ICOの市場規模はどれくらい?
2017年の6月現在で、ICOよる起業家は、ICOで3億2,700万ドル(($1=¥100とする)約327億円)を調達しています。これは、ベンチャーキャピタル(VC)の資金調達による2億3,500万ドル(約235億円)を上回っています。現状ではもはやICOは、世界最大の資金調達手段となっており、世界中の投資家が注目している新たな資金調達プラットフォームとなっています。
2017年3月まではICOはVCの3分の1程度の規模しかありませんでしたが、4月以降に投資金額が一気に800%増となり、結果VCを越えています。これは、これまでVCの厳しい審査がなくてはベンチャー企業は出資を受けることが出来ませんでしたが、ICOを利用することで、世界中の個人投資家から大量に資金調達が即座に簡単に出来るようになったためです。
出典:https://www.coindesk.com/ico-investments-pass-vc-funding-in-blockchain-market-first/
次のグラフは2017年にVCがブロックチェーン関連の投資をした実績になります。
第2四半期は10件未満のVCからの出資がありましたが、80%以上の出資金額取引が2件に集中しています(約1.5億ドル(約160億円))。これは、ブロックチェーン技術の中でも有望であるものと、そうでないものが存在し、将来有望視されるアイディアや技術には、多方面からの出資を受けることでより事業の成功率を高めることが出来るのです。
出典:https://www.coindesk.com/ico-investments-pass-vc-funding-in-blockchain-market-first/
また、次のグラフは、ICOが実施された数と金額を表したものです。第2四半期だけで20件以上のICOが完了しており、VCの出資数と比べると大きな差があります。金額にしても、10以上の案件で1000万ドル(約10億円)を越えています。
初期段階のブロックチェーンプロジェクトへのICO投資金額は、これまでの毎年の業界の主要な資金調達源であるVCを上回っているといのも事実なのです。
出典:https://www.coindesk.com/ico-investments-pass-vc-funding-in-blockchain-market-first/
ICOとVCについては、過去から何度も方々で討議されてきましたが、旧来のVCからの資金調達と新興のICOの両者を共存させていく、「ハイブリット型資金調達」の手法が主流となっていくように思われます。実際に「ハイブリット型資金調達」を成功させている事例は世界にいくつか存在しています。
今後ICOの評価や法律がどのように整理されるかは、完全には想定できないところではありますが、おそらく、現在のように1か月間に10も20ものICOが実施されることは無くなるでしょう。規制がより厳しくなり、不完全なICO案件は淘汰されて行くものと考えられます。しかし、ICOによる資金調達の波はこれら更に注目されていくことになり、世界中からの投資参加者も増加していくことになるのは間違いないでしょう。
https://coin-otaku.com/topic/648
https://coin-otaku.com/topic/572
Written by 酒井 和
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