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Future of Blockchain「ブロックチェーンが魅せる未来」参加レポート

2018.09.07

2018年9月1日に「Future of Blockchain ブロックチェーンが魅せる未来」というブロックチェーンのカンファレンスが開催されました。
ICOプロジェクト、マイニング、研究者などブロックチェーンに関係する様々な立場のゲストを招き、ブロックチェーンの将来について議論されました。
ブロックチェーンの最先端を見据えた当カンファレンスをレポートいたします！

Future of Blockchainカンファレンス概要

イベント名：Future of Blockchain ブロックチェーンが魅せる未来
公式サイト：https://c2pt.info/
開催日時：2018年9月1日(土)　第1部15：00〜18：00 第2部 18：00〜20：00
会場：ベルサール六本木グランドコンファレンスセンター Room H
主催：JBaaS(日本BaaS協会)

ゲストスピーチ

ペイビット株式会社　代表取締役枝根英治氏

公式サイト：https://www.paybit.jp/
一般社団法人日本暗号資産利用者協会会長の立場から、ブロックチェーンに関する歴史、基礎的な技術を紹介されていました。
さらに、ブロックチェーン技術の親和性の高さから金融、医療、サプライチェーンをはじめとしたあらゆる業界への導入促進を強調されていました。

Jupiter Project M&A統括責任者植木秀憲氏

公式サイト：http://jupiter-ico.com/
Jupiter Projectは、企業のセキュリティを高めていくためのブロックチェーンプロジェクトです。
導入した企業のデータベースを自動的にハッキングし、ネットワーク上にセキュリティ脆弱性を探します。さらにエンジニアが修復するプロセスをAIに学習させていくという、画期的なプロジェクト内容を紹介されていました。

GoldMiner CMO Celia XU氏

公式サイト：http://www.dakecloud.com/index-ja.html
今までにない新しいタイプのマイニングマシンを紹介されていました。
従来のマイニングマシンは、コンセンサスアルゴリズムにProof-of-Work(PoW)を採用したブロックチェーンの承認作業を行う為のものであり、多くの電力が必要となるといった問題点があります。
一方、GoldMinerはPoWを使わずにマイニングを行います。
IPFSというファイルシステムを採用し、マイナーはIPFSに自分のストレージ(HDDやSSD)の空き容量を提供し、トークンを報酬として得ることができます。
これにより、従来の方式よりも電力を抑えて運用することが可能となります。

VIDY Co-Founder Matthew Lim氏

公式サイト：https://vidy.com/
Vidyはネット広告を改善するためのプロジェクトです。
既に世界中に広告は存在しますが、過多な状態から効果が希薄するといった問題があります。
そこでVidyでは、インターネットの文章に広告を入れるという手法を使ってこの問題を解決します。

株式会社ワールドインパクト　長村直樹氏

公式サイト（商品ページ）：http://world-impact.jp/product/
プレゼンテーションでは、WorldTraderというアプリが紹介され、デモンストレーションを通じて実際の操作を確認することができました。
なお、WorldTraderは、APIを提供している暗号資産取引所と連携することにより、1つのアプリから多くの取引所の取引を実行することができます。

東京大学大学院客員教授、元衆議院議員、松田政策研究所代表松田学氏

松田氏は、前述のJupiter Projectのプロジェクトリーダーも務めています。
本講演では、多くの国と地域でブロックチェーンがインフラとして活用されている点に触れ、ブロックチェーンの社会的インフラへの利用可能性について、その有用性の高さを示していました。
また、日本政府の永久国債オペの出口は政府の作る暗号通貨による償還であるとの構想を示しました。

ASOBICOIN Co-founder、CFO 生原優介氏

公式サイト：https://asobimo.io/ja/
オンラインゲーム専業メーカーであるアソビモ株式会社のASOBI COINの生原優介氏によるスピーチでは、月間100万人のアクティブユーザーとその事業主体の紹介が行われました。
また、不正コピーなど現在のデジタルコンテンツ業界の問題に触れ、その解決策としてブロックチェーン技術が所有権を移転できる特性を活かしたコンテンツ売買を提案しました。
ASOBI COINでは上記のプラットフォームを9月にリリースする予定で開発を進めています。

ONEGAME CMO Jane Wang氏

公式サイト：http://one.game/
ONEGAMEは、一般の人がバーチャルの世界に簡単に参加、アクセスできる世界を目指しています。
分散型のバーチャルワールドのゲームを展開し、バーチャルワールドに貢献するディベロッパー、クリエイター、デザイナーに対してOGTトークンが支払われます。
つまり、ゲーム内で稼ぐことができるのです。
プレイヤーはAvater Walletと呼ばれる、ONEGAME専用のウォレットからゲームにアクセスすることができ、このウォレットには、ゲームで遊ぶ時の自分のアバターが紐づいています。
また、Avater Walletは2018年7月にリリースされています。

パネルディスカッション「ブロックチェーンが魅せる未来」

第1部の最後は「ブロックチェーンが魅せる未来」というテーマのパネルディスカッションでした。
各プロジェクトの代表者が参加し、以下の議題について各人の考えを言及しました。
・今のブロックチェーンについてどう思っているのか？
・これからブロックチェーンが社会に浸透していくにはどうなるといいのか？
・ブロックチェーンに触れたきっかけは？
・ブロックチェーンが普及した未来はどうなるのか？
印象的だったのは、「今のブロックチェーンについてどう思っているのか？」という質問に対するGoldMiner CMO Celia XU氏の「ブロックチェーンと聞いて日本ではトークン、暗号通貨と想像する人がほとんどだが、サンフランシスコでは全く異なる見識。”分散型のクラウドサービス”が真っ先に想像されるもの。」という回答でした。
ブロックチェーンの普及に対する日本の方向性を考えさせられる一言ではないでしょうか。