デジタル社債の未来:三菱UFJ信託銀行とNTTデータの挑戦
三菱UFJ信託銀行とNTTデータは、ブロックチェーン技術を活用してデジタル社債の効率的な発行・管理のための新しいインフラの構築を発表しました。
三菱UFJ信託銀行が開発したプラットフォーム「Progmat」は、デジタル証券市場で84%の市場シェアを有しています。
一方、NTTデータグループは、伝統的な社債の受託金融機関向けのシステムで高いシェアを持ち、両社の連携はデジタル社債市場の拡大を目指しています。
新しいインフラの導入は、社債の取引や発行を効率的にし、取引のコストを削減するとともに、小口取引にも対応することができます。
また、業界の標準化に向けた取り組みや、新たな連携の模索も進められています。
この動きは、デジタル特典付きの社債の利用増加とともに、市場のさらなる活性化を期待させます。
三菱UFJとNTTデータ、デジタル社債(STO)促進に向けて連携
COINPOST
デジタル社債とSTO:日本市場の現状と期待
日本のデジタル社債(STO)市場が動き始めています。
期待の話題であると同時に、私、伊藤としては、まだ時期尚早と感じます。
WEB3.0業界の成長は速いので、2023年までに飛躍しなくとも、2024年に大きな飛躍が期待できるかもしれません。
この業界では期待値をコントロールしないと、いつも時期尚早に感じるので、初期の最も情報感度が高い方に向けて、伊藤の考えを解説します。
まず、STO(Security Token Offering)は、有価証券をデジタルトークン化して、資金を調達することを指します。
デジタル社債は、STO市場のセキュリティトークンの一つとして位置づけられています。
三菱UFJ信託銀行が開発したデジタルアセット発行・管理プラットフォーム「Progmat」の取引額は800億円と言われていますが、国内社債市場規模は13兆円です。
まだデジタル社債の規模は全体の1%未満です。
ここから既存市場を超えて規模を拡大することに大きな期待を寄せています。
既存の社債市場はほとんどが利息主体の市場であり、市場規模は着実に縮小しています。
STO市場は金融業界にとって救世主になるかもしれません。
期待がこんなにも高いのに、なぜまだ早いのでしょうか?
その理由として、デジタル社債は一口10,000円から参加できるという魅力がありますが、これでは国民ほぼすべての1億人の日本人が参加したとしても、たったの1兆円しか集められません。
世界中から日本のデジタル市場に関心を持っている10億人を想定して、やっと10兆円の規模です。
現在、仮想通貨やWEB 3.0市場に参加している人は10億人未満であり、3億〜4億人と推定されています。
デジタルと小口化の相性はとても良いのですが、単純にユーザー数の少なさが一つの理由です。
いつか解決される問題ですが、2023年、2024年ではまだ早すぎると思います。
もう一つはユーザー体験の複雑さです。株式も社債も、それを発行した会社と投資家は一蓮托生です。
このように考える投資家は、株主優待に魅力を感じるタイプの人々です。この層がどれだけ取り込まれるかが、STOの成功の鍵となります。
有価証券の市場はこれまで金融に縛られておりましたが、金融以外に魅力を感じる層を取り込む必要があり、STOではそれが可能となります。
これからは企業が提供するアプリ内で社債トークンを購入することが可能となったり、店舗で社債トークンでの支払いもできるようになったりするかもしれません。
これが来年始まるのか、5年後や10年後に始まるのかはわかりませんが、ここまで生活の一部に組み込まれたらデジタル社債の成功と呼べると思います。
伊藤は、この未来は必ず訪れると信じていますが、市場がまだ受け入れていないとも考えています。
伊藤の予測が間違っていて、2024年には大多数のサービス利用者が、企業ポイントを集めるかのようにデジタル社債を保有する時代になることを期待しております。
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