Binance(バイナンス)がLibraに類似した独自の暗号資産プロジェクト「Venus(ヴィーナス)」を発表


暗号資産取引所のBinanceはFacebookのLibraに類似した独自の暗号資産プロジェクトである「Venus(ヴィーナス)」を発表しました。
公式発表によると、FacebookのLibraは全世界をターゲットにしているのに対し、地域を限定的にフォーカスし、各国の法定通貨にペッグするステーブルコインになり、政府やテクノロジー企業、ブロックチェーンエコシステムに関係するプロジェクトとの新しい提携やパートナーシップを構築し、先進国と発展途上国がVenusで活性化していくことを目指しています。
今回Venusを立ち上げた理由は、本拠を置くマルタをはじめ、アメリカ、シンガポール、南米など世界中のネットワークを通して国境を超えた支払いシステムを構築し規制コンプライアンス制度を確立できたことや、すでに安定し稼働しているBinance Chainでステーブルコインを発行し、送金速度が銀行に匹敵していることなどが挙げられます。
また、今後アメリカや韓国でのVenusの展開について、各国の法的規制に遵守し、システムが不正に操作されるのを防ぐサンドボックス制度を設け、民間企業のステーブルコインの発行を行い、クロスボーダーの決済システムの開発許可が必要になると提議しています。
もともとBinanceのCEOであるCZ氏はLibraについて肯定的であり、ライバルとして見ている訳でもなくVenusはLibraを助けることになるだろうとコメントを残しています。
現段階ではVenusについてのホワイトペーパーや提携企業は公開されていませんが、Libraと同様に大企業や暗号資産関連企業と提携していくでしょう。

海外大手暗号資産取引所バイナンスが発表した、各国向けのステーブルコイン構想「Venus(ヴィーナス)」。
タイミングも内容も近しいのでFacebookのLibra(リブラ)をライバル視しているように市場は捉えておりますが、今回の発表のように決して競合視をしているわけではないようです。
餅は餅屋という通り、Facebookの暗号資産構想はスタートから多難な状況が続いております。
反対にバイナンスの「Venus(ヴィーナス)」構想はおおむね好意的に市場からは捉えられており、各国も受け入れはバイナンスの方を選ぶ可能性が高いと言えます。
バイナンスが切り開いた国でLibraが提供できるようになれば、Facebookとバイナンスの協力した関係を期待することもできますね。
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