米政府説明責任局(GAO)と証券取引委員会(SEC)の審査対立
米政府説明責任局(GAO)は、証券取引委員会(SEC)による仮想通貨の保管に関する公報が議会審査法(CRA)の対象であると示しました。
SECはこの公報がCRAの対象外であるとの立場を取っていましたが、GAOはその見解を否定しました。
公報は仮想通貨を保有する金融機関の貸借対照表における計上方法などに関する指針を示しています。
ブロックチェーン協会のJake Chervinsky氏や複数の議員は、この公報に対して批判的な意見を公表し、その撤回を求めています。
特に、公報が消費者や業界に与える影響と、SECの手法に対する懸念が強調されています。
米政府監視機関GAO「SEC仮想通貨会計公報は議会審査対象」SECの越権行為に釘を刺すか
COINPOST
SECの仮想通貨規制:ゲンスラー委員長の影響と将来の展望
最近のSECの行動に対し、仮想通貨業界は頭を悩ませております。
さらに、仮想通貨業界の外からもSECの行動に不満が出てきています。
最近、SECは企業が発行する仮想通貨の会計に関する規則を発行しました。
その内容は、仮想通貨をさらに厳しく取り締まるものでした。
しかし、このSECの行動は権限を越えたもので、米国政府説明責任局(GAO)はそれが自らの管轄内であると不満を示しました。
SECは反論し、「ウェブサイトに掲載された意見であり、規則ではない」と述べました。
SECの行動に「なぜ意味のない情報を公開するのか?」「GAOには仮想通貨の会計に関する規制があるのか?」などの疑問が浮上し、米国の仮想通貨市場はますます混乱し続けております。
過去に、SECはビットコインの取り扱いに関して、米国商品先物取引委員会(CFTC)と対立してきました。
2023年には、BinanceやCoinbaseといった主要な取引所に対する訴訟が開始されました。
SECのゲンスラー委員長は、市場を混乱させる要注意人物として評判が悪いです。
SECがなぜこのようになったのかは、ゲンスラー委員長の視点から見ると、理解できる点がいくつかあります。
SECだけが仮想通貨に厳しい措置を取ってきた影響からか、他の規制機関は仮想通貨に対して柔軟な姿勢を取っています。
問題となるのは、2022年に起きたFTXショックです。
日本でも2018年の取引所ハッキング騒動後は、1〜2年間市場は低迷しました。
ゲンスラー氏が取っている対応の方がまともであり、他がおかしいという感覚も必要かもしれません。
また、ゲンスラー氏の任期が短くなりそうなのも、SECが焦っている要因となりそうです。
彼は2021年にバイデン大統領からSEC委員長に指名されました。奇しくも、その直後にビットコインが史上最高値を更新しました。
ゲンスラー氏の任期は5年で、2026年6月に終了します。
2024年11月の米国大統領選挙が控えているため、バイデン氏が大統領として続投しない限り、ゲンスラー氏が退任する可能性が高まっています。
ゲンスラー氏はマサチューセッツ工科大学(MIT)でブロックチェーン技術を教えており、WEB3.0の支持者です。
彼はブロックチェーンに強い信念を持っているため、中央集権の不十分さに対して過剰な反応をしているのかもしれません。
いずれにせよ、ゲンスラー委員長の任期中、米国での仮想通貨の推進は難しくなることは確実です。
市場が期待するビットコイン現物トETFの承認について、最終的な決定はSECが下すことになります。
ゲンスラー氏が引退する日まで、仮想通貨市場はゲンスラー氏に振り回されることでしょう。
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