・一日あたりのアクティブユーザー数が約2億人に上るTelegramのICO
投資家達の期待値が高まり、発表直後から盛り上がりを見せていたために上場後の急激な値上がりを期待してセカンドマーケットが活発化
・Telegram Open Network(TON)ではBTCとETH両方の欠点を克服した決済プラットフォームを形成する
送金手数料もクレジットカードに比べるとかなり低く抑えられるそうで、マイクロペイメントにも利用することができる
Telegram(テレグラム) ICO GRAM 基本情報
TelegramはLINEやMessengerに肩を並べる、世界最大規模のチャットアプリです。仮想通貨ユーザーからも人気で、仮想通貨のコミュニティやICOの情報収集にもよく使われています。特徴は、何といっても「通信速度」と「安全性」でしょう。1秒で相手にメッセージが届くので、快適にチャットができます。また、telegramの公式Q&Aに 「WhatsAppやLineよりも安全である」と明記しているほど、暗号化技術とプライバシー保護に注力しています。ロシア最大のSNSであるVKの創業者が2013年に立ち上げたサービスで、国家から検閲などの恐れがあるロシアや東欧などの国で頻繁に使われており、現在全世界で約2億人のユーザーがおり、上記の通り その規模はLINEに匹敵すると言われています 。 団体がサービスを提供した場合に、対価を得て、売上を上げても、そこから経費を差し引いて残った利益を団体の構成員に分配しなければ、それは非営利団体であるといえます。 利益を得ることを目的とする組織である企業に対し、 テレグラムは社会的な使命を達成することを目的 にした組織であると言えます。 すでに数多くのユーザーを抱えるtelegramではありますが、今回新たにICOを行うことを発表しました。発表されたホワイトペーパーでは以下のように書かれています。 『既存のブロックチェーンプラットフォームを使用して、2018年に仮想通貨を主流にすることは不可能であるため、 テレグラムの共同設立者のニコライ・デュロフ博士は、大量採用に必要なスピードとスケーラビリティを満たす新しいソリューションを見つけることを目指しました。 彼の研究は、速く安全なブロックチェーンとネットワークプロジェクトであるTelegram Open Networkの設計をもたらします。』(White paper引用) また、Telegram Open Network(TON)ではBTCとETH両方の欠点を克服した決済プラットフォームを形成するとのことで、サービスの形態としては中国で人気のWeChatの仮想通貨版のものと成りそうです。送金手数料もクレジットカードに比べるとかなり低く抑えられるそうで、マイクロペイメントにも利用することができます。 電子決済のうち数円、数百円、数ドルといった小額の支払いを扱うこと、 またはそのような小額決済に対応したサービスの総称。
通貨名:Gram
通貨記号:Gram
発行上限:50億枚
販売時期:プライベートセールのみ2017年3月までに2回行われた。
販売価格:初回プライベートセール価格:0.37ドル
2回目プライベートセール価格:1.33ドル(初回の3倍)
Gramの割り当てと使用について
割当:4%開発者、44%投資家へ公開、52%TON保持
使用:80%は備品、通信速度、コロケーション、ユーザー検証費用に使用 20%は、賃金、家賃、法律、コンサルティングサービスに使用
Telegram(テレグラム) ICO GRAMの公式サイト・SNS一覧
アクセス数:
1位ルーマニア
2位ブラジル
3位ロシア
4位イラン
5位イタリア
1位のルーマニアは元社会主義国で、3位のロシアは政府による情報統制が頻繁に行われている国ですのでユーザーの個人情報の秘匿が行われるTelegramは多く使われているようですね。Telegram(テレグラム)とは?
Telegram(テレグラム)とは
非営利団体Telegram(テレグラム)
Telegram(テレグラム) ICO GRAM の特徴
Telegram(テレグラム)のICOとは?
Telegram Open Network(TON)について
TONは、今までのBitcoin(ビットコイン・BTC)や Ethereum(イーサリアム・ETH)のブロックチェーンより優れた機能を搭載して作られる「第3世代」のブロックチェーンと言われています。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM トークンの使用用途
テレグラムエコシステム内のプロジェクトで販売されているすべてのデジタル資産と物理資産への支払いに加えて、GRAMは下記のように使用されます。
・取引を検証し、新しいブロックとコインを生成するためにバリデーターが寄託したステークス
・報酬のシェアと引き換えにバリデーターに貸し出した資本
・プロトコルのパラメーターの変更を支持または反対するために必要な議決権
・プラットフォーム上に構築されたアプリによって提供されるサービスへの支払い
・分散化された方法でデータを安全に保管するための支払い
・ブロックチェーンベースのドメイン名の登録とTONサイトのホスティング
・IDとIPアドレスを隠すための支払いとして
・地域ごとのISPによって課せられた検閲を迂回するための支払いとして
Telegram(テレグラム) ICO GRAM ICOの開催について
史上最大のICO調達額を記録したこのGRAMですが、実は一般投資家向けのパブリックセールは行われていません。2017年3月までに行われたいわゆる大口を対象とした2回のプライベートセールで約1870億円(17億ドル)もの資金調達に成功しており、十分な額が調達できたとして公開ICOは行わないことを発表しています。プライベートセールでは参加条件として『100万ドルの資産の所有者もしくは年収が20万ドル以上の者』である事が求められていました。プライベートセールでは合計で165人が参加しています。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM 公開ICO中止の裏事情
米当局が今年初めから開始したこの調査では大半のICOを有価証券と認識し、それに準拠できていない新興企業に対して罰金と払い戻し措置のを圧力をかけています。スタートアップの新興企業側は「ユーティリティトークン」や「SAFT」(将来トークン取得略式契約スキーム)を主張して責を逃れようとしますが、SECはそのような肩書きを気にしません。結局ケースバイケースで各ICOの多寡を測ります。
実際に2017年7月にSECは、「The DAO」が提供したトークンを証券と判断しました。このICOは、2016年に1億5,000万ドル以上を調達を達成しました。翌年2月の上院議会で、SECのジェイ・クレイトン委員長は、「あらゆるICOは証券だと考えている」と述べています。
The DAOに関する記事はこちらへ。
セキュリティを提供している米国企業は、SECに登録するか、免除の対象となることが必須条件になっています。しかし、現状セキュリティー・オファリングを登録しているICOは数少なく免除要件を満たしていないのが現状です。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM 公開ICO中止に伴う企業資金調達市場の混乱
一日あたりのアクティブユーザー数が約2億人に上るTelegramのICOということで投資家達の期待値が高まり、発表直後から盛り上がりを見せていたために上場後の急激な値上がりを期待してセカンドマーケットが活発化しています。セカンドマーケットとは取引所を介さない売買のことで、Gram(テレグラムトークン)は初回プライベートセール時の約3.5倍の価格で取引されていて、一部の投資家はすでに大量の利食い売りを行い大金を手にしているだとか。こうした状況下で公開ICOが中止されたため、セカンドマーケットでの売買が加速化していきました。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM(仮想通貨)プロジェクトメンバー
Dr.Nikolai Durov(ニコライ・デュロフ)
ロシアのプログラマー&数学者で、ソーシャルネットワーキングサイトVKとそれ以降のテレグラムを設立しました。
デュロフ氏は、2013年までVkontakte.ruチームのリード開発者として働き、チーム退社後はテレブラムを設立し、テレグラムのMTProtoプロトコルを開発しました。
デュロフ氏は、元のTONホワイトペーパーの著書であると考えられています。
Pavel Durov(パベル・デュロフ)
ソーシャルネットワーキングサイトVKの創始者で、テレグラムメッセンジャーとして知られています。
ニコライ氏とパベル氏は兄弟で、兄弟そろって2014年にVKの最高経営責任者(CEO)として解雇され、その後母国のロシアを離れ、ドイツのベルリンで暗号化されたメッセージングサービスであるテレグラムの作成に専念しました。
Telegram(テレグラム) ICO GRAMトークンの開発について
TON プロキシ
TONプロキシとは、個人情報とIPアドレスを隠す為に使用されているTorサービスになります。
分散型VPNとブロックチェーンベースのTorの技術両方を使用することによって、オンラインプライバシーを保護しています。
TONプロキシを使用することによって安全かつ第三者に閲覧サイトの履歴などを追跡されることない、安全なインターネットを利用できることが可能になります。
TON Strage
分散ファイルストレージ技術で、P2P技術を用いたTorrentの様なネットワークの技術です。
分散型ドロップボックスの様なものですが、アプリケーションを動作することが可能でありより質の高い機能を有しています。
ドロップボックスやGoogle Drive等のクラウド上でファイルやコンテンツを管理するサービスです。
しかし、それらのファイルはGoogleなど企業のサーバー上で管理されているため、ハッキングや内部による情報流出のリスクが高いです。これは中央集権制のデメリットともいえるでしょう。
しかし、TONネットワークは世界中にデータを分散して管理しているため、特定のサーバーをハッキングしても情報が盗まれることがなく、その情報も暗号化されているため、中身を閲覧することは不可能です。
TONストレージは現時点で考えられる最強のセキュリティを持ったはいセキュリティーのデータ管理サービスと言っても過言ではないでしょう。
TON Services
あらゆる種類の開発者向けなどのサードパーティサービスのプラットフォームです。
分散型アプロケーションやスマートコントラクト、スマートフォンの様な身近なインターフェイスでウェブを閲覧するようなのような感覚で使用することが出来ます。
TON DNS
「TON DNS」アカウント、スマートコントラクトサービス、およびネットワークノードに人が読める名前を割り当てるためのサービスで、分散型サービスにアクセスすることがWebにアクセスするのと同等まで容易になります。
TONペイメント
「TONペイメント」とは、マイクロペイメントとマイクロペイメントチャネルネットワークのプラットフォームを指します。
つまり、オフチェーンで送金ができるプラットフォームです。
TON Blockchain
「TON Blockchain」はマスターチェーンとそのサブの92のブロックチェーンで構成されます。
その結果、ブロックチェーンのスケーラビリティ問題をシャーディングの方法で解決しようとしています。
スケーラビリティ(scalability)とは利用者や仕事の増大に適応できる能力・度合いのことで、一種の拡張性を表しています。
シャーディングとは,データを複数のサーバに分散させる機能のことです。
Telegram(テレグラム) ICO GRAMの将来性について
Telegram(テレグラム) ICO GRAMがもたらす業界への危機感
Telegram ICOの大成功は関係業界全体に危機感を与えています。危機感を感じているのは、テレグラムが成長することやテレグラムのような企業が増えてくることでシェアが低くなる恐れのある企業や団体です。テレグラムを開発しているドゥーロフ氏は今後、クラウドサービス(データをインターネット上に保管するサービス)や買い物の支払い(決済)まで、可能なものをすべてブロックチェーンに置き換えることを目標としています。また、テレグラム社の発表によると、Gram(テレグラムトークン)を、現状のクレジットカードの代替手段となるレベルの規模で成長させることを目標としているようです。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM のプラス材料
ICOプロジェクト全体に言えることではあるのですが、ブロックチェーンというシステムの特性上、プロジェクトの成功はすなわち世界市場における成功なので成長は他と比べものにならないほど早いです。そのため、順当に進めばTONは大成功を納めることは容易に想像できます。現時点ですでに1日あたりのアクティブユーザー数2億人を達成しているため、今後Gramが運用され始めれば即座に2億人規模の市場ができあがります。そのため他のICOのように計画が頓挫するというようなことは心配する必要はないと思われます。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM のマイナス材料
それだけでなく、国の規制にも注意が必要です。ロシア政府は強引な検閲によりTelegramのメッセージ・アプリを無効化しようと試みており、Telegramに対する取締りを逃れるために利用されていたIPアドレスでロシア政府よってブロックされた数は1900万に上ると言われています。また業界全体の流れとしてICO関連の法整備が十分に整っていない今、Telegramがセカンドマーケットのような巨額の資金移動をコントロールできていないという事実はICOプロセスに強い懸念を抱かせる結果につながりかねません。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM に注目している投資家
今回のICOにはあのホリエモンこと堀江貴文さんも注目しています。
一般的には巨額の資金調達を達成したということでその使い道に注目が集まっていますね。この結果を受けてもしFacebookがICOを行ったらと思うと‥‥まず間違いなくとんでもないことが起こります。
https://twitter.com/ico_post/status/965580086131830784
「Telegram」vs「Lantah」~「Gram」を賭けた戦い~ 2018年5月にTelegram社とLantah社の間で「Gram」の商標権についての訴訟が開始されました。 Lantah社はTONプロジェクトが開始される前に独自の「Gram」というコインでICOを行っており、優先権を主張していますが、ICO時には$1も集まらなかったことから「Gram」を使用するという前提でプライベートセールを行ったTelegram社が現在優勢です
Telegram(テレグラム) ICO GRAM ロードマップ
▽クリックで拡大
2015Q2:Bot APIとプラットフォームの起動
2017Q2:支払いプラットフォームの開始、TONの開発の開始
2018Q1:テレグラム外部セキュアIDの起動
2018Q2:TONの最小限の実行可能なテストネットワークの開始
2018Q3:TONのテストとセキュリティ監査
2018Q4:TONの安定版の展開、テレグラフウォレットの発売
2019Q1:テレグラムでのTONベース経済の創出
2019Q2:TONサービス、TONストレージ、TONプロキシの立ち上げ
2018年の第4四半期にはテレグラムに特化したウォレットが公開されます。これに続いて2019年に更に多くのサービスが展開される予定ということです。
Telegram(テレグラム) ICO GRAMトークン いつ上場するのか
GRAMの上場先は不明で、まだ何も決まっていません。
2019年冬~春にかけて 2019年1月~4月頃か?
2019年年末 第一候補!? 2020年冬~春にかけて
2020年1月~4月頃か? 東京オリンピックまでには上場されると言われている。
2018年下半期 2018年7月~12月の間とも噂されており、最近の最有力候補になっています。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM の詐欺に注意!
注目度の大変高いICOということで当然のように詐欺が大量に湧いています。
いくつかの取引所ではTelegram社の「Gram」は現在取引不可であるにも関わらず、複数の「GramCoin」が取引されています。
2018年6月21日のツイートで、
「『グラム購入』に関する提案を見たり受け取ったりした場合、『Antiscam(アンチ詐欺)』チャンネルにお知らせください」
引用:Sputnik
と述べ、テレグラム公式サイトと酷似したデザインを持つ、偽の仮想通貨サイトに対し、公開&注意喚起を行いました。
Telegram(テレグラム) ICO GRAM の最新情報
技術的脆弱性によるハッキング事件によって、フランス政府は政府職員がTelegram利用することを禁止し独自アプリに移行させることを準備中とのことです。
まとめ
今回のICOは開発元がすでに世界的に知名度を得ているTelegramということで、大口の投資家からも一般投資家からも大いに注目されています。一般公開されていないこのTelegramトークンですが、このまま進めば上場時には買い手多数による高騰が予想されます。しかし、ICOには似たようなプロジェクトが多く存在しそれらと技術的な違いがほとんどない点や標的市場が被っていまっていることで長期的にはシェアの奪い合いとなるでしょう。
この記事を書いた人
最新の投稿
- 債務整理2024年8月10日債務整理でブラックリストに登録される期間は?信用情報への登録で受ける影響を解説
- 債務整理2024年8月5日債務整理の費用相場はいくら?借金の返済に追われて払えない場合の対処法を徹底解説
- 債務整理2024年8月2日大阪で債務整理に強いおすすめ弁護士・司法書士15選!費用や選び方についても解説!
- 仮想通貨2024年6月7日保護中: 【会員限定】コインオタク流「裏ワザ」で稼ぐ
コインオタクでは読者の皆さんから寄せされたご意見から、 「あのICOは今どうなっているのか?」 を、徹底調査してレポートして参ります。
私達コインオタク調査員は、プロジェクトに直接問い合わせるのはもちろん、ネットの意見や口コミからレポートを作成しております。中立な立場を保つため、双方の事実・意見をまとめています。
Telegramというアプリはご存じですか?1日あたりのアクティブユーザー数2億人を誇る世界最大級のチャット型アプリです。
有名アプリのICOということで注目を集めたこのプロジェクトですが、現在の様子はどうなっているのでしょうか?
今回はたった2回のプライベートセールで17億ドルもの資金調達に成功したGRAM(テレグラムトークン)について迫っていきます!