EIP-7540:非同期トランザクションを活用したRWAの展望
イーサリアム技術フォーラムは、新たな改善提案「EIP-7540」を公表しました。
これは、リアルワールドアセットやリキッドステーキングなどのプロトコルの使いやすさを向上させる可能性があります。
主に、「ERC-4626 Tokenized Vaults」という規格の改良を目的とし、非同期での入出金フローをサポートします。
この機能は、例えば、待機中の出金を担保として利用する際に、他のDeFiプロトコルとの連携を効率化する目的で導入されると考えられます。
具体的には、リキッドステーキング時の非同期操作や、RWAプロトコルにおける時間のかかるプロセスの柔軟性が向上することが期待されます。
しかし、この提案はまだ初期段階で、セキュリティ問題などの懸念点も指摘されています。
今後、イーサリアム・マジシャンズ・フォーラムでのディスカッションが進められる予定です。
RWAプロトコルを強化、出金待機中の資金活用をサポートするEIP-7540とは
COINPOST
イーサリアムのRWA動向と情報過多時代の生き残り戦略
リアルワールドアセット(RWA)ブームの兆しを受けて、イーサリアムは新しい改善策を公開しました。
「EIP-7540」というこの提案についての詳細は検索できますが、今回は技術評価よりも、イーサリアムの将来の発展と評価について解説します。
RWAは、実世界の資産価値を持つデータをNFTに変換したものです。
よくある例は、不動産NFTです。
不動産NFTの権利は非常に複雑で、柔軟に購入、売却、または移転するのが難しいです。
一方、不動産REITという金融商品では、投資家は直接不動産の権利を所有する必要はなく、投資家に不動産所有と類似のリターンを返すことが可能です。
投資家は不動産REITを自由に売買ができます。
イーサリアムが試みていることは、この不動産REITのような構造をRWAで実現することです。
「EIP-7540」が実行されるかどうかはまだ未定ですが、市場の成長に伴う適切なアップデートとして期待を感じることもありますが、ますます金融商品プラットフォームのようになっているという危機感もあります。
新しい仕組みであるため、RWA市場で大きなトラブルが発生する可能性もあり、複雑な取引の数が増えるにつれて、イーサリアムの拡張性の問題が再び悪化することも考えられます。
今回伝えたいのは、ブロックチェーンの世界での開発競争は、一度きりの更新ではまったく評価できないということです。
これはSNS競争と比較すると理解しやすいです。
多くの方が利用している『Twitter』は『X』になり、有料サービスになる可能性が出てきました。
それでも、多くのユーザーが不満を持ちつつも利用し続けております。
イーサリアムも似たようなもので、課題があると言っても、最初にイーサリアムを利用したユーザーはなかなか離れません。
一般的に、1つまたは2つのSNSを活用できれば十分であるように、WEB3.0市場もユーザーは1つまたは2つのブロックチェーンが利用できれば十分です。
投資家や起業家は、10個のSNSを使うように、10個のブロックチェーンを使いこなしています。
普通のユーザーから見れば、無駄なことをしていると感じるでしょう。
情報が多くの人に手に入りやすくなったのは良いことですが、同時に多くの無駄な情報を手に入れる環境にもなっています。
だからこそ、多すぎる情報を得ないようにシャットダウンをすることも大切です。
そして、仮想通貨市場がこれからバブル市場になると、無駄な情報の量が大幅に増えるでしょう。
WEB3.0市場はある程度成熟しており、一般論が通用します。
新しいものを見つけるよりも、いま評価されているプロジェクトを応援する方が理にかなっております。
一時の評価でプロジェクトが悪い方向に向かいそうな時は、何が起きていて、未来はどうなる可能性があるのか自身で判断できるようにしましょう。
自分自身で理解できない分野に関しては手を出さない方が良いです。
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