日本人の金融リテラシーの低さ、広がり続ける日米格差

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伊藤健次
暗号資産評論家伊藤健次(@it0ken)です!

今回は、「日米間の暗号資産以外の投資効率の現状」についてレポートします!

日米の投資パフォーマンス比較、違いは「意識」と「商品構造」

「人生100年時代」の老後資金の支えとして期待される投資信託は、近年注目を集めています。
積み立て型の少額投資非課税制度(NISA)口座や確定拠出年金(DC)口座など、節税しながら将来資産構築可能なスキームとして開設は100万を超える数に伸びてきています。

しかし、 売れ筋投信を米国と比較すると、商品の偏りやコスト意識の低さなどの面でむしろ格差は広がっているのです。 


(写真引用元:投信 縮まぬ日米格差 日本は「テーマ型」に偏重

電気自動車、ロボティクス、フィンテック……。2018年の日本の投信の資金流入上位30本のうち4割の12本はこうした「旬のテーマ」に集中投資するものだ。10年前も上位30本のうち10本がブラジル債券ファンドなどのテーマ型だった。

投信評価会社モーニングスターの朝倉智也社長は「テーマ型は設定時期にすでに組み入れ銘柄が割高なことも多く、ブームが去ると大きく下落しやすい」と指摘。

それでも証券会社や銀行にとって「成長ストーリーを訴えやすく、手数料も多く取りやすい」(地銀幹部)ため売れ筋になる。
一方、米国の上位30本は全て世界もしくは米国全体の株・債券に幅広く分散する投信。テーマ型は一本もない。

引用元:投信 縮まぬ日米格差 日本は「テーマ型」に偏重

そして、日本の金融機関による商品販売構造や日本人のコスト意識に米国との大きな違いがあります。

投資家が負担する保有コストは日本の上位30本が平均で年率1.4%とやや上昇したのに対し、米国は同0.3%と10年前の半分に下がった。
日本の売れ筋の多くは、運用担当者の腕で市場平均を上回る利益を狙う「アクティブ(積極)型」だ。調査コストなどが重いこともあり「長期では6~7割が市場平均を下回る傾向が世界的にみられる」(朝倉氏)。

一方、指数に連動するよう運用する「インデックス型」は低コスト。米国では10年前に5本だったインデックス型が13本に増えたが、日本は2本から1本に減った。
つみたてNISAなどを機に日本も一部で投信の保有コストが低下。米国上位並みの年0.2%程度で幅広く投資できる投信は増えている。問題はそうした投信が、積み立て投資を好む一部の若年層以外にあまり広がっていないことだ。

なぜ日米で選択が大きく違うのか。米投資家の知識が特に高いわけではなく、販売構造の差が大きい。米国は確定拠出年金(DC)経由での資金流入が全体の約6割。

米国のDCでは、勤務先が低コストで幅広く分散投資する投信を「初期設定(デフォルト)」とし、社員はそれを半ば自動的に買うことが多い。米国の上位30本のうち7本を占めるバンガード社は「結果的に長期の資産形成に向いた投信が選ばれている」と話す。

日本のDC経由は残高の1割弱で、証券・銀行など金融機関が大半だ。顧客の保有期間中、信託報酬の約半分が販売金融機関に入り続けるので、信託報酬の厚い投信を売る誘惑が働きやすい。

引用元:投信 縮まぬ日米格差 日本は「テーマ型」に偏重

最近は、DCのデフォルトをアクティブ運用商品に設定する金融機関も増えてきましたが、ほとんどの商品は運用利回りがほぼゼロの元本確保型に設定されています。
今後は、デフォルトを元本確保型以外に設定せざるを得ない状況になってくるでしょう。

若年層を含めた投資にあまり関心をもってこなかった人こそ、積極的に金融リテラシーを身に付ける習慣をつけ、将来に向けた自助努力をしていってほしいと思います。

日本人の金融リテラシーの底上げが必要

伊藤健次
このニュース、 伊藤が解説します。

金融リテラシーを上げようとする試みは、暗号資産の投資詐欺が起きる前から日本ではスローガンとなっていました。
たいそうなお題目に見えますが、内容はとてもシンプルです。

投資信託の市場において、日本人投資家は米国と比べ手数料を5倍も多く払っているというデータが証明されています。
これもひとえに金融リテラシーではありますが、米国人のような「手数料の安い方がパフォーマンスが高い」という構図がなぜ日本人にこんなにも浸透しないのか不思議です。

投資家が知識をつけるだけで本当に実態は変わるのだろうかと感じてしまいます。
そもそも今の社会は分業により成り立っており、細分化された専門職によって持ちつ持たれつの関係となっています。
個人で何でもできるよりも各分野のプロフェッショナルとなるほうが社会全体のパフォーマンスが上がるためです。

結果、全ての日常がプロフェッショナル化し、そこそこで良いという選択肢はほとんどなくなり、競争は激化の一途をたどっています。
「金融リテラシー」とは、そこそこで良い知識ではなく、金融のプロ並みの知識を持ち、プロと対等に渡り歩く知識まで保有しなければ無意味だと思います。

もちろん万人にそれを求めることは難しいです。
そこで、新たなプロフェッショナルとして独立系投資アドバイザー(IFA)が登場しました。
顧客の為の投資商品を推奨するセカンドオピニオン的な存在です。

IFA(Independent Financial Adviser):特定の金融機関に属さない独立型フィナンシャルアドバイザーのことを指します。日本ではまだ認知度が低い「IFA」ですが、欧米ではスタンダードな存在で一般投資家は「資産運用の相談相手」としてIFAを活用しています。IFAは、金融機関特有の営業方針(ノルマ)にとらわれることなく、投資家目線になり人生プランに沿った資産運用や、金融商品を提案してくれることがユーザーに人気となっています。

新たなプロフェッショナルの登場でまた個人投資家は金融リテラシーのハードルが当然上がる事になります。
未来に向かって必要な知識はどんどん多くなってきています。
5年後も10年後も同じような話題がニュースになることは目に見えています。

コインオタクを通じて少しでも多くの暗号資産投資のプロを育てたいと強く思います。
(みなさんは暗号資産以外にも投資は行なっていますか?貧富の差は「金融リテラシーの差」と言われているほど大切なことです。投資の重要性についてレポートしています。こちらをご覧ください。)