ハイパーリキッド、不正取引に修正対応
大手DEXハイパーリキッド上でMEMEコインのJELLYで相場を操作したトレーダーが、最大で100万ドルの損失を被った可能性があるとアーカムが指摘しました。
複数口座で構築したロング・ショート戦略により未実現利益を得ましたが、出金制限のため利益は失われ、市場からは永久先物が廃止される結果となりました。
ハイパーリキッドでJELLY相場を操作したトレーダー、約100万ドルの損失か=アーカム分析
Cointelegraph
ハイパーリキッドから読み取るDEXのリスク管理の重要性

仮想通貨市場には「DEX(分散型取引所)」と呼ばれる、システムだけで完結する管理者不在の売買プラットフォームがあります。
このDEXの特徴は、あらかじめ決められたルールに従ってすべての取引が行われ、誰かが介入したり操作することができないという点です。
一見理想的に思えますが、実はそこに“抜け道”があります。
システムの構造を巧みに利用して利益を得る手段、つまり裏技的なハックが存在します。
大きな資金が必要なため個人では難しいものの、組織的に狙われるケースが稀に発生します。
そして今回、まさにそのような裏技が実行され、多額の利益が得られました。
通常であればDEXでは「すべては自己責任」として終わるはずですが、今回は異例の対応として、取引の強制ストップが行われました。
つまり、本来は存在しないはずの管理者の介入があったということです。
もちろん、裏技を使った側にも道義的な問題はあるかもしれませんが、明確にルール違反だったわけではありません。
一方で、DEX側が損失が膨らむことを理由に取引の停止を行ったことの方が、システムの原則に反しているとも言えます。
この出来事は、分散型金融の理想と現実、そしてルールの曖昧さをあらためて考えさせられる一件でした。
今回の出来事から得られる教訓は、仮想通貨市場はまだ発展途上であり、過信しないことが大切という点です。
Web3の利用者は「あらかじめシステム上で決めたことが絶対に履行される」という共通認識のもとサービスを利用しておりますが、その上で動くルールは人の手で後から変更される可能性があります。
また、誰も介入しない仕組みであっても、資本力のあるプレイヤーが市場を一時的に支配してしまうリスクも残っています。
新しいサービスや新興銘柄には魅力がある一方で、十分な検証がされていないリスクがあることも理解しておきましょう。
その他のおすすめ記事
【伊藤が解説します】ブラックロックの選択が示すL1(レイヤー1)競争
無料LINE登録で仮想通貨の最新情報を受け取ってください↓
https://line.me/R/ti/p/@425pnuln
この記事を書いた人
-
「暗号資産市場の最前線を知る男」として世界中の暗号資産界隈の人脈を持ち、国内外のイベントに引っ張りだこ。
現在、毎週TwitterとYoutubeにてLIVEを発信中。
▶︎Twitter ▶︎YouTube ▶︎LINE
最新の投稿
ニュース2025年10月27日【伊藤が解説】日経平均ついに5万円台 期待とリスクが交錯する相場
ニュース2025年10月26日【伊藤が解説】リップル、機関投資家サービス強化で日本市場にも追い風
ニュース2025年10月25日【伊藤が解説】10月FOMCは予定通り利下げへ 市場は安堵も政府閉鎖が重荷
ニュース2025年10月24日【伊藤が解説】CZ恩赦で米国が仮想通貨の中心へ BNBがイーサリアム超え目前か




![[PR]2024年7月に購入すべきおすすめの仮想通貨 [PR]2024年7月に購入すべきおすすめの仮想通貨](https://coin-otaku.com/wp-content/uploads/2024/07/77519ed5a6bfef014e5419473fa38590.png)











![[PR]Pixelverse、大手VCから550万ドル調達、Web3ゲームの世界展開めざす [PR]Pixelverse、大手VCから550万ドル調達、Web3ゲームの世界展開めざす](https://coin-otaku.com/wp-content/uploads/2024/06/S__54026245.jpg)






