クラリティ法案また否決──本当に守りたいのは「銀行」なのか?

米上院で、クラリティ法案の審議入りに向けた手続き採決が失敗しました。賛成は可決に必要な60票に届かず、ビットコインも一時急落しています。

表向きの大きな争点となっているのは、トランプ大統領の暗号資産ビジネスを巡る利益相反です。しかし、その裏では銀行預金とWeb3を巡る既存金融との競争も続いています。これを独自のジャーナリズムで解説します。

伊藤健次
伊藤健次
このニュース、 伊藤が解説します。

米クラリティー法案、上院で審議入り採決失敗 60票に届かずビットコイン一時急落|2026年9月16日

CoinPostは2026年9月16日、米上院でクラリティ法案の審議入りに向けた手続き採決が行われたものの、可決に必要な60票に届かず不成立となったと報じました。ビットコインはこれを受け、一時75,000ドルまで下落しました。

法案の交渉に携わってきた民主党議員からも反対票が出ており、トランプ大統領の暗号資産関連資産を念頭に置いた倫理条項が争点となりました。一方、共和党側は倫理枠組みなどで大幅に譲歩したと主張しています。

また、共和党議員からも反対票が出ました。法案が完全に不成立となったわけではなく、今後の再採決に向けた余地も残されています。

クラリティ法案が再び失敗、本当の争点は銀行とWeb3の競争か

クラリティ法案が再びすべりました。法案の審議を前に進めるための投票ですら、トランプ陣営の共和党からも反対が出る始末です。道のりは長そうです。

では、クラリティ法案成立反対派の主な意見は何なのでしょうか?

それは、「トランプ大統領が儲かるのが許せない!」です。わかりやすく言えばです。

これは気持ちはわかりますよね。大統領の立場で、親族が仮想通貨市場で大きな利益を得ているので、クラリティ法案支持派であっても、大統領やりすぎだよと思ってます。

今回、トランプ大統領は利益相反を巡る規制の多くを受け入れました。

でも、クラリティ法案の審議は前に進みませんでした。ここでいよいよ、なんでまだ否定派が多いの?と疑問が出ます。

トランプ大統領が儲かるのを阻止というのは、わかりやすいスケープゴートです。もちろんその意図もありましたが、ここまで大統領が譲歩しているのなら、ほとんどこの課題は解決です。

実体は「銀行業を潰したくない」でしょう。クラリティ法案が前に進めば、銀行からすると巨大なWeb3産業が競合となります。

市場原則は自由競争だから、銀行がんばれ!と言いたくなりますが、確かに、銀行が預金を集められなくなる一方で、まだWeb3の利用者は少ないという期間が誕生すると、金融市場が大きく混乱する可能性はあります。

そのため、このような攻めの法案を進めるには金融システムへの影響も考える必要があります。米国はトランプ大統領の手腕もあり、ギリギリのラインで検討をしております。

銀行が潰れても、Web3に集まった資金をローンに貸し出す事業も誕生するでしょう。日本の住宅ローンを米国のファンドから借りるという未来も遠くはありません。

遠くはありませんが、クラリティ法案が成立したらすぐにその手のサービスがなければ、米国には空白地帯が生まれます。盛大なWeb3実証実験を、米国という超最先端の国でやってます。

クラリティ法案が成立するべきだと、対岸の火事から全力で声を上げていきましょう!

クラリティ法案成立後、Web3への金融移行で起こり得るリスク

クラリティ法案が通った後に金融ショックが起きるとは考えておりませんが、パズルのピースがうまくはまらなかった場合、米国はとんでもない景気悪化になる恐れはあります。

黙っていて萎むか、一か八かにかけるかということを米国はやってます。

ニュースは、必ずしもすべてが正確とは限りません。 また、誰が発言しているかによって、同じ事実でも意味は大きく変わります。 そもそもニュースは、出来事の「一部」しか切り取って発信されないものです。

だからこそ、ニュースだけを材料に未来を断定すると、判断を誤りやすくなります。 ただし、ニュースそのものが無価値なのではありません。 読み手が、まだ読み方を知らないだけです。

無知は無能ではありません。 ニュースの構造や背景を意識して読み解く練習を重ねれば、誰でも「今の情報」から「これから起きる流れ」を捉えられるようになります。 このメディアでは、そのための視点と考え方を伝えていきます。

この記事を書いた人

伊藤健次

日本最大級の暗号通貨サイト【COIN OTAKU】編集長 1984年生まれ 静岡県出身 慶應義塾大学 大学院 経営管理研究科 ヘルスケアポリシー&マネジメント集中コース終了 株式会社ソクラテス 代表取締役 / 国内企業暗号資産事業顧問 / 暗号資産取引所アドバイザー / 暗号資産投資アナリスト / Fintechコンサルタント / 暗号資産非公式アーティスト /YouTuber テレビ東京WBS出演 テレビ東京モーニングサテライト出演 NHKおはよう日本出演 BS11 真相解説 仮想通貨NEWS!出演 その他各メディア取材、出演

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