中国政府ブロックチェーンプロジェクトは国境を越えてマレーシアへ

海外レポート
伊藤健次
暗号資産評論家伊藤健次(@it0ken)です!

今回は、「中国政府主導のブロックチェーン最新プロジェクト」についてレポートします!!

ブロックチェーン好事例3選、世界を巻きこむテクノロジー大国の現状

現在中国では暗号資産取引業を含む関連事業は禁止されていますが、ブロックチェーンに対しては世界トップクラスの勢いを誇り国家主導で積極的に推進しています。
昨年2018年には、中国はブロックチェーン関連特許の数において世界No.1です。

政府は研究開発費として積極的支援を行っております。
国家統計局によると、2018年単年で見ても、中国は研究開発に1兆9600億元(約31兆円)を費やしています。

なぜこれほどまでに中国は力を入れているのか。

それは、ブロックチェーンを駆使することで人々は時間の節約、顧客データ保護、商品やサービス代金支払いの管理、また交通手段等の社会インフラへの応用、いわばスマートシティを構築させ、世界へテクノロジー大国のイメージを定着させる狙いがあります。

1:観光客のためのブロックチェーン都市

大手不動産企業China Wuyiは現在、ブロックチェーン技術を使用してマレーシアに革新的な観光都市を建設しています。
このプロジェクトは、中国政府と、Poly、CCCC、およびSWT International Sdn Bhdを含む多数の主要企業によって着工されています。
中世期に貿易で栄えたマラッカ海峡に沿岸約1000エーカー分の土地の埋め立てをしており、 大規模施設の建設が行われております。 街のブロックチェーン部分はDMIプラットフォームに使用されます。

観光客は自分のコインをDMIコインに交換し、あらゆるサービスの支払いツールとして使用することができます。
開発者は高度な技術と伝統的な産業を組み合わせて、教育、レジャー、ショッピング、娯楽、そしてビジネスセンターと統合された一流の観光地を作り上げる構想のようです。

都市の計画案は、5つの世界クラスのブティックホテル、約100の高級ヴィラ、免税区域のあるショッピングセンター、テーマパーク、会議室、コンサートホール、そして国内最大の統一教育センターの建設です。
マラッカ海峡のメインストリートは、観光客がマラッカの豊かな文化的歴史的背景に慣れるための象徴的な場所になることが期待されています。

 

2:不動産取引プラットフォーム

新世界開発建設会社は、香港応用科学技術研究所(ASTRI)と共同で、ブロックチェーン不動産取引プラットフォームを開発しています。
このプロジェクトは、不動産売買契約管理、モーゲージクレジット申請の処理、中国銀行による融資サポートを設けています。

国内最大の金融機関である中国銀行の恩恵により、住宅ローンの与信処理コストを最大60%削減することが可能になるそうです。
これにより、中国国民に不動産購入を奨励する狙いがあります。

また、Tencent(テンセント) HoldingsとShenzhen(深セン) Tax Serviceの共同ブロックチェーンプロジェクトは、徴税手続きの最適化と脱税の防止を目的としたプロジェクトも発足しています。

 

3:環境にやさしいブロックチェーン養鶏場

保険会社ZhongAnは、中国の貧しい農村地域でブロックチェーン養鶏場を建設しています。
このプロジェクトは、貧困対策プログラムの一部です。

当農場は貴州省に拠点が置かれ、2018年の夏に完成しました。
6,000匹の小さな雛を特別装備された施設に収容し、そこに良質な空気、水および土壌設備の整った土地で飼育しています。

雛たちの行動を追跡し、理想的な生活環境を実現させるために、特製チップをそれぞれの鳥の足に装着します。
チップからのすべてのデータはさらにクラウドサーバーに送信され、ブロックチェーンを使用して暗号化されます。

それらが出荷された後、スーパーで消費者が購入する際、顧客は商品に包装されたQRコードをスキャンすることで、この特定の鳥一羽一羽の飼育・生活状況についての詳細を閲覧することが可能となり、製品の品質を確かめることができます。

低所得地域に建設されている農場は、新たな収益性の高い製造業雇用の創出を促進し、農村インフラの整備にも貢献しています。 2020年までに、3,000カ所にも及ぶ革新的な養鶏場が建設される予定です。

中国のスピード感に日本はどのような方向に舵を切る必要があるのか?

伊藤健次
このニュース、 伊藤が解説します。

マレーシアが手掛けるブロックチェーン構想には、マレーシアがこれから海外から旅行者、労働者、起業家、投資家を呼び込むための最初の事例を各市場で作っていることが分かります。

国単位での課題取り組みの場合は、このようにブロックチェーンの適性やマーケット規模に関わらず複数産業で一気に手掛けられることが多いです。
一方で日本は、国が既得権益の存在しない新しいテクノロジーにおいては、「どうぞ市場で競争をして下さい」という立場をとります。

もちろん、このスタンスは正しくもあります。
国が全ての物事に口を出してしまえば人や技術は育ちません。
大事なのは、「日本はどこに向かいたいか?」です。

日本が世界NO.1を取るのであれば、世界NO.1を取れる可能性がある産業に産官学が連携することも大切です。
平等ばかりでは世界NO.1を取ることは難しいのが現実です。

我々一個人も含めてですが、将来的な外交が、核やミサイルに頼るようなことが無いように今からやれることはやりましょう。
ですが、お金を貸さない銀行、海外に行かない商社、国を強くしない政府、これらは不要なのです。

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