コールドウォレットとは、インターネットから常時接続されていないウォレットのことです。暗号資産の管理に使用するウォレットの種類の1つですが、初心者の方は、概要がわかりませんよね。
本記事では、コールドウォレットの概要やセキュリティの高さ、デメリットを解説します。
さらにおすすめのコールドウォレットと作り方を紹介しています。
コールドウォレットの仕組みを用いて顧客資産を管理している、取引所も4つ紹介しているので、最後まで読み安全性の高い資産管理の方法を学びましょう。
コールドウォレットとは?
コールドウォレットとは、インターネットに常時接続されないウォレットです。暗号資産を保管できる電子財布ですが、コールドウォレット以外はインターネットに常に接続されています。
電子データである暗号資産は、常にハッキングリスクがあり、セキュリティには気をつけなければなりません。
コールドウォレットは厳密にいえば、以下の2つの種類があります。
- ハードウェアウォレット
- ペーパーウォレット
ここから、ウォレットの中で最もセキュリティの高いコールドウォレットについて解説します。
ハードウェアウォレット
ハードウェアウォレットとは、専用端末に秘密鍵を保管できるコールドウォレットの1つです。
小型の端末に暗号資産の秘密鍵を保管するため、持ち運びにも便利です。
ハードウェアウォレットは、5,000〜数万円で購入できます。PCに接続すれば、いつでも暗号資産の確認・取引ができます。
セキュリティも高く、なおかつ小型で持ち運びしやすいため、多額の資産を管理している投資家は利用している人が多いでしょう。
ペーパーウォレット
ペーパーウォレットとは、その名の通り紙に暗号資産の秘密鍵を管理するウォレットです。作成した秘密鍵を紙に書き取ったり、またはQRコードに変換して金庫などに入れておきます。
インターネットに接続されていないため、秘密鍵の紙を誰かに見せない限りは、ハッキングリスクはほぼありません。
非常に原始的な方法ですが、最も安全性の高いウォレットと言われています。
コールドウォレットはセキュリティの高さが魅力
コールドウォレットはセキュリティの高さが魅力です。インターネットに常時接続されているホットウォレットは、常にハッキングリスクがあります。
事実、厳重なセキュリティ体制をとっている暗号資産取引所でも、数年前にハッキング被害が報告されました。
コールドウォレットは、完全にインターネットから遮断されているため、秘密鍵の漏洩リスクが低いです。
コールドウォレットを使うことで、大事な暗号資産をハッキングリスクから守れます。
コールドウォレットは利便性には欠ける
コールドウォレットは利便性に欠けるのがデメリットといえます。ハードウェアウォレットは、専用端末をPCに接続しなければ、扱えません。
反面モバイルウォレットなどは、インターネットに常に接続されており、思い立った時にウォレットへログインして取引が可能です。
実用できる機会は少ないですが、今後暗号資産で買い物ができるようになった時に、コールドウォレットではほぼ使えないでしょう。
レジでPCを取り出して資産を送金する…と考えると、かなり利便性が悪いです。ハードウェアウォレットの中には、モバイルアプリと連携でき
るものもありますが、気軽に使えるという点ではホットウォレットに劣ります。頻繁に暗号資産取引をしたい、買い物にも使ってみたい方が、コールドウォレットのみで暗号資産を管理するのは難しいでしょう。
対応している通貨の種類も少ない
コールドウォレットのデメリットとして、対応している通貨の種類が少ない点も挙げられます。
ウォレットのなかに、どの通貨も入れられるわけではないことに注意しましょう。
特にペーパーウォレットは対応通貨が少なく、ビットコイン・イーサリアムしか対応していないものもあります。
所有している暗号資産の種類によっては、コールドウォレットがほぼ使えないこともあるでしょう。
アルトコインやミームコインを使っている方にとっては、ハードウェアウォレットはおすすめの方法ではありません。
おすすめのコールドウォレット
ここから、おすすめのコールドウォレットを紹介します。
- ペーパーウォレット
- ハードウェアウォレット
上記2つのジャンルに分けて、おすすめの商品の特徴を解説しますので、自分の目的に合うものを使ってみてください。
ペーパーウォレットのおすすめ
ペーパーウォレットでおすすめしたいのが、以下の3つのウォレットです。
- bitadress.org
- XRPペーパーウォレット
- MyEtherWallet
紙のウォレットはセキュリティが高いため、多額の資産を管理したい方におすすめです。
bitadress.org
bitadress.orgは、ビットコイン専用のペーパーウォレットです。
使い方は簡単で、サイトにアクセスして、マウスで表示が100%になるまでランダムにドットを作るだけ。
ペーパーウォレットが作成されると、QRコードが表示されます。あとはコードを印刷すれば、ウォレットの完成です。
XRPペーパーウォレット
XRPペーパーウォレット上で、コールドウォレットを作成できます。ペーパーウォレットの作成ボタンを押すと、QRコードが表示される仕様です。
リップルのみ対応となっていますが、コードを印刷して保管すれば、秘密鍵の漏洩もほぼなく安全に資産を管理できるでしょう。
MyEtherWallet
MyEtherWalletは、デスクトップウォレット・モバイルウォレットを提供しています。
Web上でウォレットを作成し、秘密鍵を紙面に印刷できるため安心です。
MyEtherWalletはさまざまな形状のウォレットを提供しており、イーサリアムの管理に便利なので、イーサメインで取引する方は使ってみましょう。
ハードウェアウォレットのおすすめ
ハードウェアウォレットでおすすめしたいのが以下の3つです。
- Ledger Nano X
- TREZOR
- CoolWallet Pro
この3つのウォレットは手頃な金額で購入でき、世界的なシェアも高いです。作成や管理も簡単ですので、ハードウェアウォレットを使ってみたい方は、参考にしてください。
Ledger Nano X
Ledger Nano Xは、世界中で愛用されているハードウェアウォレットです。価格は23,999円(税込)と少々高額ですが、Bluetoothにも対応しており、利便性が高いのが特徴です。
ハードウェアウォレットの中でも、多くの種類の通貨に対応しています。また、専用アプリを提供しており、アプリとハードウェアウォレットの連携で、外出先でもモバイルウォレットのように利用できます。
ハードウェアウォレットとモバイルウォレットの良いとこどりをしたようなウォレットです。
TREZOR
TREZOR(トレザー)は、世界でも安全性が高いと評価されているハードウェアウォレットの1つです。
ビットコイン管理者に人気の端末であり、コンパクトで持ち運びしやすいのが特徴。また、ホーム画面を自在にカスタマイズできるなど、自由度の高いUIも人気です。
CoolWallet Pro
CoolWalletは、防水カード型のハードウォレットになっています。
AndroidとiOSに対応し、”スマホの生体認証”と”CoolWalletの物理認証”による「2+1認証」で、高いセキュリティを保ちながら持ち運ぶストレスが一切ありません。
ビットコインやイーサリアムの主要銘柄からポルカドットやコスモスなどのアルトコインまで対応しており、ステーキングしたい仮想通貨ユーザーに人気となっています。
CoolWallet公式アプリや使い方説明動画など、初心者でも簡単に利用できる点もポイントです。
購入はこちらから行えます
コールドウォレットの作り方を解説
コールドウォレットの作り方を簡単に説明します。
- ハードウェアウォレットの作り方
- ペーパーウォレットの作り方
初めてコールドウォレットを作る方は、参考にしてください。
ハードウェアウォレットの作り方
ハードウェアウォレットを作る方法は、意外と簡単です。ハードウェアウォレットを購入し、端末が到着したら、PIN設定とリカバリーフレーズを設定しましょう。
PIN設定とは、パスワードのことです。ハードウェアウォレットにアクセスする際のパスワードを決めてください。
万が一端末が盗難された際に簡単に入れないよう、単純なパスワードは設定しないようにしましょう。
また、リカバリーフレーズは、ウォレット復元の際に必要となります。
リカバリーフレーズは紙に書き取るなどして、人の目に触れないように保管してください。
あとは画面の指示通りに設定を進めれば、ハードウェアウォレットの作成が完了です。
ペーパーウォレットの作り方
ペーパーウォレットの作り方は、専用のホームページにアクセスし、秘密鍵を表示させるだけです。
今回は、リップル専用のペーパーウォレットである「XRPペーパーウォレット」を用います。
サイトへアクセスし、新規作成ボタンを押しましょう。QRコードが新しく生成されますので、そのコードを印刷してください。
紙に印刷されたQRコードが秘密鍵となりますので、その紙は絶対に誰にも見られないように保管しましょう。
必要な時に、読み取りインターネット上でリップルを引き出せます。
紙の保管方法ですが、水濡れ等で汚れると読み取れなくなり、復元ができません。自宅内の金庫や鍵のかかる場所へ保管しましょう。
コールドウォレットを使用している取引所がおすすめ
ビットフライヤー
取引所名 | bitFlyer |
手数料 | 販売所:無料取引所:0.01〜0.15% |
取扱通貨数 | 15通貨 |
最低取引額 | 販売所:0.00000001 BTC取引所:0.001 BTC |
レバレッジ取引 | 2倍 |
ビットフライヤーは、ビットコイン取引量が6年連続第1位と、日本でも利用率の高い取引所です。ウェブウォレットとコールドウォレットを使って、顧客の資産を守っているため、資産セキュリティも高く安心して利用できます。
取り扱っている暗号資産の種類が幅広く、またレバレッジ取引も可能など、初心者から上級者まで使いやすい取引所です。
DMMビットコイン
取引所名 | DMMビットコイン |
手数料 | 販売所:無料 |
取扱通貨数 | 20通貨数 |
最低取引額 | 販売所:0.0001 BTC |
レバレッジ取引 | 2倍 |
DMMビットコインは、販売手数料無料で利用できる暗号資産取引所です。取り扱っている通貨は20種類と多く、アルトコインを取引したい方におすすめ。
DMMビットコインは、顧客専用のコールドウォレットを使用しており、資産の95%はコールドウォレットで保管しています。そのため、取引所のウォレットの安全性が不安な方でも、安心して利用できるでしょう。
コインチェック
取引所名 | CoinCheck |
手数料 | 無料 |
取扱通貨数 | 18通貨数 |
最低取引額 | 500円相当額 |
レバレッジ取引 | ー |
コインチェックは、アプリDL数No.1の使いやすい暗号資産取引所です。初心者向けのアプリと言われており、操作が簡単で画面が直感的に理解しやすいのが特徴です。
現在はコールドウォレットを用いて顧客資産を管理しており、さらにログイン時は2段階認証を採用するなど、セキュリティ面でも安心して使えます。
GMOコイン
取引所名 | GMOコイン |
手数料 | 無料 |
取扱通貨数 | 20通貨数 |
最低取引額 | 0.00001BTC |
レバレッジ取引 | ー |
GMOコインは、顧客から預け入れられた資産は全てコールドウォレットへ保管しています。ホットウォレットへの移動の際は、複数部署が承認するなど厳重な体制を敷いているため、ミス・盗難リスクはほぼありません。
また、その他マルチシグネチャを導入し、秘密鍵を複数の箇所で管理し、リスクを削減するなどセキュリティ体制が堅固です。
取り扱う通貨数も20を超えており、安心して利用でき、取引もしやすい取引所といえます。
コールドウォレットを扱う際の注意点
コールドウォレットを扱う際の注意点を2つ紹介します。
- ハードウェアウォレット・紙の紛失に注意する
- 全ての資産を1つのウォレットに保管しない
セキュリティの高いコールドウォレットですが、それだけで安心してはいけません。コールドウォレットならではの注意点もあるため、しっかり注意点を守って扱いましょう。
ハードウェアウォレット・紙の紛失に注意する
コールドウォレットを使用する際は、端末や紙面の紛失に注意してください。コールドウォレットはセキュリティが高いですが、秘密鍵を保管している端末・紙面をなくすと復元がほぼ不可能になります。
秘密鍵を無くすと財産を失うこととなりますので、紛失しない工夫をしておきましょう。
全ての資産を1つのウォレットに保管しない
コールドウォレットに限らず、全ての資産を1つのウォレットに保管しないようにしましょう。
1つのウォレットに全ての資産を集約すると、万が一秘密鍵が流出(または紛失)した際に、全ての資産を失う可能性があるためです。
複数のウォレットに分散管理して、一度に資産を失うリスクを防ぎましょう。
まとめ
コールドウォレットは初心者向けではありませんが、セキュリティの高さは魅力です。多額の資産を管理するようになった場合は、安全性も考えて導入してみてください。
ただし、1つのウォレットに多額の資産を管理することはリスクとなります。
記事で紹介したコールドウォレット、モバイルウォレットなども活用して、分散管理しましょう。
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