Newsweek、専門家が語った「日本と暗号資産」とは

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Newsweekビットコイン(Bitcoin)特集

Newsweek(2017年11月21日号)にて、ビットコイン(Bitcoin)の特集が組まれました。
今回はその内容について解説していきたいと思います。

 

 

暗号資産は取引の基盤へ

暗号資産取引所ビットバンク株式会社代表取締役CEOの廣末紀之氏のインタビューです。

同氏は暗号資産の今後について語っています。

 

法整備によって取引量が増えた

取引所が真っ当な事業として認可され、暗号資産も支払いの媒体として正式に認められた。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

やはり政府当局のお墨付きを得られたことで安心した日本人が新たな投資対象として暗号資産の取引を始めたということですね。

世界でも類を見ない早さで法整備が進んでいることで、ビットコイン(Bitcoin)の利用可能店舗が増えているなど、「お金」として普及し始めています。

ビットバンクの公式サイトはこちら

 

暗号資産は法定通貨と共存していく

将来は価値取引の基盤になると読んでいるようです。

インターネットが情報をやりとりする基盤であるように、価値やマネーをやりとりする基盤になり得る。(中略)ただ社会に不可欠な存在にはなるが、現金などに取って代わるということではない。役割が違い、共存できる。だから私は普段どこかの店での支払いに暗号資産を使ったりはしない。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

暗号資産とは電子情報ですから、従来の情報のやりとりに例える表現は非常にわかりやすいですね。

現在、断トツの時価総額を誇るビットコイン(Bitcoin)は決済手段としての機能に長けていますが、廣末氏は実生活の会計には現金(法定通貨)を使うと言います。

ビットコイン(Bitcoin)を始め、今後はどの通貨が生き残るかは不透明です。

しかし、将来的には人間を介さない人工知能などの取引で1円未満の決済に使われるとみています。

この見方は新鮮でした。
確かに暗号資産ネムなどの例外は除き、法定通貨に代ろうという暗号資産は少ないですが、利用目的の将来ビジョンを明確に持っている廣末氏の意見には説得力があると感じます。

 社会全体が共存について議論していかなくてはならない でしょう。

 

金融庁が定めた規制の基準とは

暗号資産取引所は認可制となりました。
ここでは金融庁監督局審議官の水口純氏がその審査の基準について明かしています。

 

 

4つの取引所登録基準

こうした審査の裏側が知れるというのはおもしろいですね。
同氏は登録基準について以下の4つを挙げています。

システムの安全性。マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金への対策。顧客から預かった資産と業者の資産の分別管理。(中略)リスクの顧客への説明体制だ。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

ポイントは2つあり、そのバランスが取れているかということです。

一つは技術革新の促進です。
利便性が高い新サービスが登場したならば、その イノベーションを阻害しないようにしなくてはならない という考えがあるようです。

一方で、その 利用者が適切に保護されているか も大切になります。

お堅いイメージの強い規制当局が世の中の動向をよく見極めていると感じます。
特に日本人は安心安全を求める傾向が強いので、この方針には私も賛成です。

 

利用者保護からICOが規制される可能性も

中国などがICOを全面的に禁止していますが、日本政府もそうした施策を講じていくのでしょうか。

現時点で日本ではICOの件数は多くないと認識しているが、今後増えていく可能性や、そこに詐欺的なものが含まれる可能性も否定できない。イノベーションの1つであると同時に負の側面もあり得るということを踏まえ、実態をよく注視していく必要がある。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

やはりここでも利用者保護を重視して検討すると伝えられていますね。

海外では詐欺が横行しているため、いずれ日本でもという可能性は大いにあります。

判断が難しいところではありますが、規制が行われれば投資家にとって幅が狭くなってしまうでしょう。

 

暗号資産を使いこなすために

既存の金融機関を代表して、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループデジタル企画部プリンシパルアナリストの藤井達人氏が暗号資産を理解することの重要性について語っています。

 

MUFGコインにはニーズがある?

同グループが開発している独自のデジタル法定通貨についての見通しです。

発行体があり、ブロックチェーンは非公開で価値も固定されている。私たちとしては安心・安全に使えるこうした「新しいデジタル通貨」にニーズがあると考えている。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

確かに海外では紙幣発行枚数を抑えるためなど様々な理由から、デジタル通貨が普及している国もあります。

日本でも電子マネーとしてSuicaやnanacoといったものが利用されています。
今後はキャッシュレス化を進め、より便利な世の中になることが期待されます。

ただ、1MUFGコイン=1円というこのデジタル法定通貨は混乱を招きかねないため、あまり賛同できません。

リップルと組んでいるSBI以外の銀行はかなり焦っていることがうかがえます。
これからも「安心安全」を謳い文句に、 新たなサービスを展開することが予想されますが、きちんとした利用者側の見極めが必要 でしょう。

 

 

暗号資産の決済はグローバル化へ

暗号資産の未来像として、主に企業の立場から世界中の決済に取り込まれていくと伝えられています。

国ごとに口座を持つより、暗号資産の口座を1つ持てばいいと企業が考えてもおかしくない。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

 

中央銀行が暗号資産を発行する可能性もある。例えば仮に中国政府が自国企業との取引には「デジタル人民元」を使うよう決めれば、世界中の企業がデジタル人民元を保有するようになる。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

中央銀行が暗号資産を発行した場合、それが世界共通の通貨になってしまうこともあり得るということです。

まだまだ始まったばかりの潮流であるため先を読むのは難しいですが、スマートコントラクト機能を搭載したイーサリアム(Etherium)を含め、今後はどの通貨が主流になるかはわかりません。

 

暗号資産を理解しなくてはならない

通貨や投資対象としてのリスク認識と技術の理解が必要だと説いています。

技術をある程度理科しないと使いこなせない。(中略)取引所に置いている場合も、経営破綻など別の危険があるリスクを認識することが必要だ。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

投資対象としての人気が強い暗号資産ですが、ブロックチェーン技術などへの理解は進んでいるとは言えません。

どのような点において暗号資産が評価されているのか、簡単にでも知っておくべきでしょう。

また暗号資産ならではのリスクも存在します。
新しい分野だけに特有の知識が必要なことも多々あるので、最低限勉強しておくことをオススメします。

分かりやすいブロックチェーン(Blockchain)の解説

 

世界に根づく「日本企業は健全」というイメージ

ありがたいことに、日本の企業は世界でも信頼度が高いという強みを持っています。

それを利用してマイニング業界に参入しようという株式会社DMM.comクリプトマイニング事業部長の川本栄介氏の話です。

 

日本勢にとってチャンス

中国には規制強化の向かい風が吹いている。これは日本にとっては追い風で、今はそれに乗って行けるタイミングだ。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

今、マイニング業界はそのほとんどを中国勢が占めています。
そこに参入していくにあたって、中国の規制強化はありがたいことです。

日本では暗号資産への投資がさかんだと言われており、今後はマイニングへと流れていくことが十分に考えられます。

 

 

日本の問題点とは

ブロックチェーン技術者の少なさに加え、情報発信力も弱い。海外からは意外と日本は面白いと思われているがアピールできていない。

引用元:Newsweek
ビットコイン 可能性と危険性(11月21日)より

元来から日本の技術力は世界でも屈指のものがあります
国土の狭さから資源には恵まれず、教育と技術力が日本の売りです。

しかしながら、ブロックチェーンに携わっている人が少ないというのは残念ですね。
国家政策でその分野に進出しても良いのではとも思えます。

また、健全なイメージがあるという利点を生かして、世界に発信していってほしいものです。

一方で、 狭い国土でどのようにして土地を確保するのか など、気になることもあります。
日本勢がどのように海外プールに対抗するのか注目です。

 

終わりに

暗号資産をめぐるさまざまな立場の人の話がまとめられているのは非常に興味深いものでした。

新しい分野として色々なビジネスが生まれやすいタイミングなので、今後もまた別の暗号資産専門家の話が聞けるのが楽しみです。

 

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written by 今井徹