エストニアのデジタル通貨構想とは

エストニアってどんな国？

エストニアは人口約130万人の小さな国で、九州程の面積です。そんなエストニアは、ITを国家戦略としていて、政府機能などは高度なレベルでデジタル化されています。日本では非常に手間のかかる手続きなどは、エストニアでは、ほぼ全ての行政手続がオンラインで可能になっているほどIT化が進んでいます（電子政府化(e-Estonia)）。
また、国民一人あたりの起業数がヨーロッパ最多で、最も起業家精神が旺盛な国として知られ、Skype発祥の国としても有名です。
教育も熱心で、小学1年からプログラミングを学んだり、公用語はエストニア語ですが、「英語能力指数（EF EPI）」は世界第7位(2015年度)とハイスペックな国民です。

 国家として初のエストニアのICOは実現するか？

エストニアが国家として初となるICO実施を検討との報道がなされました。エストニアのデジタル通貨構想である”estcoin（エストコイン）”は、一部をICO、e-residency登録者がアクセスできるという構想で、エストニアのe-residency programの社長であるKaspar Korjus氏が発案者です。
estcoinは、その他の暗号資産動揺にブロックチェーン技術を利用した暗号資産によるICOです。これは、外国人に対して電子的な居住権を提供する「e-Residency」を通して世界中の誰もがアクセスでき、居住地に関わらず起業・取引・消費など、電子国家の基盤を作り上げようという大きな構想です。

しかし、欧州中銀のドラギ総裁はからは、「ユーロ圏内では、各国の通貨が機能しない。ユーロ圏ではユーロが唯一の通貨だ」とネガティブなコメントが出されているようで、前途多難なようです。

国家初のICO（Inicial Coin Offering）として注目を集めた、エストニア政府の独自暗号資産「エストコイン（Estcoins）」構想。これに対し欧州中央銀行のドラギ総裁は、“ユーロ圏では「ユーロ」こそが唯一の通貨だ”として批判している。
ロイター通信によると、ドラギ総裁は会見で「イタリアでの考えについてはコメントしないが、エストニアの決定については発言したい。ユーロ圏を構成する国は独自の通貨を導入できない。ユーロ圏の通貨はユーロだ」と述べたという。

出典：http://ascii.jp/elem/000/001/547/1547085/

【参考記事】
https://coin-otaku.com/topic/2588
https://coin-otaku.com/topic/2431

Written by 酒井 和