欧州中央銀行(ECB)は中央銀行デジタル通貨(CBDC)に匿名性を追加できると発表

The Eurotower of the European Central Bank -EZB- in Frankfurt with the Euro symbol and the twelve stars of the European Union flag.
海外ニュース

欧州中央銀行(ECB)は、匿名性を維持した中央銀行デジタル通貨(CBDC)の決済システムを開発することが可能だとレポートにて発表しました。

「中央銀行デジタル通貨における匿名性の調査」という題名のレポートで、欧州中央銀行(ECB)の他にブロックチェーン企業であるR3社とコンサルティング企業のアクセンチュアと共同で匿名性に関する概念実証(PoC)を行いました。

デモンストレーションでは、2つの仲介業者と中央銀行、マネーロンダリング対策機関の4つの機関に焦点を当て、R3社が提供するブロックチェーンプラットフォーム「Corda」を使用した結果、取引額が少ないユーザーの身元情報や取引履歴などのプライバシーを保護することができ、AML/CFT(テロ資金調達対策)などの取引額が大きい場合にもチェックの対象となることを保証するシンプルなCBDCの支払いシステムを構築できることを示すことができました。

中央銀行と取引仲介機関はユーザーからの同意がなければ、その取引情報等を閲覧することはできないようで、取引に関与していない者が得れる情報の量を減らすことや、ゼロ知識証明などのシステムを導入することでさらに改善できると述べています。

 

伊藤健次
このニュース、 伊藤が解説します。

 

個人が匿名性通貨を使いたい理由と政府が匿名性通貨を利用したい目的は大きく異なります。

個人は主に納税回避を目的とし、自身の行動を把握されたくないために匿名通貨のニーズがあります。

政府が匿名にする理由は、何かを隠したいというわけではなく、匿名にしておくことで管理をする必要が生まれ、結果的に中央集権が維持できるためとなります。

そもそもお互いにお互いを承認しあう事で分散化しようとした取り組みがブロックチェーンであり、お互いに承認ができない匿名性というものを持ち込んだ時点で誰かが管理しなければならなくなります。

技術がどんなに優れていても使う人がしっかりと理解しなければ理想と現実は異なる結果となるでしょう。

将来どうなるかは市場が決めることですが、人々はまだ管理されることを望んでいるかもしれません。

 

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