中国やインドで暗号資産が禁止されるといった話がなされるなど、今日では世界各国で暗号資産の『規制』が話題になっています。
そんな中、今回は現在暗号資産の規制が最も緩いと噂されているフランスの暗号資産情勢について詳しく考察していきたいと思います。
数カ月でここまで進展!規制の取り決めに積極的なフランス
- 17年12月8日、ブロックチェーンを通した証券取引の可能性に関する法令を政府が公布
- 17年12月22日、金融市場庁がブロックチェーン、暗号資産、ICOに関する公的協議の結果を発表
- 18年1月15日、ジャン=ピエール・ランドー氏が座長を務める暗号資産の規制を目的とする作業部会を、ブルーノ・ルメール経済・財務大臣が設置
- 18年4月26日、国務院がビットコインの課税に関するより詳細なガイドラインを開示。
引用元:COIN TELEGRAPH
フランスは暗号資産友好国か?一律課税への改正や規制動向を徹底解説(2018年5月18日より)
フランスでは約5カ月ほどの期間に、ブロックチェーンや暗号資産の規制に関する法令を定めるための対談やその施行が幾度となく行われてきました。
一見、この文面だけを見ればフランスは暗号資産業界におけるイノベーションを潰そうとしているように思えるかもしれませんが、実はそうではありません。
規制を設けるメリットとしては、ブロックチェーン技術に関して言えば資金の流れを管理することで組織犯罪への対抗手段をを持つこと、また信頼できる環境を整えることで一般的な国民からの投資を促進させるといったことが挙げられます。
また、 規制当局にも暗号資産やブロックチェーンの技術面に関して理解が深い人材を配置 しており、民間企業との間でも友好的な対話が常日頃行われているようです。
フランスでの暗号資産取引における課税の詳細が決定!
- ビットコインを不定期に売買したことによって収益を得た時は、原則として「動産のキャピタルゲイン」
- 販売者が「本システムの生成とオペレーション」に直接参加している時(マイニングによる収益を指す)は、例外的に「非商業的利益」
引用元:COIN TELEGRAPH
フランスは暗号資産友好国か?一律課税への改正や規制動向を徹底解説(2018年5月18日より)
それでは、フランスでの規制の内容について見ていきましょう。
まず、4月26日に国務院が暗号資産取引における課税の詳細が明確化されました。
具体的には今まで14~45%で変動していた累進課税が19%で一律になったのです。
現段階ではBTCに限定されてはいますが、頃合いを見て他のコインにも適用されるのではないかと思われます。
これは我々日本人から見ても割と現実的な規制ですが、実は フランスではブロックチェーンにおいて直接的に影響のある明確化された規制は現状これだけである といっても過言ではないのです。
フランスには存在せず?!ICOにおける法的枠組み!
いかなるホワイトペーパーも、以下を明記すべきとしているのだ。
- ICOに関連するプロジェクトとその展望の説明
- トークンによって付与される権利
- 紛争が生じた際の管轄裁判所
- ICOの枠組み内で調達した資金の経済上、会計上の扱い
これらのルールとその他の「ベストプラクティス」-まだ法的に定義されていない-を順守しているICOは近い将来、ホワイトペーパーを提出することによって、AMFから「証明書」を取得できるようになるだろう。
引用元:COIN TELEGRAPH
フランスは暗号資産友好国か?一律課税への改正や規制動向を徹底解説(2018年5月18日より)
アメリカ(17%)、イギリス(11%)、などと比較するとフランス(2%)のICO業界はまだまだ発展途上であると言えます。
そのフランスの気になるICO規制ですが、実はフランスにはICOの法的枠組みは存在しないのです。
つまり銀行や会計事務所からしてみると暗号資産関連のビジネスに関与することに慎重にならざるを得ませんが、一般人にとってはICOに参加する敷居はとてつもなく低いと言えるでしょう。
現段階では簡単なガイドラインが存在するだけですが、フランスは世界初の取り組みである証明書システムを導入しようとしています。
この証明書は一定の基準を満たすことで国から証明書が発行されると言ったシステムで、 これがあることで国から許可を得たICOかそうでないかが判断できる ようになります。
ただしこれに関しては賛成の支持が多い中、投資家の保護がなされていないという反対意見も出ているようです。
今後どう動く?フランス暗号資産業界の未来
これまでのところ国会議員は、暗号資産の取引と譲渡に関する法的枠組みを整えることに注力してきた。一方で、暗号資産資産、とりわけICOの文脈における暗号資産資産の会計ルールは、まだ定まっていない。
引用元:COIN TELEGRAPH
フランスは暗号資産友好国か?一律課税への改正や規制動向を徹底解説(2018年5月18日より)
最後に今後のフランスの暗号資産業界の展望について考察していきたいと思います。
現段階でのフランスはイノベーションを優先的に築きあげるといった目的のもと、緩めの規制を慎重に定めるといった方針を取っています。
そして暗号資産取引や譲渡に関しては明確化されてきましたが、それ以外の法的枠組みは無いに等しく、これまでのアクションもまだ初動に過ぎないといった印象を受けます。
しかし 国会議員がブロックチェーン起業家に対して非常に協力的でなおかつ技術についての理解もあり、民間企業との協力体制が整っているといった環境はこの上ない強み と言えるでしょう。
今後の動き方次第ですが、フランスがこの先 暗号資産業界を牽引していく可能性も大いに考えられるのではないでしょうか。
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