税制改易とWeb3技術への支援強化
岸田首相は今月4日に「第10回新しい資本主義実現会議」を開催した。
会議内で議論された早期実施の必要がある重要事項の中には「Web3推進に向けた環境整備(税制)」と「メタバースやNFT(非代替性トークン)を用いたコンテンツの利用拡大」が含まれている。
仮想通貨取引への法人税に関しては「事業運営を目的とした継続的な保有」の場合に非課税とする措置に関して検討していると述べた。現状の税制は創業期スタートアップ企業の大きな負担になっていると言われており、最終的な結論は本年末の来年度税制改正にて発表される見込みだ。
またWeb3技術のコンテンツの利用拡大に関してはWeb3技術を使ったライブエンタメ等のデジタルコンテンツ制作や海外展開への取り組みを重点的に支援すると述べ、分散型のデジタル社会の実現に向けて、必要な環境整備を図るとコメントしている。
岸田政権「仮想通貨法人税の課題は来年度税制改正で結論を得る」
COIN POST
政府の狙いはWeb3企業の育成 ”コンテンツ企業”に軍配か。
日本政府が行った「第10回新しい資本主義実現会議」において来年度の方針が出されました。その中でWEB3やメタバースをはじめとしたブロックチェーン関連の議題について解説をします。
まず、大前提でみなさんに知っておいてほしい点があります。
それは、NFTやメタバースが流行らなそうとかもうオワコン(終わったコンテンツ)と評価する声が目立つ一方で政府はこれから本腰を入れるという点です。
ITの有識者たちはそんな技術は古いとブロックチェーン界隈を否定的にみております。
有名なのは堀江貴文氏でしょう。彼はNFTなどはとうの昔に検討した技術であり、いまさらメタバースと言われても自分ではやる気が起きないなどと自身のYouTubeチャンネルで発言をしております。
これがとても大事です。
一部の有識者が理解した程度では国民には利用できるサービスとして浸透しません。
政府はNFTやメタバースで一攫千金を当てたいわけではなく、国民の生活をより豊かにしたいだけです。これが投資家と政府の目的に違いになります。
ブロックチェーン技術の素晴らしい点は誕生から非常に短期間で国民の大多数がこの技術の価値に気がつき積極的に利用をしようと考えている点です。政府は国民の総意に沿って物事を判断します。SNSの登場で少数派意見も主張が大きく見えますが、政府は多数派の意見に合わせております。
NFTやメタバースは一部の方にとってはもう古い技術かもしれませんが、大多数の国民にとっては新しい価値であり利用してみたいサービスとなるわけです。ここまで浸透した技術は投資対象ではなく起業対象になってしまうので、コインオタクの読者の方からすると面白くないと感じてしまうかもしれません。
今回の日本政府の取り決めは以下の通りです。
「法人自ら発行する暗号資産に課税される法人税の見直し」「コンテンツ企業への政府からの支援」この二つから予想される未来はこんな感じです。
『2023年IEOブーム』『コンテンツ企業の株高』『NFT・メタバース起業ブーム』。
政府の目論見は世界に通用する日本企業の育成です。
いきなり1社を集中支援してGoogleのような会社を作ることはできません。むしろ、このやり方はエルピーダメモリ株式会社という日の丸半導体構想で大失敗しました。今回は市場参入しやすい仕組みを作り、挑戦する企業を増やす戦略です。伊藤個人的にはうまく行くと考えております。一部の外野からは産業優遇やばら撒き政策と捉えられると思いますが、我々優遇される側からすると非常にありがたいと感じるのが本音です。
投資家はこのような時代にどのように振る舞うべきでしょうか。
結論、失敗前提で投資をするということになります。非常に多くのNFT・メタバース企業がトークンを発行するなどして資金調達をします。さらに、国からの補助金など多くの支援を受け成功しそうに見える企業が乱立することになるでしょう。このうち生き残るのは数%です。10社投資して1社残るか残らないかになります。堅く行くのであればコンテンツ企業の株へ投資した方がよいでしょう。
技術の会社が優秀なプラットフォームを作ってもコンテンツは一朝一夕では作れません。コンテンツといえばアニメ・ゲーム・映画・音楽が思いつきますが、文化やスポーツやインフルエンサーなどもコンテンツになります。
プラットフォームが乱立すればコンテンツは引っ張りだこになります。WEB3はプラットフォーマーが稼げるというWEB2時代の成功事例を否定することになります。WEB3時代に成功するのはコンテンツを作れる方です。マイナーなスポーツで資金調達に苦労されている方やメジャー化に苦戦しているアイドルグループなどはまさにこのトレンドで一番の勝ち組になる可能性があります。
その他のおすすめ記事
https://coin-otaku.com/topic/69455
https://coin-otaku.com/topic/70199
https://coin-otaku.com/topic/69253
この記事を書いた人
-
「暗号資産市場の最前線を知る男」として世界中の暗号資産界隈の人脈を持ち、国内外のイベントに引っ張りだこ。
現在、毎週TwitterとYoutubeにてLIVEを発信中。
▶︎Twitter ▶︎YouTube ▶︎LINE
最新の投稿
- PR2024年11月20日[PR]新しいミームコイン、キヌア・リーブス本日発売:巨額の買いが入る見込み
- PR2024年11月20日[PR]キアヌは個人投資家の大規模な購入を誘発する最初のSolミームコインとなるか?
- ニュース2024年11月19日【伊藤が解説】イーサリアム需要急増、2025年の期待感とは
- ニュース2024年11月18日【伊藤が解説】ビットコイン推進派が財務長官に就任する可能性