ロシアの中央銀行は現物資産に連動するステーブルコインのテストを開始

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ロシアの中央銀行は現物資産に連動するステーブルコインのテストをサンドボックス上で開始しました。

サンドボックスとは外部から受け取ったプログラムを保護された領域で動作させることによって、システムが不正に操作されるのを防ぐセキュリティのことで、まだテスト段階であるためこの手法を取っています。

ロシア中央銀行によると、このステーブルコインは決済や通貨の代わりとして機能することは想定していないと述べ、続けてロシアのデジタル通貨「デジタル・ルーブル」についても言及しており、他国の経験を基に潜在的な利点を理解する必要があるとし、デジタル通貨の発行は従来の金融システムに深刻な影響を与える可能性があり、さらに貯金の流出や資金のオーバーフローが起こる恐れがあると指摘し、デジタル通貨の問題には慎重にアプローチするべきだと述べています。

ロシアでは暗号資産の人気が2年連続低下していて、その理由としてマネーロンダリングやテロ資金供与、ボラティリティーなどのリスクが挙げられ消極的な傾向が見られますが、世界各国では政府が発行するデジタル通貨の検討がされ始めています。

最近ではフランスがユーロと連動するデジタルユーロのテストを開始すると発表し、アフリカ大陸のナイジェリアもナイジェリアリラに連動するステーブルコインが来年から運用予定となっております。

 

伊藤健次
このニュース、 伊藤が解説します。

 

ステーブルコインの利用をサンドボックス内でテスト運用が始まりました。

これは非常に慎重な姿勢と言えます。

デジタル通貨の発行が既存金融機関へ深刻な影響が出る恐れがあるという表現は、自国通貨が安定していない政府は全て共通の悩みでしょう。

通常法定通貨というものは自国経済の安定を図るためのツールであり、経済を活性化させたり、反対に抑制したりするときに利用します。

しかし、デジタル通貨の時代になり誰がどの程度保有しているかが明確になったり、自国経済外で想定外に利用されるようになったりすると自国経済安定のためのハンドリングが難しくなるでしょう。

デジタル通貨を発行すれば全ての課題が解決するという魔法の道具ではありません。

各国に置かれた都合に合わせて上手く技術を生かして欲しいところです。

 

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