アメリカの大手金融機関であるWells Fargo(ウェルズファーゴ)がデジタル通貨の発行へ

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アメリカの大手金融機関である「Wells Fargo(ウェルズファーゴ)」は、自社のデジタル通貨「Wells Fargo Digital Cash(ウェルズファーゴ・デジタルキャッシュ)」の開発を行なっていると発表しました。

ウェルズファーゴはサンフランシスコに本社を置き、アメリカ国内で最も支店が多く、資産価値ではアメリカ第3位の銀行です。

ウェルズファーゴ・デジタルキャッシュはUSドルと連動したステーブルコインで、このサービスは業務において社内の決済手段での運用とリアルタイムな支店間の送金やクロスボーダー決済に活用されるので、どこかの取引所に上場するということはなく、みずほ銀行のJコインやJPモルガンが開発しているJMPコインと同様のデジタル通貨となります。

すでにアメリカとカナダ間の資金移動テストは完了しており、初めはドルの送金から行い、今後はドル以外の法定通貨や各国の支店の送金にも対応していく予定で、本格的な試験運用は2020年を目指しています。

ウェルズファーゴのイノベーショングループの責任者は、「分散型台帳(DLT)によってリアルタイムにグローバルな決済を行うことができ、第三者機関を必要としなくなったため、取引に要する時間とコストの削減が可能になり、複数国間でも瞬時に決済が行えるようになる」と述べました。

ウェルズファーゴ・デジタルキャッシュの運用において企業向けブロックチェーン企業R3のCordaネットワークを導入する予定で、これはJPモルガン(JP Morgan)のJPMコインおよびそのシステムに類似しています。

これまでに、企業がデジタル通貨を導入した例として、みずほ銀行やJPモルガン、大手保険会社のアリアンツやState Farm、ウォルマートなどがブロックチェーンを用いた決済・送金サービスの導入を発表しており、今後もブロックチェーンを用いたデジタル通貨を発行する企業が増えてくるでしょう。

 

伊藤健次
このニュース、 伊藤が解説します。

 

アメリカの金融機関による米国ドルにペッグしたデジタル通貨発行の話題です。

各国で自国の法定通貨の価格とペッグしたデジタル通貨が発行されてきております。この流れにより実際の現物法定通貨はあまり移動はせず、日々の決済がデジタル通貨で行われる社会に近づきます。

これは金本位制から金とペッグされた通貨制度に移行していた時代と似ております。

歴史では、現物の在庫量の限界を迎え、金本位制が変わり通貨制度だけが残りました。それでも経済は安定して現在まで続いております。

法定通貨とペッグしたデジタル通貨もいつか法定通貨以上の流通を生み出し、デジタル通貨だけで経済が安定する時代が来るかもしれません。

その時代が来たとしても、全てをデジタル通貨として保有する必要はなく、金の現物、法定通貨、デジタル通貨のそれぞれの価値を再定義し、バランスの良い資産管理をすることを推奨します。

 

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