フィンテック革命という言葉はご存知でしょうか?
金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた米国発の造語で、スマートフォンを使う決済や資産運用、ビッグデータ、人工知能(AI)などの最新技術を駆使した金融サービスを指します。
フィンテック革命は金融機関に、これまでにない大きな影響を与えようとしています。
今回はその革命の一部でもある、暗号資産のイーサリアムについてフォーカスし、金融専門家の見解をご紹介しましょう。
イーサリアムの分散型プラットフォームを解説
スマートコントラクトやブロックチェーンなどの分散型台帳技術を活用したアプリケーションを 分散型アプリケーション(Dapps, Decentralized Apps) と呼びます。
従来までのアプリケーションは、データーを一つのサーバーで中央集権的に管理することによって効率化を図っていました。
しかしそれは管理者に対する信用・信頼でしか成り立たたない為、不透明性などの問題点が隠されておりました。
一方で、Dappは情報をブロックチェーン技術によって、分散化してしているので中央集権的な管理者はの存在は必要としません。
またオープンソースである為、誰でも過去のデータを参照することができるので、過去のデータを不正に改ざんすることは不可能ですので、透明性は高いと言えるでしょう。
この点からみるtp、Dappでは分散型台帳技術によって、従来までの課題が解決されると言えます。
そしてイーサリアムでは柔軟にスマートコントラクトを実行することができるので、代表的な 分散型アプリケーションプラットフォーム として機能しています。
イーサリアムが金融市場の脅威に
スマート債券の登場
ブックビルディング(発行される有価証券を購入する投資家を確保するプロセス)は歴史的に見て、ウォール街にとって非常に旨味のあるものだった。そして投資銀行は、借入金を増やしたい(債権発行)あるいは増資したい(IPO)と考えている企業または政府と、資産運用者を仲介する働きをしていた。最近まで投資銀行を迂回する方法は無かったが、今はそれがある。
引用:イーサリアムが金融を変える! 債券市場の場合【世界銀行の金融専門家による寄稿】 https://jp.cointelegraph.com/news/the-ethereumization-of-wall-street-is-inevitable-expert-take
イーサリアムのブロックチェーンを用いて作られたトークンは、580種類中の475トークンと、 市場の80% も占めています。
その理由には、イーサリアムのブロックチェーンでの資金調達の容易さが上げられます。
イーサリアムではICOを行う際に、スマートコントラクトを作成をするだけで、ETHがコントラクトアドレスに送信されるたびに、コントラクト(契約)が新しく作られたトークンを発行し、それが自動的に送り手に渡るのです。
今まで取引相手との信用を構築する為に第三者である仲介機関を挟んでいましたが、現在はシステム上で信用を作り上げることができるので仲介機関の必要はありません。
また既存のイーサリアムブロックチェーンを使用するERC20標準のおかげで、ブロックチェーンというインフラを最初から構築することなく、わずかなコストでトークンを立ち上げられることもできるのです。
つまり、イーサリアム発のICOなど スマート債券は投資銀行を不要なものにし始めている と言えるでしょう。
スマート債券が金融市場に与える影響
債券市場の現在の仕組みは、多くの投資家を締め出している。1つの債券の購入に5000〜200000ドルが必要なことがよくある。したがって、多くの投資家は多数の債券を含む投資信託やETFを購入する以外の選択肢が無い。スマート債券なら誰でもわずか10ドルの投資で債券を得ることができる。母国に投資したい移民投資家はそうすることができ、中小企業は商業銀行が提供できる以上の新しい資金調達の選択肢を得ることができ、少額の債券を発行することもできる。そしてこれらの全てがほぼコストゼロで行える。ICOは始まったばかりで、金融市場の本当の混乱はまだ起こっていない。
引用:イーサリアムが金融を変える! 債券市場の場合【世界銀行の金融専門家による寄稿】 https://jp.cointelegraph.com/news/the-ethereumization-of-wall-street-is-inevitable-expert-take
スマート債券は人手を必要とする部分がほとんどなく、ローコストな資金調達を可能にする。
投資銀行の社債の発行は金融市場において、収益性が最も高い事業に位置している為、スマート証券の登場はかなりの痛手であろう。
今後金融市場に混乱が起きた時、どのように対処していくのかに 金融業界の存続がかかっている と言っても過言ではないでしょう。
ただこれは金融業界の見解であり、他の業界では違う見解を持っているという認識を忘れてはなりません。
常に飛び交う情報に耳を傾け、良い情報を精査し、自分がどう行動するかを判断すべきです。
金融業界と暗号資産の関わりについて知りたい人はこちら
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