【伊藤が解説します】米SEC 22年度罰則金を発表 今後の市場動向は?

米SEC 22年度罰則金 過去最高額

米SEC(証券取引委員会)は15日、2022年度に執行した罰則金額が前年度比67%増の8,948億円に上り、過去最高金額を更新したことを発表した。

同日の会見にて、SECのGurbir Grewal COOは市場参加者がSECへの罰金をビジネスコストとして不正行為を犯す可能性があることに言及し、証券取引法に従う方が違反するよりも割安と認識できるよう効果的な罰金額に調整する必要があると述べた。

さらにSECは22年度に行った主な執行措置例を報告し、Forsageのポンジスキームをはじめとする仮想通貨関連の執行例も取り上げた。

しかし、急成長する仮想通貨市場への執行に注力するSECの動向に対して、規制が不明瞭なまま執行例を作っていると批判する声も多い。

米SECが2022年度の執行実績を発表 罰金総額は過去最高の8,900億円に

COIN POST

SEC規制強化による市場への影響は?

伊藤健次
伊藤健次
このニュース、伊藤が解説します。

米国証券取引委員会(SEC)の対応が激しくなってきました。SECの言い分もよくわかります。不正をした企業やプロジェクトに対して再起の機会を渡すわけにはいかないという強い信念です。

もともとここまで処罰感情は強くなかったのですが、仮想通貨市場はあまりにもやったもの勝ちの世界になってしまったので、監督省庁の意味が薄れてしまいました。

本来の力を取り戻すため徹底的に叩き潰すという方針に切り替わりました。国民の評価もあるので、ずっとこのスタンスではなく、1〜2年で落ち着くと思います。1〜2年の間にSECに目をつけられたプロジェクトはそこで退場ということになります。

これにより仮想通貨市場のプレイヤーは大きく入れ替わることになります。まず、リスクが高すぎますのでミームコイン(特に意図なく作られた仮想通貨)は全て終わりです。

分散型プロジェクトが多いので創立者が抜けたところで全てが止まるというわけではないですが、リーダー不在のミームコインは増加することでしょう。大体がゆっくりと価値を失っていきます。

2020年以前からあるアルトコインも退場することになります。SEC対策をとっていないプロジェクトも多いため、仮想通貨冬の時代やSECの規制強化を理由にプロジェクトをたたみやすくなります。

コインマーケットキャップにエントリーされている仮想通貨プロジェクトは2万種類を超えておりますが、1〜2年で5,000種類程度まで淘汰される見込みです。

仮想通貨プロジェクトの平均寿命は1年程度です。黙っていても毎年数千種類のプロジェクトが閉じております。閉じるプロジェクトよりも始まるプロジェクトの方が多いので緩やかに仮想通貨の種類は右肩上がりでしたが、今の環境で新しいプロジェクトは始めにくくなります。

結果、撤退プロジェクトの方が数を上回り、仮想通貨の種類は初の減少に転じることになるでしょう。取引所の信用崩壊も合わさり、取引所の利用者は激減しております。

取引所もユーザーが多いうちは商品として複数のアルトコインを上場させておりましたが、しばらくはメジャー銘柄に利用者の資金は集中することになります。結果、アルトコインの多くは上場廃止になる見込みです。

この流れは1〜2年で反発する可能性がありますが、メジャー銘柄よりもアルトコインの冬の時代は長引きますのであえて保有する理由はありません。また、多くの日本人は国内取引所を利用することになりますのでSECの対応に過敏に反応する必要はありません。注視する必要があるのは金融庁の動きです。

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この記事を書いた人

伊藤健次

日本最大級の暗号通貨サイト【COIN OTAKU】編集長 1984年生まれ 静岡県出身 慶應義塾大学 大学院 経営管理研究科 ヘルスケアポリシー&マネジメント集中コース終了 株式会社ソクラテス 代表取締役 / 国内企業暗号資産事業顧問 / 暗号資産取引所アドバイザー / 暗号資産投資アナリスト / Fintechコンサルタント / 暗号資産非公式アーティスト /YouTuber テレビ東京WBS出演 テレビ東京モーニングサテライト出演 NHKおはよう日本出演 BS11 真相解説 仮想通貨NEWS!出演 その他各メディア取材、出演

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