コスト20%削減可能！？サムスン社が流通システムにブロックチェーン技術の導入！

2018.05.02

16日に韓国のエレクトロニクス大手のサムスン社が、グローバルなサプライチェーンにブロックチェーン技術を活用する方針を固めたとのが報道されました。
サムスン社がサプライチェーンにブロックチェーン技術を活用することで、約20%のコスト削減が期待することができます。
今後ブロックチェーンの活用は広がりを見せるのでしょうか？

サムスンがブロックチェーン技術を導入

２０%のコスト削減の可能性

韓国のエレクトロニクス大手のサムスンは、グローバルなサプライチェーンにブロックチェーン技術を活用する方針だ。ブルームバーグが16日に報じた。
サムスングループでＩＴ事業を手掛けるサムスンＳＤＳは、ブロックチェーン技術によってコストを20％削減できると見積もっている。
もしサムスンが採用するとなれば、サムスンSDSが昨年発表したトランザクション管理ツールNexledgerといったブロックチェーン技術を活用していくことになるとみられる。
引用：サムスン、サプライチェーンにブロックチェーン活用へコスト20％削減 https://jp.cointelegraph.com/news/samsung-wants-to-use-blockchain-for-its-huge-global-supply-chain

ブロックチェーン技術により、出荷と発売とのタイムラグを短縮することで、需要の最大化を狙ったものであります。
サムスン社のサプライチェーンの規模は、18年で４８万8000トン、輸送コンテナ１００万個分にも及び、サムスン社のスマートフォンなどの消費者向けの製品も含んでおります。

サプライチェーンマネジメント（SCM）

そもそも、サプライチェーンとはなんだという声もあると思います。
サプライチェーンとはここの企業の役割分担に関わらず、原料の段階から製品やサービスが製造者から消費者の手に届くまでの全プロセスの繋がりのことを意味しております。
つまり製造から消費までの一連の工程を指します。
そしてIT技術が進んだ今、サプライチェーンの見直し（ブロックチェーンマネジメント）がされるケースが増えてきております。
製造から消費までの流れには、様々な役割を持った部署や業者が介在しており、利益の最大化を目指すためにはその中にある無駄な工程をいかに省き、複雑なものの中での効率化を考えなければなりません。
そこで注目されているのが、サムスン社が目につけたブロックチェーン技術なのです。

サムスン社のブロックチェーン導入における影響

物流にブロックチェーンを取り入れたのはサムスン社が初めてではありません。
例えば、英金融大手HSBCも2016年から貿易金融に関するブロックチェーンプロジェクトを開始しておりました。

昨年11月には、韓国政府との間で「福祉や公共の安全、交通」に焦点をあてたブロックチェーンプラットフォームを22年までに構築するとの協定を結んだ。
引用：サムスン、サプライチェーンにブロックチェーン活用へコスト20％削減 https://jp.cointelegraph.com/news/samsung-wants-to-use-blockchain-for-its-huge-global-supply-chain

現在、サムスン社は政府と協力してブロックチェーン技術の推進を図っております。
他にも、今年からマイニングチップの製造にも取り組み、暗号資産業界にもどんどん進出していく模様です。
このように、サムスン社やHSBCなどの有名企業がブロックチェーン技術を使って製品を出していくことによって、技術の広がりは加速することが予測されます。

ブロックチェーン技術の広がり

ブロックチェーン技術は暗号資産だけでなく、様々な業界で導入されるようになりました。
世界ではバンク・オブ・アメリカやマスターカード、マイクロソフトなど有名企業がこぞって、ブロックチェーン技術の導入を進めています。
今回のサムスン社のサプライチェーンへのブロックチェーン技術の活用もその１つの事例と言えるでしょう。
また国内でも、IBMが先陣を切ってブロックチェーンの導入に打って出ていますが、未だ水面下に見えるのが現状です。
暗号資産に対する悪いイメージだけでなく、それらに使われている技術の素晴らしさに気づくときブロックチェーン技術の浸透は一気に加速することでしょう。