しゃべくりMEXC(抹茶)とは
海外取引所のMEXCでは、2022年6月3日から、「しゃべくりMEXC(抹茶)」という無料オンラインセミナーを定期的に開催することにした。毎回のセミナーでは、異なるトピックを選び、各分野の専門家・事業者様の方々にトークセッションをしていただく企画である。
セミナーは週に一回、金曜日の日本時間19時に約1時間半で、Twitterのスペース機能を使って行われる。
本企画を通して、日本の皆様に暗号通貨やブロックチェーン、NFT、メタバース、トレードなどについての最新の知見を深めていただき、MEXCについてもっと知っていただけたら幸いである。
本記事では、すでに開催された第一回目・第二回目についてのまとめを掲載する。
第1回目~日本のWeb3.0の動向~
第1回目のしゃべくり抹茶は、「日本のWeb3.0の動向」という議題でトークセッションが行われた。
登壇者の方々は、司会のJason氏とゲストのJamesy氏(skyland Ventures所属)、および専業トレーダー、BTCの裁量トレードを行っているぽっぽlv99氏である。
最初のところは、日本におけるWeb3.0の動きについて、各ゲストの視点から議論が行われていた。
〈Web3.0とは〉
最近になってWeb3.0と言う言葉を実際に耳にすることが増えた。Web3.0という言葉は大手VCのa16zが作った概念だ。Web3.0の大前提として、テクノロジーを駆使して今まで大手企業に集約されてきた情報を個人が分散して所有することができる仕組みのことを指す。従来のWeb2.0と根本的に違うところは、資金調達、マーケッティング、プロジェクトのあり方、アプリ、Dappsなど、各プロセスにおいて分断されないインターアクションがブロックチェーン上でできる点にある。ブロックチェーンは、分散性・コスト・改ざんや不正に対するセキュリティ・情報の透明性に、優位性がある。Web3.0の流れは、行き過ぎた従来の資本主義に対する、1つの大きなパラダイムシフトであると考えている。
Jamesy氏:
従来の中央集権的なあり方から、より個人一人一人が参加できる環境に移り変わりつつあります。つまり、これからはわたしたち個人がより力を保つことができる時代がもうすぐそこまでやってきていると言い換えることができるわけで、この一つの大きなパラダイムシフトの中に生きるわたしたちにとって、より早くこの流れに乗ることのできるとてもいいタイミング、チャンスを生きていると確信しています。
また、後のQ&Aコーナーで、リスナーの「Web3.0をもっと簡単に説明してもらうことはできますか?」という質問に対し、Jamesy氏は以下のように答えた。
Jamesy氏:
具体的な定義にこだわる必要はありませんが、Web2.0と違うパラダイムだと思っていただけたらいいかと思います。また、初期の段階にあるため、誰もわからない部分が多いです。少しずつWeb2.0と何が違うか自分の中で受け止めつつ、解釈していっていただけたらと思います。
例を挙げると、取引の際の手数料が少ない、さまざまな面において流通が分断されていないこと、ユーザーの行動を追跡することによってエンドユーザーのニーズに応える商品開発を進めたり、取引履歴が閲覧可能(透明性が高い)、資金調達方法の違いなどが現状あるかなと考えます。
〈日本におけるWeb3.0〉
日本におけるWeb3.0やブロックチェーンに関して考える。端的に述べると、まずは解決すべき問題・課題が山積みだ。
日本の暗号通貨取引所は、ホワイトリストにある銘柄でないと取引ができないという背景があるため、審査基準を明白にする、このホワイトリストを撤廃する、コンプライアンス上の問題を解決する、などさまざまな解決すべき問題がある。また、雑所得での税率が55%と高いのもWeb3.0・ブロックチェーン関連産業発展の障壁になっている。ただ、雑所得などの税金関係の問題は、暗号資産だけではなく、日本全体の資産にかかる税金に広範囲で影響を与えることになる。従って、政府もその取扱いに慎重になっているということも視野に入れなくてはならないので、一概に暗号資産に限った問題ではない。
Jamesy氏:
VCの立場で言えば、現在の日本ではトークンに投資するのが難しい状況にあります。日本人は日本でトークン発行ができない、また出資することも難しいです。
しかし、そう暗い話ばかりではなく、日本でのWeb3.0における勝ち筋として、IP、コンテンツ関連が考えられる。日本は漫画・アニメ大国で、世界的にみて認知度・人気が高い。オタクという言葉は世界的に共通認識のある日本語の一つだ。日本はWeb3.0の初期導入では、世界に遅れを取ってしまったが、この分野ではコンテンツのパワーで巻き返せる可能性が、大いにある。また最近可決したステーブルコインの発行に対しての法規制も、長期的には、日本におけるWeb3.0の発展に大きく寄与しうる第一歩だろう。
Jamesy氏:
BTCやETHは日本円から見て日々変動するが、ステーブルコインは変動が少ないため、健全な資産運用として移行していきやすいという特徴があります。従ってステーブルコインの法規制は、人々の関心がWeb3.0やブロックチェーン(暗号資産)に向くきっかけになるのではないでしょうか。
〈裁量トレードの話(Q&Aコーナー)〉
リスナー:適切なレバレッジはどれくらいか?
ぽっぽ氏:
人によって違ってくるが、安定的に収益を得るには、2〜5倍を推奨する。レバレッジが低い方がトレードをうまくできると思います。なぜかというと、トレードはメンタル面が影響するゲームであると考えていて、自分のメンタルに影響を及ぼさない範囲のレバレッジまでにとどめておくことが大切だからです。相場の急変時に資産を持っていかれたときに自分が再起できる金額にすることが重要だ。トレードとは、いかにメンタルを正常化に近づけていくかを追求していくゲームだと考えています。
第2回目~NFT&メタバースはどうなるのか?(主に日本市場に焦点)~
第2回目のしゃべくり抹茶は、「NFT&メタバースはどうなるのか?」という議題で2022年6月10日に、トークセッションが行われた。
登壇者の方々は司会のブロックチェーン専門家&Defiプロジェクト“NXD”創設者のTjay氏、ゲストは、xWINの運営メンバーのKB氏、暗号資産メディア“TOKEN ECONOMIST”の運営のKATO氏である。
〈日本におけるNFTとメタバース市場について〉
日本におけるNFTやメタバース市場は、まだまだ未発達で多くの問題を抱えているのが現状だ。海外の高額NFTや、メタバースの土地に連想されるような、投機的な側面が強い。即ち、なぜNFTなのか、メタバースなのかが明確化されておらず、買ったら儲かるものであるという認識が強い。登壇者からも、懐疑的な意見が散見された。
Tjay氏:
リアルな世界を置いてまでメタバースに没頭する人間がどれだけいるのか という点が疑問です。
KATO氏:
ガートナーのHYIPサイクルに当てはめると、今は過剰な期待のフェーズ。NFTに関しては、日本だとIPが強いこともあるのか、アートに偏っています。クリエイターにとっては、新しいコンテンツのマネタイズ手段が出てきたということなので、喜ばしいことです。しかし、本来NFTというのは、唯一の権利を示すトークンなので、アートだらけという今の段階ではNFTそのものの活用は不十分です。
NFTに関しては、資産としての持続性が十分でないものが多いことも、問題点として挙げられる。国内の多くのプライベートチェーン上のNFTは、そのチェーンの運営が管理をやめると、そのNFTは消滅する。それを回避するために、EthereumやPolygonといったパブリックチェーンを使うというという手があるが、こちらもNFTに紐づいた画像などのコンテンツデータを保管するストレージが特定企業に管理されていると、NFTのメタデータがあってもコンテンツだけが消えているといったことが起こり得るのが問題だ。
Tjay氏:
企業が倒産したら、サービスが終了したらどうなるのかというのを考えてブロックチェーンを利用しないといけないと考えます。従ってNFTを資産と呼ぶのは厳しいという印象があります。
次に、最近の日本政府による「国家戦略としてのWeb3.0」について考える。まず前提として、日本は暗号資産関連の法律が非常に保守的で、かつ高税率な為、Web3.0事業者にとって新規事業などの立ち上げが難しい環境だ。法律で管理するにしても、ブロックチェーンの基本的な知見を持っている人材が不足している。税金だけではなく、日本では起業家へのサポートが不足している。国家戦略としては、まず手厚いサポートをするのであれば、多少税金が高くても起業家は日本に留まるのではないかと考える。
これについてはブロックチェーン事業者の肌感としては、やや前向きな意見が述べられた。
KATO氏:
国が動き出しているなと感じています。先日開催されたSolanaのイベントに、経産省の人が来ていて、Web3.0のチームを作ったと言っていました。仕事で出会う多くの学生や20代が、この分野に希望を抱いているなと感じます。 今の酷すぎる税制が変わるということが前提ですが、かなりポジティブにとらえています。ブロックチェーンには国境が関係なく、海外展開を視野に入れている優秀 な人材が多いです。彼らが海外に移住せずに日本に留まることができたら、国にとっては非常にプラスになります。
KB氏:
政府主導ということでインパクトがあり、非常に注目されるようになると思います。特に恩恵を受けるのは、不動産やIT業界だと考える。メタバースの中の建築物における、デザイナーのニーズも高まっていく可能性があります。
〈ウォレットのセキュリティ問題(Q&Aコーナー)〉
リスナー:.ウォレットのセキュリティ脆弱性が問題となりますが、脆弱性への解決策や、ウォレットその物の仕組みなどへの考察があれば教えて欲しいです。
KATO氏:
この問題は業界の最優先課題です。まずウォレットの仕組みについて話しておくと、暗号資産やNFTの送信は、取引に対して秘密鍵で署名することで実行できます。
従って秘密鍵をどう保管するかというのが資産保管の根深い問題です。解決策は既に出始めていて、MPC(Multi-Party Computing)という技術があって、それぞれのコンピュータが秘密鍵のピースを持っていて、送金時にそれらのピースを合体させて署名して送金するということができます。このような技術があると、ウォレットを使っている当事者すら秘密鍵を知らないということが実現できる為、流出リスクは低くなるはずです。
次回予告
「しゃべくりMEXC(抹茶)」セミナーの第三回を6月24日(金)19時(日本時間)より開催いたします。今回は日本における「弱気市場を斬る!今、プロトレーダーの目に何が見えるのか」というテーマをもとにして、議論を展開していく予定です。
参加と事前のリマインダーはこちらからお願いします。
今回も前回と同様にブロックチェーン専門家、Nexus Dubai(NXD)創設者のTjay氏がMCとして招待いたします。また、ゲストは、FXトレーダー世界大会5位且つ仮想通貨投資家であるKARASU氏をご招待しております。
事前にこちらの抽選キャンペーンに参加していただくことで、総額1350ドル相当の賞金を獲得できるチャンスがあります。皆様のご参加をお待ちしております。Don’t miss it!
MEXCグローバルについて
2018年4月に設立されたMEXC は、700万人以上のユーザーを抱える暗号資産取引プラットフォームで、現物取引も含めたワンストップサービスをユーザーに提供しています。中心メンバーは、国際的な企業や金融会社出身で、ブロックチェーンや金融業界の経験があります。
より詳しく知りたい場合は、MEXCの日本語ホームページ 、公式ブログをご覧ください! Twitter 、LINE、および Telegramグループからも色々な情報を入手できますので、是非ご利用ください!
この記事を書いた人
-
公式イベント・セミナーのお知らせやレポートをお届けします。
10年に1度の楽曲情報も?
▶︎LINE