米WeworkがソフトバンクGを提訴


米シェアオフィス大手のウィーカンパニーの取締役2人で構成する特別委員会は7日、ソフトバンクGによる株式公開買い付け(TOB)中止は契約違反とし、ソフトバンクGに対して損害賠償を求め訴訟を起こした。
ソフトバンクGはアダム・ニューマンCEOや他の株主から30億ドル(約3270億円)相当の株式を買い取ることで合意していたが、ソフトバンクGが履行しなかったことで、契約上の義務とフィデューシャリー・デューティー(信任を受けた者が履行すべき義務)に違反したと主張している。
訴状はデラウェア州衡平法裁判所に提出された。
同社は当初の計画を完了または撤回による被害を補償する内容をソフトバンクGに求めている。
ソフトバンクと傘下のビジョンファンドは現在、ウィーワークの株式52.3%を保有。

泥沼の戦いに陥っておりますが、このような出資者と起業家の争いは規模の大小に関わらず常に起きております。
特に暗号資産市場では、出資者と起業家がお互い自らの利益を追求するあまり、プロジェクトが全く進まなくなったケースが非常に多いです。
お金が絡むと綺麗ごとだけでは進みませんが、それでも起業家はお金を出してくれればだれでも良いという考えを捨てしっかりと出資者を選定する必要があります。出資者は利回りだけでなく、起業家が目指す価値貢献を評価しどのような環境になっても支援し続ける覚悟を持つべきでしょう。
WeWorkのトラブルは今日に始まったことではありませんが、コロナウイルスの影響が経営者に最後のトリガーを引かせた可能性は高いです。
同様にこれから上手くいかなくなった事業を切り捨てる投資家は増える可能性があります。
つい最近まではシェアリング(物や価値を共有する)文化に勢いがありました。コロナウイルスは完全にシェアリングの波を止めてしまっております。
ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家など社会で新しい価値を見出す属性ほど今回のコロナウイルスのダメージは大きく、しばらくはベンチャー市場が停滞する恐れがあるでしょう。
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