日銀 CBDC実証実験のレポート発表
日銀は9日、各国の中央銀行が行うホールセール型CBDC(以下wCBDC)の実証実験をまとめたレポート「分散型台帳技術を活用した決済の改善の取り組み」を発表した。
上記のレポートでは、wCBDCの実証実験を行う中央銀行の増加背景や日銀と各国が行っている実証実験結果が説明され、クロスボーダー(国際間)の資金決済や国内決済システム効率化に関して実験進捗が述べられている。
さらに2016年から日銀と欧州中央銀行が共同で行う「プロジェクト・ステラ」の状況についても、主な成果が報告されている。
CBDCの実証実験に取り組む中央銀行は世界的に増加=日銀レポート
COIN POST
CBDCとは 仮想通貨への影響を解説
日銀からCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の世界各国の進捗レポートが公開されました。CBDCの話自体は伊藤は中立で考えているのですが、どうも仮想通貨の投資家の中にはCBDCを誤解している節が見られますので正しい認識を解説します。
CBDCが発行されたらかなり高い確率で仮想通貨は禁止されます。なので、仮想通貨投資家の正しい判断としては『CBDCなんてやらない方が良い』です。実際はなぜか世の中はCBDC大歓迎ムードです。早くやれ!というコメントも見られます。
なぜデジタルキャッシュ化を早くやって欲しいんでしょうか?あまり一般大衆にはデジタルキャッシュ化しないといけない場面はないので、大体が仮想通貨がさらに広がると勘違いしているような気がします。
唯一CBDCを応援できる属性としては、仮想通貨が関係ないメタバース事業を展開している会社か、すでにデジタルキャッシュをメイン事業としている〇〇Payというサービスを提供している会社です。
強いて言えば、それらの企業の株式を保有している投資家はCBDCを応援しても良いかもしれません。特にそれらと関係ない方々はCBDCを否定してください。CBDCを浸透させるために関連企業へ補助金をばら撒く施策もロードマップに組み込まれてます。
CBDCを作る目的は紙幣や硬貨の資源削減やコスト削減が目的だったはずですが、コスト削減のために初動にはコストをかけるという施策なので、短期的にはコスト増となります。全く同じスキームで提供されているのがマイナンバーカードです。
マイナンバーという制度は海外では成功している事例があります。銀行口座がわからなくてもマイナンバーと銀行口座が紐づいているため、災害などの際に国民に確認を取らなくてもマイナンバーをもとに一斉に給付金の配布に成功した国もあります。
コロナ惨劇の際、給付金が行き渡らなくて日本はマイナンバー制度に力を入れ今に至ってます。いま災害が起きたら間違いなく給付金は行き渡らないですね。10年後か20年後にできたらいいなという構想で話は進んでおります。
CBDCも一緒です。コスト削減にならないだけなら個人的にはまだ許せるのですが、CBDCを浸透させるために不要な仮想通貨への規制が起きるでしょう。外国法定通貨のステーブルコインは全面禁止になるかもしれません。めんどくさいですね。
CBDCはあってもなくてもどっちでも良いと思いますが、仮想通貨の成長を邪魔することだけはやめていただきたいです。
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