三菱UFJ信託銀行主導: デジタルアセット共創の新時代へ
三菱UFJ信託銀行は、デジタルアセット発行・管理基盤「プログマ(Progmat)」の分社化を公表しました。
この取り組みには、総計8社のパートナー企業が関与し、214の会員企業を持つ「デジタルアセット共創コンソーシアム」の運営も行う新会社「株式会社Progmat」が設立されました。
その主な業務内容は、セキュリティトークンやユーティリティトークン、ステーブルコインなどのデジタルアセット関連システムの開発や提供です。
Progmatの設立を受け、市場形成初期の基盤固めと標準化の推進が目指されます。
また、三菱UFJ信託銀行は、国産ステーブルコインの発行も計画中で、これは2024年前半に実現される可能性があります。
デジタルアセット市場のさらなる発展に向けたこの取り組みは、業界全体の成長と革新を促進するものと期待されています。
三菱UFJ、国際で利用可能「国産ステーブルコイン」は2024年前半か
COINPOST
証券会社がWEB3参入: セキュリティトークン新時代への歩み
日本の金融機関が本格的にブロックチェーンビジネスに参入できるきっかけとなるニュースです。
これまでも多くの企業が市場に参入してきましたが、各社が提供していたサービスは小さく、テスト導入の域を出ておりません。
株式会社Progmatが独立し、各社がステークホルダーとなることで、市場は一気に拡大します。
ステーブルコインが大きな話題として注目されていますが、各社がセキュリティトークンとユーティリティトークンを取り扱えることが非常に重要です。
近い未来がどのようになるのか解説します。
現在、SBI証券などの一部の証券会社のサービスでSTO(Security Token Offerings)は既に開始されています。
IEO(Initial Exchange Offering)やINO(Initial NFT Offering)などはまだ始まっていません。
過去に行われたSTOも、年間約2回の小規模な募集しかなく、まだテスト導入の範囲に達していないと感じています。
しかし、Progmatが独立し、各社がステークホルダーとなることで、業界標準が作成されるでしょう。
現在、各社は何をすべきかを見極めようとしていますが、これからは手探りの段階をスキップして、全力でサービスを提供することができるようになります。
これは、証券会社で積極的にSTO、IEO、INOが行われることを意味します。
従来、これらのサービスは仮想通貨取引所に独占されていましたが、証券会社という巨大な企業が参入することで、市場のパイは迅速に証券会社に取られることになります。
SBI証券がこれまで行ってきたすべてのSTOは完売しています。
大きなPRはなかったと思いますが、抽選になるほど人気がありました。
仮想通貨取引所で資金を調達するか、証券会社で調達するかの2つの選択肢がある場合、証券会社と提携するプロジェクトが増える可能性が高いです。
現在複数存在する資金調達の手段も、企業やプロジェクトは成功しやすい調達方法を選択しますので、証券会社で行うSTO、IEO、INOが選ばれることでしょう。
証券会社でSTO、IEO、INOが行われ、仮想通貨取引所が流動性を提供するという構図に落ち着きそうです。
しかし、証券会社が力を持つほど、国内のトークン市場は世界と異なる市場になりそうです。いわゆる日本の得意なガラパゴス化です。
構造的に、証券会社はこれまでの国内仮想通貨取引所と同様に、限られた仮想通貨を取り扱うプラットフォームとなり、これから国内の仮想通貨取引所は、海外取引所のように海外資産へのアクセスを容易にするプラットフォームになるという棲み分けがされるでしょう。
これからトークン市場に参加する多くの一般ユーザーは証券会社で仮想通貨を購入・販売します。
これは、WEB3.0のユーザーが急速に拡大しているトレンドです。
さらに、証券会社がウォレットまで提供するため、日本人は仮想通貨といえば証券会社で売買するものという認識が広がるでしょう。
国内仮想通貨取引所も証券会社と重複しないビジネスモデルの構築に力を入れており、仮想通貨の売買だけでなく、NFT、BCG、メタバースなど新しい挑戦の真っ最中です。
『まだ仮想通貨取引所で消耗しているの?』と言われないように、業界の再編の波にはしっかりとついていきましょう。
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