ICOは暗号資産の発行者がサービス開発の資金調達の手段であり、暗号資産投資の中でも爆発的な利益をあげれる可能性があることから、かなりの注目を集めています。
しかしながらICOに参加したにもかかわらず、投資した案件がまともなプロダクトをリリースしていないケースが散見されます。
今回は、ICOの実情に迫っていきます。
新しい資金調達法であるICO
暗号資産の世界に入りこんでからまだ間もない人にとっては、ICOはあまり聞きなれない言葉かもしれません。
暗号資産のICOとは、「Initial Coin Offering」の略でトークンと呼ばれる暗号資産を発行し、それを販売することでサービスの開発・研究費を集める方法です。
つまり 暗号資産を発行して資金を調達する方法 のことを指します。
ICOの抱える問題点
トークンを購入した後、その暗号資産が何十、何百倍と価値を上げる可能性があるので、大きな一発を狙った ICOブーム が巻き起こっています。
しかしICOは資金調達面に関してのかなりの優位性を保つ一方で、参加者より間違った指標での過大評価が多く行われているようにも思えます。
そのため 過去のICOから、優良プロダクトがリリースされたことがほとんどない ということは軽視されています。
そもそもプロダクトすらリリースされないというケースも散見されております。
ICOからプロダクトがリリースされない3つの理由とは
ICO情報の格差が発生している
ICO終了後プロジェクトに大きな問題が発覚したり、虚偽のパートナーシップの提携や誇大広告による資金調達などが行われているケースも起こり得るICOですが、現時点ではICOに関する完全な法整備が整っておりません。
未だ ICOはプロジェクトに関する不都合な情報を開示する義務がない状態 なのです。
そして最近ではICOを紹介するようなメディアは増加する一方ですが、その大半はICO から紹介報酬を受け取っているケースが多いです。
ICOプロジェクトに対する良い情報ばかりがネット上に多く浸透しているのはそれが理由でしょう。
開発モチベーションの維持が困難である
ICOプロジェクトは多大な注目を集めていることから、最低限のプロダクトが作成されずとも、数億円以上の資金調達が可能です。
そのため資金調達後に、 開発へのモチベーションが低下してしまう のでしょう。
またICOプロジェクトの多くが、開発の遅れや事業の失敗に対するリスク回避を行なっている為、プロダクトに関する責任を逃れる口実を持っている状態です。
中には、最初からクオリティーの低い最低限のプロダクトを完成品としてリリースすることを視野に入れているICOプロジェクトも存在します。
情報が不完全な状態で、ICO優良案件か詐欺案件を見極めるのは難易度が高い と言えるでしょう。
ICOが投機市場と化している
投資家はICOからリリースされたプロダクトを利用することよりも、むしろトークンが有名取引所に上場することが重要視されています。
つまりICOが投機市場になっていると言えるでしょう。
そのため プロダクトが存在していない段階での投機が起こる のです。
そしてプロダクトへの需要がなければ、開発進捗が発表されていなくとも価格操作が行われやすくなってしまうのです。
問題の解決の鍵は法整備
ここまでICOについて構造的に問題があるという点を指摘してきました。
法的にICOのプロジェクトに関する部分の明確化を行うことで、現状の問題を減らすことは可能であると思われます。
そういった部分では 問題の改善は可能であり、今後ICOに関する法整備は整ってくる でしょう。
今後のICOとの関わり方
ICOは新しい資金調達の方法として、新しい技術やイノベーションを生み出せる可能性があります。
そして投資家としても、資金を倍増させることができる絶好のチャンスでもあります。
ただICOブームの裏で、ICOが構造的問題を抱えているのもまぎれも無い事実です。
どんな投資に関しても言えることですが、しっかりと情報を集め、冷静に判断を下すことが大切です。
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