【アノマリー】12月はグイグイ上昇相場?

感覚とはかけ離れた株高や暗号資産、コモディティの高値報道。
手放しで喜べない株高ですが、世界中の政府や中央銀行はバラマキを行っているのでこの流れを読み誤るのは危険ですね。
皆さん、暗号資産も株式も絶好調ではないでしょうか?
株式こうみる:日経平均は21年前半に3万円へ
<JPモルガン証券 チーフ株式ストラテジスト 阪上亮太氏>
良好な需給環境や企業業績の回復、新型コロナワクチンの開発・普及による経済活動の正常化期待を背景に、2021年前半に日経平均株価は3万円に向けて上昇すると予測する。日本の企業業績は、消費増税の影響で大きく落ち込んだ19年度、コロナ禍の影響を受けた20年度から、21年度以降は回復に転じると見込まれる。21年の日本株の高値はTOPIXが2000ポイント、日経平均が3万円と予想する。
年間を通しては、前半に高値を付け、後半はレンジ相場で推移する見通し。新年度の業績回復を先取りして本決算にかけて株価が上昇し、新年度以降は実績が期待値をさらに上回るのは難しいため、レンジ推移に終始する可能性が高い。
2020/12/5 REUTERS 株式こうみる:日経平均は21年前半に3万円へ=JPモルガン証 阪上氏 より
実体経済との乖離

先ほどのニュースでは来年はついに長年世界に先駆けて停滞してた日経平均株価が3万円を超すのではないか?とありました。
個人的には、異次元の金融緩和が日本だけでなく世界中で続いているので、「3万円」の壁は突破すると考えています。
ワクチン供給体制も量産段階に入り、先行きの不透明感が拭い去られ、米国の景気も底堅く伸び、金利が上昇していけば相対的に日経平均株価も上昇する要素が強いと考えます。
ワクチン次第ということもありますが21年の4~5月ごろに3万円の壁を目指してもおかしくはないと個人的に思います。(投資は自己責任でお願いします)
暗号資産や株式、コモディティといった「インフレに強い」ものが値上がりし、実体経済は懐の厳しい話が多いというのはこの異次元金融緩和下では何度も出てくる話で、ここで取るべき賢明な判断は「インフレに対しヘッジする」ことであります。
暗号資産や株式、不動産投資を始める!と意気込み、PERやPSRやROE等を勉強してから!と頭でっかちになる前に今回はアノマリーという話を少しシェアしたいと思います。
アノマリーって?

アノマリーとは、英語のanomalyで、「法則・理論からみて異常であったり、説明できない事象や個体等を指す」と定義されています。言わば、原理原則からは説明ができない現象と考えて頂ければ良いかと思います。
投資の世界でもアノマリーがあり、同義的に経験則と理解され、ジブリの法則や、Sell in May、夏枯れ相場、ハロウィン効果などがあります。
経験則であり一定の実績があることから、参考にしている投資家は意外と多くおり、頭の片隅に置いてトレードしていることから、「ただの迷信」と切り捨てると痛い目に遭うかもしれません。
実際にジブリの法則は、「金曜日の夜中に放送=米国雇用統計のタイミングに近い」、ハロウィン効果は「10月決算で欧米の機関投資家が利確する」というように実際のイベントとリンクしているものもあり、アノマリーも馬鹿にはできません。
12月は駆け込み要素が強い

「今からとにかく投資をするぞ!」と意気込む前に12月はどんな月であるかを一度想像してみましょう。
12月はなんといってもクリスマスで、世界の大半の富を動かす欧米の機関投資家もクリスマス休暇に入るためにポジションの整理を行い、彼らは彼らの家族とまったり年末を過ごします。
このことから、12月で有名なアノマリーは「サンタクロースラリー」と言われ、既に機関投資家が「売り」を行ったことから、売り圧力が弱まり結果として株高になりやすいと言われています。
日本では所得税の関係上、12月で「締め」となることから税金対策での損切りが行われやすくなり、この売りを乗り越えると上昇しやすいという考えから、サンタクロースラリーは日本でも有効だと考えられています。
実際に12月最終週と年内最終取引日の比較をしたところ、1970年から2019年までで約8割も株が上昇したという結果になったそうです。
近年ではトランプ元大統領の爆撃ツイートで相場が乱高下したことから、サンタクロースラリーのイメージは弱まっていますが経験則的にはやはり勝率の高い月と言えるでしょう。
投資やビジネスはロジカルなもの、と思われがちですが意外にこのような経験則も有効で、案外人間味のあるものだなぁと感じませんか?
人間がそもそも「非合理的で感情的な生き物」であるのは当たり前なので、頭でっかちになってしまうと思わぬ落とし穴に落ちてしまうかもしれませんね。
以上、金崎明人がお送り致しました。
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東証一部上場企業で会社員として働くも、趣味の業界であるため、ストレスフリーで過ごす。 ファンダメンタル分析をベースに長年相場で戦い、経済的なストレスからも解放され、ストレスフリー。市場平均は常に超えてます。 社畜を軽蔑していることからか、辛口コメントなのがタマにキズ。
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