著名投資家レイ・ダリオ氏が、米国の債務危機に備えて国債の保有を減らし、金とビットコインを保有するよう投資家に呼びかけました。
米国の財政悪化が続く中、金とビットコインへの資金流入がさらに進んだ場合、政府はどのような対応を取るのでしょうか。過去には米国と日本の双方で、政府が民間の金保有に強く介入した歴史があります。これを独自のジャーナリズムで解説します。

レイ・ダリオ、米債務危機警告し金とビットコイン推奨 2026年8月24日
ヘッジファンド大手ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者のレイ・ダリオ氏は2026年8月21日、米国の債務危機に備えて国債の保有を減らし、資産の10〜15%を金、さらに少額をビットコインに振り向けるよう投資家に呼びかけました。
ダリオ氏は、米政府の今年の歳入を5.5兆ドル、歳出を7.5兆ドルと試算し、2兆ドルの財政赤字が生じると指摘しました。金利負担は約1兆ドル、借り換えが必要な債務は約10兆ドルに達するとしています。
また、このペースが続けば債務危機が3年前後で到来する可能性があるとの見方を示しました。同氏の投稿と同じ21日には金相場が5月以来の高値まで上昇し、ビットコインも7万7,000ドルを突破しました。
米国の信用力低下で金とビットコインに資金が向かう
著名投資家が国債を減らし、金とビットコインへの資産配分を勧め始めました。きっかけは米国の信用力低下です。もともとこの方向性で世界は進んでおりましたが、いよいよ米国崩壊論が過剰に見えるようになってきました。
ここ数ヶ月は異常な経済状況が続いており、数十年ぶりの円安水準や、為替・国債市場への政策介入など異例の事態が目白押しです。さらに進むと、約90年前にも行われたような施策が取られるかもしれません。それは金の強制買上げや、保有上限の設定です。
米国では1933年、金貨・金地金・金証書の保有が強く制限され、一定の例外を除いて政府側への引き渡しが求められました。日本でも戦時下に民間所在金の集中が進められ、1940年には金製品の強制買上げ制度が実施されました。
いま起きるとしたら、それは金やBTCの保有上限や、一定量以上の保有に対する課税強化でしょう。特にBTCは取引履歴を追いやすいため、課税対象を把握しやすい資産となります。
各国政府がWeb3を推進すると言いつつ、ビットコインやステーブルコインに注力している理由がよくわかります。直近のビットコインの上昇を見ると、価格が上がるからという投資目的よりも、法定通貨を持ち過ぎることへのリスクヘッジとして資金が流入している傾向が見られます。
金利が上がっても価値が高まり続ける金とビットコイン。どの量を、いつまで、どの形で持つのかという分散管理の戦略も必要です。
金とビットコインへの資金流入に政府がブレーキをかける可能性
現在の金融相場は教科書通りではなく、混乱する方も多いでしょう。金とビットコインをポートフォリオの10%入れておいた方が良いとするアドバイスは、一見すると過剰です。
しかし、他の選択肢がありません。これは大きく資産が流入しやすい構造です。どこかでブレーキをかける可能性はゼロではありません。
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