回りながらどこでも自由に稼げるというのも半ば幻想であり、パフォーマンスはというのは実際には環境に左右されるため(フルカスタムトレードルームが必ずしも良いわけではない)、トレーダーはトータルで見るとあまり良い職業ではありません。
テクニカルスナイパーの発信媒体
私は以下の媒体にて発信をしていますのでぜひチェックしてください。
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FXデイトレードと新興株のスイングトレードをメインとした個人投資家。
シンプルなチャート分析とプライスアクションを基にした手法や金融経済に関する教養をTwitter・LINE@にて発信。
オンラインサロン「COINOTAKU共和国」の専属講師を務めるのほかに、対外セミナーへの登壇もこなす。
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