アメリカのセキュリティー会社のArmor社は、マネーロンダリングや薬物や武器などの違法なものの取引に使われているダークウェブサイトにて、ビットコインを使用した新しい犯罪手法が増えたと報告しました。
Armor社のブラックマーケットレポートによると、英語とロシア語と含めた12種類のダークウェブサイトを5ヶ月間に渡って調査を行ったところ、銀行口座の情報、クレジットカード番号、個人ID、DDoS攻撃サービスなどの売買が行われていた他、ビットコインを手数料に現金を売買するという新しい取引が行われていたのです。
犯罪者が売り手にビットコインで手数料の800ドルを支払い、現金10,000ドルを銀行口座に送金するか、シームレスなターンキーマネーロンダリングサービスである海外送金会社のウェスタンユニオンを介して送金することができるようです。
これまでの手法だと、資金を送金する際は口座を開設や、購入したもしくは盗んだ銀行口座にログインして資金の違法送金していましたが、今回の手法では現金を購入し送金するだけなので、売り手はリスクはなく、ほとんどのリスクは買い手側にあるため、これから主流になると見られています。
他には、盗まれたスマートフォンやコンピューターからサイバー犯罪者がPCやデバイスの脆弱性を利用する際に用いるハッキングツールであるエクスプロイトキットやリモートアクセスできるトロイの木馬(RAT)の販売や、ハッカーに金融機関が参照する個人信用情報を分析したクレジットレポートから自分にとって不利となる情報を削除させたり、ソーシャルメディアアカウントに何千もの「いいね」やフォロワーを追加させることなどが取引されています。
犯罪と規制はイタチごっこと表現されますが、マネーロンダリングやダークウェブの規制に関しても同様で、日々新しい手法が誕生します。
これからもビットコインがマネーロンダリングや犯罪や不正において利用される決済通貨となることは間違いないでしょう。
規制する立場の方も知識や経験が集まってきており、規制もより具体的なものが増えてきました。
ビットコインが犯罪に利用される根本の理由を把握しなければ、イタチごっこは終わりません。
ビットコインが利用される理由は、送金手数料の安さでも匿名性でも銀行を介さない取引による法律逃れでもありません。そもそも犯罪者は法律を軽視している傾向にあるため、ビットコインが市場に存在しない時代には違法な国際送金を繰り返しておりました。
ビットコインが利用される理由は信用力の高さです。ビットコインの送受信において「Satoshiテスト」という概念があります。これは最少額を相手に送り付けてウォレットの存在を確かめているだけでなく、 本当に取引相手が取引に値する金額を保有しているかを確認 しております。
過去、相手の資産額を100%信頼できる形で把握することは不可能でした。
ビットコインはこの点において非常に優秀であり、ビットコインに変わるテクノロジーは当分誕生しないのではないかと感じます。
だからこそ、犯罪ではなく実経済に有益に浸透をして欲しいと強く願っております。
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