暗号資産と仮想通貨の違いとは?関連用語までわかりやすく解説

「ニュースでは『暗号資産』、SNSでは『仮想通貨』。結局どっちが正しいの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、暗号資産と仮想通貨の違いを初心者向けにわかりやすく解説します。呼称変更の経緯から、トークンやステーブルコインなど関連用語との違い、シーン別の使い分けまで紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

結論-暗号資産と仮想通貨は同じものを指す呼び方の違い

結論からいうと、「暗号資産」と「仮想通貨」はまったく同じものを指す呼び方の違いです。ビットコインやイーサリアムなど、指している対象に違いはありません。

ただし、日本の法律上の正式名称は「暗号資産」となっており、金融庁や日本銀行、国税庁などの公的機関では統一して「暗号資産」が使われています。一方、ニュースやSNS、日常会話では今でも「仮想通貨」が広く使われているのが現状です。

暗号資産そのものの仕組みをまだ知らない方は、先に「暗号資産とは?仕組み・価値の源泉・仮想通貨との違いを初心者向けに解説」の記事もチェックしてみてください。

暗号資産と仮想通貨の呼称が変わった経緯

「同じものなのに、なぜ呼び方が2つあるのか」を理解するためには、呼称が変わってきた歴史を時系列で見ていくとわかりやすいです。

-2017年|「仮想通貨」が一般的だった時代

2009年にビットコインが誕生して以降、英語の「Virtual Currency」が「仮想通貨」と訳され、日本でも広く使われるようになりました。

特に2017年は価格高騰と取引人口の拡大により「仮想通貨元年」と呼ばれ、テレビCMやニュースでも「仮想通貨」という言葉が一気に浸透した年です。

-2018年|G20で国際的呼称が「Crypto Asset」に

2018年3月のG20財務大臣・中央銀行総裁会議において、国際的な呼称が「Virtual Currency(仮想通貨)」から「Crypto Asset(暗号資産)」へ変更されました。

各国の規制当局が「通貨」ではなく「資産」として扱う流れになり、日本もこの国際的な動きに合わせることになります。

-2020年5月|改正資金決済法で「暗号資産」が日本の正式名称に

2020年5月1日に施行された改正資金決済法によって、日本の法律上の正式名称が「仮想通貨」から「暗号資産」へ変更されました。

これ以降、金融庁の文書や取引所の利用規約、国税庁の確定申告関連書類など、公的な場面では「暗号資産」が統一的に使われるようになっています。

暗号資産に呼称変更された3つの理由

呼称が変わった背景には、3つの明確な理由があります。

1.国際的に「Crypto Asset」が標準呼称になったため

最大の理由は、G20での合意により国際的な呼称が「Crypto Asset」に統一されたことです。

各国の規制を整合させるうえで、日本も国際標準に合わせる必要がありました。

2.法定通貨と誤認されることを防ぐため

「仮想通貨」という呼び方には「通貨」という言葉が含まれているため、円やドルのような法定通貨と同等の貨幣機能を持っていると誤解されやすいという問題がありました。

実際には、暗号資産には法定通貨のような価値の安定性や強制通用力はありません。誤認による消費者トラブルを防ぐためにも、「通貨」という表現を避ける必要があったのです。

3.「通貨」ではなく「資産」としての性質を明確化するため

暗号資産は決済手段としてよりも、投資対象(資産)として扱われている実態があります。

価格が日々変動し、株式や金と同じく「資産クラス」の一つとして位置づけられるようになったことから、「資産」という呼称のほうが実態に合うと判断されました。

暗号資産・仮想通貨・関連用語の違いを整理

暗号資産まわりには、似たような用語がたくさんあって混乱しやすいです。ここでは関連用語をまとめて整理します。

用語比較一覧表

用語意味使用される場面
暗号資産日本の法律上の正式名称公的文書・金融機関・確定申告
仮想通貨旧称・一般呼称メディア・SNS・日常会話
Cryptocurrency暗号通貨(英語)海外メディア・一般
Crypto Asset暗号資産(英語)国際機関・規制文書
クリプト(Crypto)暗号資産全般の略称SNS・業界内
トークンブロックチェーン上の電子証票NFT、ユーティリティトークンなど
ステーブルコイン法定通貨に価値を連動させた通貨決済・送金。一部は暗号資産外
デジタル資産より広い概念暗号資産・NFT・電子マネー等を含む

それぞれ、混同しやすい用語を詳しく見ていきましょう。

暗号資産とトークンの違い

両者の違いは、独自のブロックチェーンを持っているかどうかにあります。

  • 暗号資産(コイン):独自のブロックチェーンを持つ(例:ビットコイン、イーサリアム)
  • トークン:既存のブロックチェーン上で発行される(例:イーサリアム上のERC-20トークン)

比喩でいうと、暗号資産は「一戸建て」、トークンは「マンションの一室を借りている」イメージです。

トークンには、ゲーム内通貨のような「ユーティリティトークン」、株式に似た「セキュリティトークン」、唯一無二の価値を持つ「NFT」などさまざまな種類があります。

暗号資産とステーブルコインの違い

ステーブルコインは、米ドルや日本円などの法定通貨と価値が連動するように設計されたデジタル通貨です。

注意したいのが、日本では法定通貨担保型のステーブルコイン(USDCなど)が「暗号資産」ではなく「電子決済手段」として別の枠組みで規制されている点です。

ビットコインやイーサリアムとは法律上の扱いが異なるため、混同しないようにしましょう。

暗号資産とデジタル資産の違い

「デジタル資産」は、暗号資産よりも広い概念です。暗号資産、NFT、電子マネー、ゲーム内アイテムなど、デジタル形式で価値を持つもの全般を指します。

最近は「Digital Asset」と呼ばれる場面も増えてきました。

シーン別|暗号資産と仮想通貨の使い分けガイド

実際にどちらを使えばいいのか、シーン別に整理しました。

公的文書・金融機関・確定申告では「暗号資産」

金融庁、日本銀行、国税庁、証券会社、取引所など、公的・準公的な場面ではすべて「暗号資産」で統一されています。確定申告や契約書類などフォーマルな場面では、必ず「暗号資産」を使いましょう。

ニュース・メディアでは併記が一般的

大手新聞やテレビニュースでは「暗号資産(仮想通貨)」と併記するスタイルが定着しています。読者の認知度を考慮した結果といえます。

日常会話・SNSでは「仮想通貨」や「クリプト」が通じやすい

実は検索ボリュームでは、現在でも「仮想通貨」のほうが「暗号資産」より多い状況です。

SNSでは「仮想通貨」も依然として広く使われており、業界内では「クリプト」という略称も浸透しています。

海外とのやり取りでは「Crypto」または「Cryptocurrency」

英語圏では「Cryptocurrency」「Crypto Asset」「Crypto」が併用されます。

日常会話では「Crypto」、ニュースでは「Cryptocurrency」、規制文書では「Crypto Asset」というのが大まかな傾向です。

暗号資産と仮想通貨の違いに関するよくある質問

「暗号資産」と「暗号通貨」は同じ意味ですか?

ほぼ同じ意味で使われています。日本では「暗号資産」、海外では「Cryptocurrency(暗号通貨)」が使われており、指している対象に違いはありません。

仮想通貨が「暗号資産」と呼ばれるようになったのはいつからですか?

日本では、2020年5月1日に施行された改正資金決済法以降、法律上の正式名称が「暗号資産」となりました。

海外でも「暗号資産」と呼ばれていますか?

規制文書では「Crypto Asset(暗号資産)」が使われますが、一般会話では「Cryptocurrency」や「Crypto」のほうが圧倒的に多く使われています。

国によって呼称の浸透度は異なるため、相手や場面に合わせて使い分けるのがおすすめです。

まとめ-暗号資産と仮想通貨は呼び方の違い、指すものは同じ

本記事のまとめ

暗号資産と仮想通貨は、まったく同じものを指す呼び方の違いです。2020年5月の改正資金決済法によって日本の法律上の正式名称が「暗号資産」となりましたが、「仮想通貨」も依然としてメディアや日常会話で広く使われています。

公的な場面では「暗号資産」、日常会話ではどちらを使っても問題ないと覚えておけば十分です。あわせてトークンやステーブルコインなど関連用語との違いも押さえておくと、ニュースや情報を読み解く際に混乱しにくくなります。

暗号資産について基本から知りたい方は「暗号資産とは?仕組み・価値の源泉・仮想通貨との違いを初心者向けにわかりやすく解説

リスクが気になる方は「暗号資産はやばい?やめとけと言われる6つの理由と安全に始める方法を解説

価値の仕組みを知りたい方は「暗号資産はなぜ価値がある?5つの源泉と法定通貨・金との違いをわかりやすく解説」の記事もあわせてご覧ください。

参考・情報ソース

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