コロプラのGameFi部門がコインチェックと契約
コロプラグループがブロックチェーンゲーム開発の子会社、Brilliantcryptoはコインチェックとイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)の協定を結びました。
これにより、新規プロジェクトの審査やトークンの公開販売が取引所主導で行われ、初期のゲームコミュニティ活性化が期待されます。
また、両社は共同でブロックチェーンゲームの運営と取引サービスの提供を予定し、新しいゲーム体験やGameFi市場の創造を目指します。
Brilliantcryptoはこれを世界展開の足がかりとしています。
同社のブロックチェーンゲーム開発は「Proof of Gaming」という新しいモデルを採用し、日本国内の大型プロジェクトとして開発を進めています。
詳細は、2023年7月に開催されるWebX 2023で発表予定です。
コロプラグループのBCG開発会社Brilliantcrypto、コインチェックとIEO契約を締結
COINPOST
コロプラとコインチェック、IEOとブロックチェーンゲームの期待値
日本を代表するゲーム企業であるコロプラグループと、国内の取引所、コインチェックがIEO(仮想通貨発行を通じた資金調達)に向けた契約を締結したという話題です。
順調に進行すれば、コインチェックによる大型タイトルのIEOが年内にも始まると見込まれます。
この発表が少々肩透かしになっておりましたので、どれだけ期待の大きい取り組みか解説をします。
取引所によるIEOは、一度規制下に置かれた後、今では規制緩和され、年間でいくつでもIEOを行うことができるようになりました。
2023年前半にはIEOが集中し、後半も同じ速度で進行すると考えられていましたが、突如として停滞してしまいました。
これは仮想通貨市場の外部環境によるものかもしれませんし、IEOプロジェクトの力不足や取引所の戦略ミスによるものかもしれません。
IEOが過剰に行われると危険信号となりますが、市場がここまで落ち着いていれば、次の予定されたIEOは、コロプラグループのIEOとして復活のための驚異的な大型タイトルとなることが予想されます。
では、なぜコロプラグループがIEOを行うのでしょうか?
前年度末時点で500億円以上の現金を持っているコロプラグループは、IEOによる資金調達による額がせいぜい10億円と考えると、IEOに挑戦せずとも自己資金で十分と感じます。
しかし、これはIEOに対する誤解です。
資金調達と言えば、お金がない会社のイメージが強いですが、実はブランドビルディングやマーケティングの一環でもあるのです。
自己資金があっても、資金を調達する方が良い結果につながることがあります。
そして、仮想通貨の世界では、資金を調達する方が成功率が高いのです。
IEOは単に資金を集めるだけでなく、期待と信用も集めます。
これまで多くのIEOは「お金のないIEO」、つまり資金不足からの資金調達が主流でしたが、今後はコロプラのような「お金のあるIEO」が主流になることが期待されています。
これは日本にとって非常に良いきっかけとなるでしょう。
それは、コロプラを含む”お金だけがある上場企業”が日本には多いからです。
日本の上場企業で株価純資産倍率(PBR:株価が「1株当たり純資産」の何倍かを示す)が1倍未満の企業、すなわち、金はあるけどビジネスが右肩上がりで上がるとは考えられていない、将来の拡大の期待がない企業が1,800社を超えます。
これは上場企業の50%以上です。
2023年の円安による特需を受けても株価が低迷しております。
当然これは世界的に異常であり、すぐにでも是正をしなければいけない問題ですが、上場企業の50%を上場廃止にするわけにもいかず、ずるずると今に至ります。
ここに風穴を開けるのがコロプラとコインチェックのIEOです。
コロプラの現在の時価総額は約800億円。
過去10年間に40タイトルをリリースしており、その中には「ドラゴンクエストウォーク」や「白猫プロジェクト」などの有名タイトルが含まれています。
ブロックチェーンゲームに関しては、2022年にNFTゲームとして復活した「元素騎士オンライン」が主に日本で爆発的なヒットを記録し、一時的には時価総額が8,000億円を超えました。
現在の時価総額も1000億円を超えています。
これは一つのタイトルに対する評価です。
ブロックチェーンゲームは、全ての資産が企業に帰属しないため中央集権の自由度は持てませんが、その結果生まれる経済圏は、既存産業の10倍の期待値を持っています。
つまり、コインチェックのIEOの成功は、まさに日本の企業の成功と言えます。
もちろん、全てが成功する保証はありませんが、上場企業の今後のIEOについて株主に説明することが重要です。
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