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【伊藤が解説】2024年半減期、ビットコインマイニング危機

2023.04.18

スウェーデン、ビットコインマイニング増税

スウェーデンの暗号資産マイニング産業が電気料金増税で打撃を受ける見通し。
今年7月、1kWhあたりの税金が0.006クローネから0.36クローネに引き上げられる。

2017年にデータセンター誘致政策で税優遇が実施されたが、雇用創出が期待ほどでなく、エネルギー価格高騰も影響して見直しが行われる。
増税で収益率低下が予想され、マイナーは他国への分散やセルフマイニングを模索。
一方、米国では原子力や水力発電を活用した環境に配慮したマイニングが進んでいる。

スウェーデンのマイニング産業が存続の危機、税金の優遇措置撤廃で電気料金60倍に

COINPOST

2024年半減期、ビットコインマイニング危機

このニュース、 伊藤が解説します。

ビットコインマイニング事業の継続に関する問題が浮上しています。

電気料金が急騰しており、これによりビジネスに大きな打撃を受ける可能性があります。
ビットコインマイニングのアキレス腱は、「電気料金」が最もコストがかかる部分であることです。

電気料金は企業努力でコントロールできる範囲を超えています。
電気は現代社会で人々が生活する上で不可欠な資源の一つです。
有限な資源をどのように配分するかは、政府にとって最も重要な課題の一つです。

通常時であっても電気料金の値上げは問題ですが、ロシア戦争の影響などで現在急騰していることが問題です。
世界中のビットコインマイニング事業はこの悪影響から逃れられません。

この環境下で、ビットコインの価格を大幅に上昇させることが予想される半減期が迫っています。

半減期が来るとマイニング事業者の売上が突然半分になります。
売り圧力は減少するかもしれませんが、多くのマイニング事業者が消滅し、倒産や撤退のラッシュが引き起こされることになります。

マイニング（ハッシュレート）とビットコインの価値は連動しており、マイニングがなくなればビットコインの価値も0円になります。

2024年の半減期では、マイニング事業者の数がゼロになることは考えにくいですが、マイニング事業環境の悪化は日々進行しています。
半減期当日に大手マイニング事業者以外が全て撤退すれば、マイニングはごく少数の巨額資本によって運営されることになります。
これはビットコインの分散性が失われ、価値が大手資本のコントロール下に置かれることと同義です。

最悪のシナリオは、大手資本も含めてチキンレースの撤退タイミングが誤り、半減期に達した途端に一斉に倒産ラッシュが始まるケースです。
これが起こると、ビットコインが継続できるかどうかについて信用不安が生じます。
ビットコインは毎回の半減期ごとにこのようなリスクを抱えております。

もちろん、今までの半減期は全て乗り越えてきました。
半減期ごとに新規マイニング事業者が参入しているのも事実です。

終わりのないチキンレースで、ビットコインマイニングは利益を先送りし、電気を無駄に使い続けています。
2024年の半減期によってこの悪習が改善されることを期待しています。

ビットコインのマイニング事業は、急激な電気料金の上昇や半減期などの課題に直面しています。
これらの要因により、マイニング事業者は厳しい状況に立たされており、ビットコインの価値が大幅に変動する可能性があります。
しかし、半減期を迎える度に新たな事業者が参入しており、ビットコインマイニングはこれまでにも困難な状況を乗り越えてきました。
今後も、ビットコインマイニング事業が環境や市場の変化に適応し、持続可能な形で発展していくことが期待されます。