ビットコインが、金・銀・株式市場の上昇から取り残される形で推移しています。
オンチェーンデータでは「大口の売り圧力」が要因とされていますが、それだけで状況を理解した気になるのは危険です。
本記事では、この出来事を事実と構造に分けて整理し、これを独自のジャーナリズムで解説します。
ビットコイン、金・銀と乖離し上昇に遅れ 大口売り圧力が要因に(2025年12月24日)
2025年12月24日、オンチェーン分析企業のCryptoQuantは、ビットコインが金や銀と異なり、最高値から約30%下落した水準で推移していると分析しました。
同社によると、金や銀が史上最高値を更新し、米国株式市場でもS&P500やナスダックが高値圏にある中で、ビットコインのみが相対的に弱い動きを見せています。
分析では、ETFからの資金流出と、クジラと呼ばれる大口保有者による継続的な売却が、価格上昇を抑えている主因として挙げられました。ビットコインETFの残高は最高値から約51億ドル減少しており、10月以降は大口売りが断続的に観測されています。
また、8月頃からビットコインとナスダックの相関が弱まり、7月以降は金との相関がマイナスに転じたことも示されました。
一方、ロイターによると、銀は1オンス71.49ドル、金は4,497.55ドルといずれも史上最高値を記録しています。金価格は中央銀行による継続的な購入や地政学リスク、利下げ期待などに支えられているとされ、銀についても産業需要の増加と供給不足が背景にあると説明されています。
CryptoQuantは、PCEデータが市場予想を下回れば、FRBのハト派姿勢への期待からビットコインに追い風が吹く可能性も指摘しています。
引用元:CoinPost
https://coinpost.jp/?p=676752
資産ごとの値動きは「優劣」ではなく「資金の通り道」で決まる
この出来事はこう解釈してください。
今回の状況は、ビットコインが「負けている」から金や銀が上がっている、という単純な話ではありません。市場全体で起きているのは、資金がどの形で一時的に滞留しているか、という構造の変化です。
株式市場ではAI関連銘柄を中心に高値圏が続き、同時に現物資産が長く割安と見なされてきた反動として、貴金属に資金が戻っています。
ビットコインはその過程で、流動性が高く換金しやすい資産として、先に売られやすい位置にあります。これは信認の低下というより、資金循環の中での役割の違いによるものです。
価格の上下だけを見て資産間の優劣を判断するのは簡単ではなく、注意が必要です。
「ビットコインが売られている」だけで納得する人は、相場を見誤ります
「ビットコインが上がらないのは売られているから」という説明で満足しているなら、相場の入口で立ち止まっています。
重要なのは、なぜ先に売られ、どこへ資金が移っているのかという流れです。
ニュースは、必ずしもすべてが正確とは限りません。
また、誰が発言しているかによって、同じ事実でも意味は大きく変わります。
そもそもニュースは、出来事の「一部」しか切り取って発信されないものです。
だからこそ、ニュースだけを材料に未来を断定すると、判断を誤りやすくなります。
ただし、ニュースそのものが無価値なのではありません。
読み手が、まだ読み方を知らないだけです。
無知は無能ではありません。
ニュースの構造や背景を意識して読み解く練習を重ねれば、誰でも「今の情報」から「これから起きる流れ」を捉えられるようになります。
このメディアでは、そのための視点と考え方を伝えていきます。













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