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【伊藤が解説】NFT市場の冷え込みとメタバースの将来

2023.04.24

NFT市場低迷、原因と今後

NFT市場は2021年と同水準の低迷期にあり、ユニークユーザー数が大幅に減少。
イーサリアムブロックチェーンのガス代の高騰や税金支払い、ミームコインブームが要因とされています。
一方で、ビットコイン版NFTが注目を集め始め、Ordinalsプロトコルを利用した新しいNFTコレクションやOrdinals対応マーケットプレイスが登場。
今後の市場動向に注目が集まっています。

NFT市場の冷え込み顕著に　出来高とユニークユーザーが2021年7月以来の低水準

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NFT市場の冷え込みとメタバースの将来

このニュース、 伊藤が解説します。

現在、NFT市場は非常に冷え込んでおり、世界中の1日のアクティブユーザー数は僅か7,000人にすぎません。

これはちょっとした人気YouTuberのメンバーシップ数よりも少ない水準です。
一方で、NFTアーティストやNFTを採用する企業の数は増加しています。

このNFT市場の奇妙な状況について説明します。

まず、イーサリアムのガス料金の高騰がNFT業界の下降トレンドに影響しているとされています。

イーサリアムは取引量が多くなるほど、ガス料金も高くなる傾向があります。
2022年の仮想通貨冬の時期には、多くの仮想通貨の価格が下落しました。

イーサリアムの価格も下がりましたが、取引量はあまり減少しませんでした。
これは、取引所の倒産や特定仮想通貨のブーム、NFTオークションなどが重なると、取引量が急激に増加する傾向があるためです。
これらの影響により、イーサリアムは日々ガスコストの削減に努めているものの、ガス料金は上昇しています。

もう一つの原因として、NFTのユーティリティ（実用性）がないことが挙げられます。
プラン（計画）はあるものの、まだほとんど実現されていません。

これは、スマートフォンがまだ手元に無いのにアプリに先に課金しているようなものです。
現時点では保有する意味がありません。
早期にNFTを保有した人が、実際にNFTの実用性を体験できるのは、プラットフォームが大成功を収めた後のことです。

メタバースとNFTを切り離し、NFTだけが成功するということはありません。
メタバースの世界を確立し、NFTを活用できる場所として世の中に浸透する必要があります。

メタバースは必ずしもVRである必要はなく、ブロックチェーンゲームやDAOでもかまいません。
現実とは異なるデジタル上の世界の価値が、現実と同程度の価値と市場に受け入れられた時に、NFT本来の価値が発揮されます。

現在のNFT市場は紙に印刷されたアプリを見て楽しむレベルのミスマッチが起きており、一般の方がその価値を認識できないのは当然です。
2023年まで低迷しているNFT市場は、ゲームチェンジャーとなるメタバースの登場で一変することが期待されています。
ただし、そのメタバースが何であるかはまだ確定しておりません。

このような状況の中でも、NFTの価値を否定するものではありません。
NFT市場は将来的に成長する業界です。

メタバースが成功すれば、NFTもその価値が一般の方にも認識されるようになるでしょう。
VRやブロックチェーンゲーム、DAOなど、オンラインで開発されるデジタル世界は、メタバースの世界を確立し、NFTを活用できる場所として重要です。

まとめると、NFT市場の冷え込みは、イーサリアムのガス料金の高騰やNFTの実用性がまだ実現されていないことなどが原因とされています。
しかし、メタバースの登場と成功により、NFT市場は大きく変化する可能性があります。
今後のメタバースとNFTの関係に注目していくことが重要でしょう。