ソフトバンクは、2020年までに首都圏でブロックチェーン技術を活用したキャリア間決済システムの導入を目指すため、日本IBMとTBCAソフトと戦略的提携を結びました。
これは、業界全体に新たなシナジーを生み出すキャリア間ブロックチェーン技術を活用して、通信事業者や携帯電話ユーザーに対し新しいサービスの提供を目指すもので、革新的なビジネスモデルの創出を促進します。
TBCASoftは技術とソリューションを、日本IBM はブロックチェーン技術、ブロックチェーン・ネットワークの導入と拡張のノウハウ、およびソフトウエア・ソリューションを、ソフトバンクは通信事業者としての知見を提供します。
この3社は、 TBCASoft とソフトバンクなどが2017年に設立した通信事業者のグローバル・ブロックチェーン・コンソーシアム、「CBSG:Carrier Blockchain Study Group(キャリア・ブロックチェーン・スタディ ー・グループ)」を通して、通信事業者のブロックチェーン技術活用に向けて共同で取り組みを行なっていきます。
このCBSGにより実用化されるのがキャリア間決済システム(CCPS: Cross-Career Payment System)で、実用化されることで旅行中の携帯電話ユーザーは、海外でも現地の店舗で自分のモバイル決済アプリケーションを使用し買い物や宿泊ができるようになります。
日本IBMはTBCASoftと連携し、コンソーシアムの戦略策定を支援し、この新たな戦略的提携を通して世界の約8割の通信事業者と協業する経験を生かしてエコシステムの拡張を支援していきます。
また通信事業者がより柔軟に利用できるよう、TBCASoftはそのブロックチェーン基盤に「IBM Blockchain Platform」を使用し、複数のクラウド環境で利用可能なオープン・テクノロジーを提供する計画です。
ソフトバンクは、CCPSを最初に採用した企業で、日本の通信業界をリードする企業として、通信事業者としての知見を提供し、戦略的サポートや技術支援を行うことで、CCPSの実用化を可能にします。
この構想が実現すれば通信キャリアと銀行の垣根がなくなります。
今はキャリア決済と言ってもごく一部に限られる支払い代行の印象がありますが、世の中の多くの支払いをキャリア決済で行うようになれば、通信キャリアへ資金を預け入れておくという考え方も誕生するでしょう。
また、通信キャリアはそれ自体が個人情報と紐づいており、決済の度に個人情報の確認をするストレスが無くなります。
特に、海外で決済を行う場合は厳しくなるマネーロンダリング対策もキャリア決済であれば個人の特定が容易なことから実現する可能性は高まります。
成熟する社会では従来個々に存在していたサービスや産業が重なることが起きます。
今後は個人を特定できる産業が中心になるため、通信キャリアの存在は今以上に大きくなるでしょう。
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