アメリカのニューヨーク州で暗号資産交換事業を行うために必要な「ビットライセンス」の廃止を求める訴訟がニューヨーク州の最高裁判所で審理されることとなりました。
これは起業家のTheo Chino氏がニューヨークで暗号資産ビジネスを予定していた際、2015年から導入されたビットライセンスにより断念せざるを得なかったとして、ニューヨーク州金融当局(NYDFS)に対して2015年に起こしたもので、9月17日に控訴しました。
訴訟内容は、ビットライセンスを取得するにあたって、5万ドル〜10万ドル(約537万円〜約1075万円)の費用がかかり、暗号資産に関連する12以上の異なる項目を埋めなければならず内容が複雑なため、申請した企業にとって大きな負担となっているようで、ニューヨーク州の暗号資産市場の成長を妨げています。
そのため、暗号資産関連の企業はその他の州に拠点を移しており、政府の監視や規制が厳しいことから海外に移しているようです。
現在、ニューヨーク州で暗号資産のデータを取りまとめている企業である「The Tie」のCEOは、今回の訴訟問題について「今後この規制が整わなければ、さらに多くの暗号資産企業が海外に拠点を移すだろう」とコメントしています。
本訴訟は10月14日に最高裁判所に上告されます。
日本でも最近は同じ思考でビジネスが進みますが、規制をせず競争によって市場を育て良くしていくという考え方です。
当初は暗号資産取引所の市場も競争によりサービスを向上させていったという事実がありますが、一つこの考え方には問題があります。
市場参加者が合理的な判断ができないと、正しいサービスを提供することが無駄になり、市場が崩壊します。
特に暗号資産市場は理解が難しく、何が正しいか誰も正確な答えを持っていませんでした。
結果、市場は荒れてしまい今に至ります。
このタイミングでの政府の規制は、市場にとってはプラスであり一定の秩序がもたらされます。
ただし、ずっと規制の中では市場は育ちません。どこかで新しい考え方を取り入れるため規制の緩和運動が起きても良いでしょう。
個人的には今回の規制緩和の訴訟はまだ早いと考えております。
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