以前より問題とされているビットコインのトランザクション詰まり(送金詰まり)の数が徐々に増加し、かなり深刻な問題になっています。
そんな中、国内大手取引所であるコインチェックとビットフライヤーはビットコインの送金手数料値上げを発表しました。
これにはどのような意図があるのでしょうか。
各取引所の真意について、追って行きたいと思います。
ビットコイン送金手数料の値上げを断行
国内大手取引所であるビットフライヤーとコインチェックの2社は、ビットコインの送金手数料を値上げすると自身の公式Twitterにて公表しました。
ビットコイン取引所国内大手のbitflyerとCoincheckはそれぞれ、ビットコインの送金手数料を12月25日までに値上げした。
bitflyerは0.0015BTC(約2400円/1BTC=160万円換算)と、従来(0.0004BTC)の4倍弱、Coincheckは0.002 BTC(約3200円/同)と、従来(0.001BTC)の2倍に。両取引所とも「ネットワークの混雑に伴う一時的なもの」としている。
引用:ITmedia NEWS「biflyerとCoincheck、ビットコインの送金手数料値上げ 1回3000円前後に」
https://twitter.com/bitFlyer/status/944514732911771649?id=1560
https://twitter.com/coincheckjp/status/943346553334501376?id=1574
これにより ビットフライヤーの送金手数料は0.0004BTCから0.0015BTCに 、 コインチェックは0.001BTCから0.002BTCに 引き上げとなり、実質3000円前後の送金手数料がかかることになります。
手数料を多く払うと優先して処理される
そもそもビットコインの送金手数料は一定ではなく、以前より 大体の「相場」によってその価格が決定 されていました。
以前は0.0005BTCが相場で、現在もほとんどの取引所間での送金やウォレット間での送金で、このレートが使われております。
この「相場」の手数料を支払うと、自動的に新着順で処理が行われます。
ビットコインは10分間で約1500件程度の取引を記録することができますので、もし自分の出した送金命令が10分以内に処理されなければ、次の10分で処理が行われることになります。
この流れが一般的ですが、順番待ちをしなくても優先して処理をしてもらえるやり方も存在します。
それが送金手数料を多く払うという方法。
詳しい金額についてはそのタイミングによって異なりますが、通常よりも多くの送金手数料を支払えば順番待ちをせずとも 溜まっている送金命令よりも先に処理してもらうことができる のです。
今回のビットフライヤーやコインチェックはこれを目的として手数料の値上げを断行したのではないかと推測されます。
あまり話題にならないSegWit対応
SegWitという言葉を耳にしたことのある人の多くがハードフォク(分裂)をイメージします。
2017年11月には、ビットコインか新たに誕生するSegWit2xかいづれかが消滅してしまうのではいか?という話題で、その名前が一躍有名になりました。
2017年11月に予定するビットコインのセグウィット2(SegWit2x)とは
そのプロジェクトは立ち消えになりましたが、12月後半には再度復活するという話が浮上しています。
12月28日、年内滑り込みでビットコインsegwit2xが分裂!2度目の正直なるか?!
実はこれに関連づいた話はまだありまして、その話の発端はさかのぼること2017年8月。
今回起きているようなトランザクション詰まり(送金詰まり)を解消する策として話が持ち上がったのが SegWit(セグウィット)と呼ばれるシステム変更案 なのです。
ビットコイン(Bitcoin)のセグウィット(segwit)をわかりやすく解説
このSegWitという機能は既にビットコインに搭載されており、 トランザクション詰まりを解消する最初の策として機能追加 されております。
セグウィット(segwit)に対応している取引所一覧
既に機能としては持っているものの、現在実用化されているのは全体の20%にも満たないレベルで、中々浸透していないのが現状です。
※この理由には諸説ありますが話が脱線してしまうのでまた別の機会で説明します
現在この対応を取っているのは、日本ではビットバンクとビットフライヤーの2社のみ。
そう、今回値上げを断行した ビットフライヤーもSegWit対応をした取引所のひとつ なのです。
卵が先か、ニワトリが先か
SegWit対応をしているからと言って送金が早かったり手数料が劇的に安くなるということはありませんが、少なくとも同じ労力で2倍の取引を行えるのは間違いありません。
せっかく搭載された機能を実用しなければ、トランザクション詰まり(送金詰まり)問題は解決に向かわない のです。
SegWit対応を行っているビットフライヤーとしては、それを広める使命があると感じます。
現状起きている足元の問題解決が先か、その先に見えるさらに大きな問題の解決が先か。
慎重な判断が求められます。
SegWitについてもっと詳しく知りたい方はこちら
SegWit対応をしている話題の取引所はこちら
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