ベネズエラがスーパーインフレを暗号資産で対処しようと試みる
ベネズエラのニコラズ・マドゥーロ大統領は、給与・商品・サービスの会計単位として、「ペトロ」を使用することを発表した。
ペトロとは、石油に裏打ちされた暗号資産のことである。
マドゥーロ大統領によると、新しい通貨単位のペトロをベースとした給与および価格設定システムの導入は、「労働者の所得は大幅に改善されることを意味する」また、「最大の小売価格を再現できる」と述べた。
現在、ベネズエラでは経済混乱により大幅なインフレが起き、法定通貨の著しい価値低下が問題となっている。
オイル価格に裏付けされた法定暗号資産ペトロは、ベネズエラ経済を安定させる一助となりうるだろうか。
「銀行暗号資産」ができるのも遠くはない未来なのか
ベネズエラの現状としては、ペトロホワイトペーパーには、暗号資産はベネズエラの法律に完全に準拠していると記されている。
一方で反政府勢力は、ペトロの発行が違法であると言及しているのだ。
この先、国家としてペトロを使用する方針を定めているために、税金や居住地を支払う際は、ペトロであれば少なくとも数%程度安くなる処置が行われるであろうと示唆されている。
今回のこのような国営暗号資産は、挑戦を意味している。
我々は、将来的な銀行暗号資産が実現できるのか、テストチェックできると考えて良いのだ。
我々は、国と石油に裏付けられたトークンが、国民と国外企業に評価されるのかは見届けるべきである。
暗号資産問わず、通貨として国民や諸外国から信用されるのかが重要
本件に関しては、ポジティブな挑戦の反面、石油にペッグ(市場レートを一定に保つこと)したことにより、意図とは反する筋の購入増加が予想できるのだ。
国と石油の信用力は低く、より強い保証が必要となってくるであろう。
しかしながら、上位国以外のトークンは、現在の通貨信用の域を出ていないのだ。
このままでは、信用されない法定通貨と同じレベルであると言えるだろう。
例えば、日本円を海外の人が信用しなくなり、どれだけ日本円を積んでも外貨を買うことが出来なくなったとする。
そのようなときに、日本円をその発行者である日銀に持って行って、何か価値のあるものと交換してくれと言っても、何か対処してくれることはない。
法定通貨、暗号資産のいずれも、信用力を養うための価値の裏付けが必要となってくるであろう。
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