【伊藤が解説】アービトラムのDAO失敗:その理由と今後の展望

アービトラム財団設立への道

アービトラムの仮想通貨ARBエアドロップを経て、アービトラム財団設立への提案投票が開始。
しかし、反対派は予算配分や管理体制の不透明さを指摘。提案は87%の賛成票を集めている。
ArbitrumはOptimistic Rollup技術を活用したL2ソリューションを開発するプロジェクト。

アービトラム財団の設立へ、ARB保有者の投票開始

COINPOST

アービトラムのDAO失敗:その理由と今後の展望

伊藤健次
伊藤健次
このニュース、伊藤が解説します。

Arbitrum(アービトラム)は、エアドロップによって大いに盛り上がったLayer 2プロジェクトですが、最初のDAO(分散型自治組織)で失敗し、価格はまだ下がり続けています。

この記事では、何が起こったのかを説明します。

Web3.0という言葉が当たり前のように使われている昨今、DAOという言葉も広く使われていますが、成功事例はほとんどありません。

実際、ArbitrumのようにDAOを良かれと思って早期に導入することで大きな失敗につながることがあります。
簡単に言えば、DAOは民主化です。すべてが民主化すればうまくいくというのは幻想で、むしろ選挙を行う結果として、失敗だけが目立つことになります。

DAOが失敗する理由は2つあります。一つは「投票結果を無視する」ことで、もう一つは「投票通りに行動して上手くいかないと、非難が始まる」ことです。
ブロックチェーン思想が嫌う中央集権では、これらの問題は起こりません。
リーダーが決定し、失敗すればリーダーが責任を取るだけです。仮想通貨市場は、DAOを採用するかどうかで大きく揺れています。

今回、Arbitrumは投票結果を無視し、Arbitrum Foundationが独自に決定を下し、問題が発生しました。
Arbitrum Foundationはこれまでプロジェクトを作り上げてきたため、DAOにしないでリーダーシップを発揮すれば、このようなことは起こらなかったでしょう。
リスキーなDAOへの転換を決定した理由は、仮想通貨市場がDAOへの転換を高く評価しているからです。
このトレードオフ関係が、プロジェクトに苦境をもたらしました。

仮想通貨プロジェクトはDAOであるべきだという意見が非常に強くありますが、成功例がほとんどないにもかかわらず、ほとんどのDAOプロジェクトが失敗しています。
失敗したDAOプロジェクトの多くの原因はプロジェクトがリーダーシップを取ることで起きます。良い結果をもたらそうと行った行為でコミュニティから叩かれるイメージです。

これまでArbitrumが失敗したと表現してきましたが、実際には、このようなやり取りが起こること自体がArbitrumの価値を高め、DAOの民主化による成功や失敗の定義を変えています。

日本の選挙制度も民主化の一環ですが、DAOではありません。
その理由は、日本人が日本人を辞めて別の国の国民になることが非常に難しいからです。

DAOでは、多くの議論の後、意見が合わなければすぐに脱退でき、自分の価値観に合ったDAOに再加入することが容易です。

Arbitrumは唯一のLayer 2ブロックチェーンではありません。

DAOは、すべての参加者がプロジェクトの価値を高める組織ですが、参加者は固定されていません。
いつでも加入や脱退が可能です。今回、ArbitrumのDAOプロセスに反対票を投じた人たちは脱退しています。
残った人たちがArbitrumの価値を引き続き、高めるなら問題はありません。

仮想通貨界には多くのDAOが存在します。みなさんも自分の価値観に合ったDAOを見つけるまで投票を続けましょう!

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この記事を書いた人

伊藤健次

日本最大級の暗号通貨サイト【COIN OTAKU】編集長 1984年生まれ 静岡県出身 慶應義塾大学 大学院 経営管理研究科 ヘルスケアポリシー&マネジメント集中コース終了 株式会社ソクラテス 代表取締役 / 国内企業暗号資産事業顧問 / 暗号資産取引所アドバイザー / 暗号資産投資アナリスト / Fintechコンサルタント / 暗号資産非公式アーティスト /YouTuber テレビ東京WBS出演 テレビ東京モーニングサテライト出演 NHKおはよう日本出演 BS11 真相解説 仮想通貨NEWS!出演 その他各メディア取材、出演

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