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【伊藤が解説】取引所とKYC：幸運なストーリーと仮想通貨取引から学ぶべきこと

2023.07.08

仮想通貨の驚愕！4600万円の忘れ物

ある投資家が突如として4600万円相当の仮想通貨を手に入れるという奇跡が起きました。
この発見は、コインベースの製品責任者、コナー・グローガン氏が数十万ドルの休眠中の仮想通貨を見つけ出し、忘れ去られていたその保有者に知らせることによってもたらされました。

これは、2016年にイーサリアムがフォークし、新たに誕生したイーサリアム・クラシック（ETC）が元のイーサリアムの所有者にエアドロップされた際のものでした。
その持ち主はこの事実を忘れていたようです。
グローガン氏は、複数のウォレットを調査し、その中から最終的に特定のウォレットを見つけ出しました。
このウォレットの所有者に連絡を取り、彼にこれらの財産の存在を告げた結果、その日はとても明るいものとなったことでしょう。

突然4600万円の仮想通貨が手元に入ってきたら？ある投資家に起こった幸運な出来事

Cointelegraph

取引所とKYC：幸運なストーリーと仮想通貨取引から学ぶべきこと

このニュース、 伊藤が解説します。

KYC（本人認証）を徹底的に実行した結果、驚くべき事例が生まれたと話題になっています。

昔のエアドロップについて、取引所の幹部が、資産を動かさず放置していたアドレスの所有者に、その資産の存在をうまく伝えることができたのです。
通知を受けた仮想通貨投資家は、その結果として約4620万円相当のETC（イーサリアムクラッシック）を無事に受け取ることができました。
もし最高値で受け取っていたら、それは4億円を超える資産になったでしょう。

ここに至るまでの経緯から学べる教訓を皆さんにお伝えします。

まず、同様の詐欺が発生する可能性がありますので注意ください。
仮想通貨市場では何かブームが起きると、それを真似た詐欺が飛び交うことがあります。
もし取引所からあなたに対して、実際にあなたの資産が残っているという連絡があったとしても、騙される可能性があることに注意が必要です。
多くの詐欺は英語で実行されるため、日本人は騙されにくいです。最近では日本語の翻訳も高品質であり、日本語でのメッセージも十分に警戒すべきでしょう。

次に、他の取引所でも類似の顧客開拓が行われる可能性があります。
取引所は一般的に法定通貨と仮想通貨の交換の場として利用され、入出金のアドレスからは取引所外の取引を追跡することも可能です。
顧客が大口の仮想通貨保有者であるかどうかは、その入出金後のウォレットの履歴を追うことで推測することができます。
現在、取引所ビジネスが停滞気味であることから、様々なアプローチを取る可能性があります。

最後に、ウォレット取引のリスクについて考えてみましょう。

カメラ付き携帯電話やSNSの普及に伴い、日本では「バイトテロ」という新たな問題が生まれました。
一部の大人たちは、自分たちが子供だったら同じことをしていただろうかと考えることもあるでしょう。
将来これに近いことが起きるかもしれません。

話題になった取引所の美談は、数年前のウォレット取引を元に、第三者が個人の名前を突き止めることができた一例です。
まだ明らかになっていない取引も、将来的にはより簡単に分析できるようになり、当時の履歴が個人に結びつく可能性があります。

最も懸念する事項は税金の未払い問題です。
過去の取引による未納税がある場合、できるだけ早く修正税額申告を行うことをお勧めします。
未納税は過去の取引に由来する場合でも、一生涯にわたる負担となります。

今回の事例から、我々が学ぶべき教訓はいくつもあります。
なかでも特筆すべきは、自身の資産を適切に管理し、一貫した警戒心を持つことの重要性です。
また、仮想通貨取引所とその操作の理解も必要不可欠であり、自身が適法に行動していることを確認し、適切な税務対応を行うことも大切です。

一見、取引所やKYCが単なる手続きの一部であるかのように思えますが、これらは我々の資産を守り、自身が法的に正しい行動をとることを保証する重要な要素となります。
虚偽の情報や不確かな情報から我々を守る防衛策でもあります。
今回の美談と共に、これらの教訓を心に留めておくことを強くお勧めします。

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