0xは、2017年8月に公開された仮想通貨で、仮想通貨取引をよりスムーズに行うことを目的として作られました。
この記事では0xという仮想通貨の特徴や将来性について、詳しく解説していきます。
0x(ZRX)の概要・基本情報
基本情報まとめ
通貨名(通貨単位) | 0x/ゼロエックス(ZRX) |
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ホワイトペーパー | ホワイトペーパーはこちらから |
公開日 | 2017年8月15日 |
発行上限枚数 | 1,000,000,000枚 |
コンセンサスアルゴリズム | Proof of Work |
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リアルタイムチャート
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0x (ZRX)の概要
そもそも0x(ZRX)は、分散型プロトコルを提供するプロジェクトの名前です。オフチェーンで取引を行うことでERC20トークン(=イーサリアムのブロックチェーン上のトークン)同士の流動性を高めることを目的に構築されました。
0xが提供しているサービスには、以下のようなものがあります。
0x API
0x Mesh
0x Instant
0x Instant
0x API
0xの取引の情報を取得できるツールです。他のKyber、Uniswap、OasisなどのオンチェーンのDEXと同様に、注文情報を見ることができます。
0x Mesh
0xでは、オフチェーンでの取引を採用しており、それを仲介するリレーヤーがいます。取引の際、従来は各リレーヤーが一定量の注文情報を抱えていました。
0x Meshは、リレーヤーだけでなく、取引をするユーザーにも注文情報を公開するサービスですユーザーが注文情報を見ることができるので取引の流動性が上がり、ユーザーにとって便利になります。
0x Instant
様々なトークンや仮想通貨を手軽に購入できるようにするためのツールです。オープンソースで公開されたプログラムを使って、簡単に仮想通貨を購入できるアプリケーションをユーザーの環境に導入することができます。
Matcha
0xが2020年7月にローンチした仮想通貨の取引サービスです。このサービスを使うことで、他の取引所よりも簡単にトークンの取引ができます。
Matchaの特徴は、0x Mesh、Kyber、Uniswap、Curveなど複数の分散型取引所に注文を分割することで流動性の不足を解決した点です。これによりスリッページを防ぎ、ユーザーがベストプライスで取引ができるようになりました。
0x (ZRX)の目指しているもの
0xが目指しているのは、中央集権取引所を利用するリスクを無くし、分散型取引所の問題点である流動性を高めるプラットフォームを提供することです。
従来の分散型取引所では取引が全てブロックチェーン上で行われていました。そのため、処理速度が遅く、流動性が低い、そして手数料が高いことが問題となっていました。
0xはオフチェーン取引を採用することで、流動性を高めることが可能になります。それにより、高速かつ安価な取引の実現を目指しています。
現状の課題
現状サービスのメリット
自由な取引ができる
仮想通貨の取引で主流である中央集権取引所では、資産を取引所に預けて管理を任せているので、自由な取引ができません。
0xは秘密鍵を自分で管理し、資産が分散型のネットワーク上で取り扱われるので、自由に取引ができます。分散型取引所を提供している0xのメリットとして、サーバーダウンや取引所の倒産、ハッキングリスクの心配がないこともあります。
取引手数料がほぼ無料
0xはオフチェーン取引といって、ブロックチェーンの外で取引が行われる仕組みなので、取引手数料がほぼかかりません。
取引スピードが高速
オフチェーン取引を採用しているので、取引の処理スピードが速いというメリットもあります。
現状サービスのデメリット
秘密鍵をユーザーが管理しなければならない
資産を自分で管理できることは分散型取引所のメリットでもあるのですが、秘密鍵管理のリテラシーが求められます。そのため万が一紛失した場合、資産を失ってしまう可能性があるのがデメリットといえます。
WETH
0xの取引ではERC20トークンが扱われますが、イーサリアムの基軸通貨であるETHを使うことができません。ETHをラッピングしてERC20規格に適用したWETH(Wrapped Ether)が使われます。
そのため、ユーザーにとっては取引のたびにETHをWETHに変換するのが面倒であり、0xの流動性を下げる要因となっています。
流動性
0x上の取引量は中央集権取引所と比べるとまだ少なく、流動性が低いのが現状です。今後利用する人が増えて取引量が増えれば、流動性の問題は解決すると思われますが、0xが一般的に広く使われるようになるのは、まだ先になると思われます。
0x(ZRX)の特徴
DEXを構築するためのプロトコル
0xの大きな特徴は、DEXを構築するためのプロトコルであることです。従来の中央集権化された取引所に頼ることなく、DEXと呼ばれる分散型取引所を使っています。
クライアントがサーバーを経由して取引を行うのではなく、ユーザー同士で取引を行うP2Pモデルであるため、可用性が高いという特徴があります。それにより自由で安価な取引が可能になるメリットもあります。
現状のDEXは中央集権取引所と比べると流動性が低いのですが、0xでは複数のリレーヤーに出された注文を一つにまとめることでその課題を解決することを目指しています。
将来的にはDEXが主要になると言われており、0xはその先駆けになると期待されています。
開発がオープンソース
0xは開発がオープンソースで、プログラムのソースコードが全て公開されています。国や特定の組織によって支配されていないので、誰でも閲覧でき、開発に参加できます。これから世界中の優秀な開発者によって改善されていき、さらに使いやすいプロトコルとなるでしょう。
DAppsのビルディングブロック
0xのプロトコル上に交流機能がついたDApps(分散型アプリケーション)を開発することができます。アプリや資産を連携し、それらのやりとりがスムーズにできるプラットフォームの提供を目指しています。
処理能力の速さ
0xはオフチェーンによる取引を取り入れているため、取引のたびにブロックチェーン上にアクセスする必要がありません。そのため送金スピードが速く、手軽かつスピーディな取引が可能です。
0x(ZRX)の仕組み
オフチェーン取引
0xは「オフチェーンオーダーオンチェーン決済」での取引を採用しています。取引したいユーザー同士のメッセージのやり取りはオフチェーン(ブロックチェーンの外側)で、最終的な決済や取引だけがブロックチェーン上で行われる仕組みです。
今後多くのユーザーが使うようになり、ERC20トークンの取引量が増えてもスケーラビリティの問題が発生しにくいというメリットがあります。
これにより取引手数料をほぼ無料にでき、高速での取引が可能になります。オフチェーン取引も今後は主流になってくると思われます。
リレーヤーの存在
0xのプロトコルでは、リレーヤーと呼ばれる0xネットワークの管理者が取引を仲介することで、高い流動性を実現しています。
注文を出すメイカー(Maker)が取引相手を既に知っている場合は、二者間で直接取引が行われます。そうでない場合はオーダーブック(注文情報が記録されているもの)を提供するリレーヤーが仲介してマッチングを行います。
一般的なDEX(分散型取引所)として位置付けられるのが、リレイヤーです。0xは有力なDEXプロトコルですが、トップリレイヤーである「Tokenlon」の取引量は、DEX全体の0.2%程度に留まっています(2021年2月9日現在)。
0xプロトコルでは、リレーヤーに手数料を払うことでオフチェーン取引が実行されています。
0x(ZRX)のステークホルダー
開発者
0xは2016年にWill Warren氏とAmir Bandeali氏によって設立されました。
現在はWill Warren氏が0xのCEOを務め、Amir Bandeali氏がCTOを務めています。
0x(ZRX)の買い方・購入方法
0x(ZRX)を購入するにはどうしたらいいのでしょうか。
ここでは0x(ZRX)の買い方・取り扱い取引所について説明します。
海外の取引所に登録する
0x(ZRX)を購入するためには、まず海外の取引所に登録する必要があります。
なぜなら0x(ZRX)は日本の取引所では扱っていないので、日本円で購入することができないからです。日本の取引所では、ビットコインやイーサリアムなどの基軸通貨しか扱っていません。
国内の取引所で仮想通貨を購入
海外の取引所に登録した後は、国内の取引所に登録してください。
そして海外の取引所で取引するための仮想通貨(ビットコインやイーサリアムなど)を購入します。
海外の取引所に送金する
国内の取引所で購入した仮想通貨を海外の取引所に送金します。
これでようやく0x(ZRX)の購入が可能になります。
海外の取引所で0xを購入する
送金した仮想通貨で0x(ZRX)を購入すれば完了です。
取り扱い取引所一覧
0x(ZRX)は現在、200以上の取引所で購入可能です。大部分がBinanceで取引されていましたが、他の多くの取引所でも購入できます。
代表的な取引所は、以下のようなものがあります。
- Binance
- Huobi
- OKEx
- HitBTC
- Bitfinex
- Poloniex
など
これ以外にも多くの取引所で取り扱っているので、この機会に購入してみるのはいかがでしょうか。
▼バイナンスの口座開設方法などが知りたい方はこちら
https://coin-otaku.com/topic/6428
0x(ZRX)の今後・将来性
0x(ZRX)の時価総額は2021年になってから急激に上昇しており、時価総額ランキングでは49位にランクインしています。2021年2月5日には、0x LabsがPantera Capitalをリードとして1500万ドル(約15億円)の資金調達を行いました。
0xがローンチされてから今までの取引量は、中央集権取引所に比べて少ないのが現状です。DEX全体の取引量でさえ、中央集権取引所には遠く及びません。
しかし、将来は多くの取引がDEXで行われるはずです。非中央集権型取引でも中央集権取引所に並ぶ取引所が出てくると、0xが再び注目されていくでしょう。
オフチェーン取引により取引所の破綻がなく、高速で安価な取引ができる0xは、今後ユーザーが増えることで流動性が高まっていくと思われます。
これからイーサリアム系プロジェクトが活発になり、ERC20の価値がさらに高まると思われるので、0xはDEXの先駆けとなることが期待されています。
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