世界最大級のスタートアップイベント「SLUSH TOKYO」が3/28,29に開催され、その中で「Misteletoe」の創業者である孫泰蔵氏と「イーサリアム・ファウンデーション」のエグゼクティブ・ディレクターの宮口礼子氏のICOについての議論が熱を呼びました。
その中でも、関心を集めたICOの可能性についてのお話を紹介します。
「Misteletoe」創業者 孫泰蔵氏
彼は東京大学在籍時代からYahoo!Japanの立ち上げプロジェクトに参画することをきっかけにして、学生起業家としてデビューしました。
また、様々なインターネット関連事業の立ち上げを行い、2002年にはインターネットのブロードバンド化とともにガンホー・オンライン・エンターテイメントを立ち上げ、わずか3年で上場を果たしました。
その後も、いくつものベンチャー企業の立ち上げを成功させており、「2030年までにアジアにシリコンバレーの様なベンチャー生態系を作るという志を持ち、世界中の 起業家やベンチャー企業を支援・育成すること を人生のプロジェクトとして掲げています。
孫泰蔵氏はソフトバンクで有名な孫正義社長の実の弟でありガンホー・オンライン・エンターテイメントの創業者として、幅広く知られている人物です。
孫泰蔵氏のICOに対する見解
イベントの参加者から孫氏に対して、「スタートアップが迅速に資金調達のできるICOが注目されているが、これからベンチャーキャピタルはどうなるのでしょうか?」という質問が飛びました。
「ベンチャーキャピタルは不要になるかもしれない」
ベンチャーキャピタルとは、ハイリターンを狙った アグレッシブな投資を行う投資会社(投資ファンド) のことを指します。
ベンチャー企業の株式などを引き受け、その企業が株式公開したのち株式などを売却して、キャピタルゲインを獲得することを目的としています。
また投資を行うとともに、経営コンサルティングにも携わり、投資先の企業に関わっています。
しかし最近では、ICOやクラウドファウンディングなど新しい資金調達方法が台頭してきました。
孫氏はベンチャー企業の今後に対し以下のように述べています。
「いまのICOはいろいろと問題があるが、やがてクラウドファンディングやICOは洗練され、共感を得られるようになる。すると、いまのかたちのベンチャーキャピタルは、将来不要になるかもしれない」
引用「ICOが洗練されればベンチャーキャピタルは不要に」 孫泰蔵の見方https://forbesjapan.com/articles/detail/20399
「ファーストムーバーの1人としてシフトしよう」
質問者のベンチャーキャピタリストの「残念だ」という反応に対して、「ショックかもしれないが、自分はファーストムーバーの1人としてシフトしようと決めた」と孫氏は応えた。
引用「ICOが洗練されればベンチャーキャピタルは不要に」 孫泰蔵の見方https://forbesjapan.com/articles/detail/20399
ベンチャーキャピタルにとってのこれからは大きな変革を求められる、茨の道を歩まねばならないかもしれない。
今までにも多くのスタートアップを成功させてきた孫泰蔵氏がいうのだから説得力があるでしょう。
「理解力のない大人にはならない」
孫氏がインターネット事業の開拓を手がけた頃、分散型の社会が訪れるわけがないと周りの大人たちからは多く否定されてきたそうです。
しかし今ではインターネットは私たちにとっての当たり前ですし、ここ数年で、実際に起こり得ないと思われてきていたものが、現実になっています。
孫氏はそれらに可能性を感じている若者たちに対し、率先してサポートしていく姿勢を見せています。
孫氏は20歳の頃、ネットの革命に興奮したが、当時年長の人たちは「ネットを通してやり取りするとか関係性を築くとか、そんなこと起こるわけがない」と言っていたという。そんな大人たちに強いフラストレーションを抱き続けた孫氏。
「自分も年齢を重ねてきたが、そんな理解力のない大人にはならない。たとえよくわからなくても、率先して若い人たちをサポートしていく」。最後にこう力強く言い切った。
引用「ICOが洗練されればベンチャーキャピタルは不要に」 孫泰蔵の見方https://forbesjapan.com/articles/detail/20399
ICOの洗練が鍵になってくる
孫氏も述べていましたが、ICOは法規制・投資家の認知の面でもまだまだ未成熟であり、お世辞にも洗練された資金調達方法とは言えないでしょう。
しかしICOが資金調達面で、他の調達法に比べ群を抜いたパフォーマンスが期待できることは間違いありません。
今までの記事でも何度か述べてきた様に、政府の規制や投資家の判断基準が確立されることによりICO市場はより良いものになっていくと思われます。
さすればベンチャーキャピタルは自ずと 今の形の変容が必要となってくる でしょう。
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