Libraは暗号資産として見なされるのか?金融庁の見解とは

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先月に発表があった、Facebookが開発している暗号資産「Libra」について、金融庁は「暗号資産に該当しない」という見解を示しています。

現在の資金決済法では、暗号資産は「法定通貨はまたは法定通貨建ての資産ではない」とされていて、Libraは日本円をはじめ、米ドルやユーロ、英ポンドなどの複数の通貨を裏付けされバスケット通貨と見なされているため、Libraは日本では暗号資産に分類されないようです。

この法律において「暗号資産」とは、次に掲げるものをいいます。
物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

 

「本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。」という部分が、Libraは日本円をはじめ、米ドルやユーロ、英ポンドなどの複数の法定通貨を裏付けをしているのでバスケット通貨と見なされ、「電子マネー」と捉えられてしまうからです。

よって、Libraを用いた決済は、現行法に当てはめると「一般的な資金取引や送金」とみなす可能性が高く、移動送金業としての登録が必要となるといいます。

また、金融庁があるトークンを暗号資産だとみなした場合は金融庁から認可を得なければならないため、Libra
の日本への参入は障壁が高いと言えるでしょう。

 

伊藤健次
このニュース、 伊藤が解説します。

 

法律の壁がビジネスの抑制をしてしまっている典型事例です。法令順守は当然ではありますが、国境を超えて行うビジネスでは国ごとに異なる法律が厄介です。

国によっては自国への参入を拒否するためにあえて法律を盾にすることもあります。

今回のFacebook社が参入する暗号資産業務は法定通貨に裏付けされたデジタル資産であるため電子マネーという扱いになります。

電子マネーの個人間の売買や譲渡などは現状グレーゾーンです。グレーゾーンとした理由は電子マネーを提供するサービス会社が売買や譲渡を禁止していることが多いからです。

Facebook社が個人間売買を許可した電子マネーを発行した場合、新しい規制ができる可能性も十分あります。

  新規テクノロジーやサービスは自由な価値の交換を目的とし、国や管理当局は移転される価値・情報を全て記録しようと躍起になっております。 

両社は最初は相容れないかもしれませんが、管理当局側がテクノロジーを受け入れることによりベクトルが合うかもしれません。

規制する側の柔軟な対応が必要になります。

 

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