東電 未来型の分散型データセンターを設立目指す
大手電力会社の東京電力パワーグリッドは14日、全国への「未来型の分散型データセンター」の設立を目的として、同社傘下のアジャイルエナジーX、先端半導体の設計・開発を手がけるTRIPLE-1の2社と戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
プロジェクトの目的である「未来型の分散型データセンター」は暗号資産(仮想通貨)のマイニングをはじめとして、メタバース、スマートシティ、自動運転などに利用が可能。全国の再生可能エネルギーで生まれる余剰電力を有効活用して、データセンターを稼働させる点が大きなポイントとなっている。
すでに東京電力が実証実験を済ませており、今後はアジャイルエナジーXが主体となって事業が進められていく。
東京電力ら3社、仮想通貨マイニングに活用可能なデータセンター構築へ
COIN POST
東電データセンター事業参入による 市場の動向は?
東京電力がビットコインマイニングを開始!とニュースの見出しが出ておりますが、実態はもっと深い目的がある取り組みです。東京電力の関連会社と提携をしたTRIPLE−1は日本を代表するビットコインマイニングマシンの開発会社であり性能は世界NO.1です。
マイニングは分散することで大きな価値を発揮するため、中国をはじめとしたマイニング参入が早い国は個人を対象に安価なマイニングマシンの開発を急ぎました。その結果、Bitmain社などの中国企業がマイニングブランドの認知度を獲得しました。
日本は開発が遅れていたのではなく、BtoB市場でマイニングの勝負に出ており、事業規模の大きいマイニングビジネスが多いです。その結果、あまり一般的な認知度が無いメーカーや事業者が国内でマイニングをしております。
日本の老舗のマイニングマシン開発メーカーが電力供給の大手と組んだ今回のニュースで大きく市場のバランスが変わると予想されます。また、今回の取り組みはビットコインマイングだけではありません。分散型のデータセンター事業がメインの取り組みになるようです。
分散型データセンターで一番メジャーなのはファイルコインですが、いよいよ分散型データセンターの必要性が浸透し、多くの事業者が参入することになるでしょう。
WEB3の世界はオフラインの行動をそのままオンラインに移行するとイメージしてもらえると理解しやすいです。もうすでにオフラインの行動履歴の一部はデータとして保存されております。
スマートフォンを所持することでどこに行ったのか?誰と会話をしたのか?何を買ったのか?という履歴が残せるようになりました。すでにこれらのデータはビッグデータと呼ばれマーケティングや商品開発に活用されております。
WEB3の世界では行動履歴の100%をデータ化します。誰とどこでどのくらい一緒にいたのかは当然として、会話の内容は100%履歴が残りますのでその場にいない人物の人間関係図まで作ることができます。
その世界観がユートピアなのかディストピアなのかの議論はいったん横に置いといて、すでに巨大なマーケットになっているデータセンター事業がさらに成長する見込みです。
Googleが千葉県にデータセンターを作り話題となりましたが、日本企業も負けてはいません。今回の東京電力をはじめとした大手企業がどんどんデータセンター事業に参入しております。日本は政府主導でWEB3事業を推進しておりますが、
WEB3業界だけが盛り上がるわけではありません。WEB3をきっかけに日本中の企業が新しい技術のバリューチェーンに参加し、世界と戦う競争が始まります。皆さんがお勤めの企業もWEB3事業に必ず参加します。かつてのインターネット化と同じ流れがきております。
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