ブータンが、国家裏付けの金連動トークンを発表しました。
国家が実物資産を担保し、ブロックチェーン上で発行するという動きは、仮想通貨の「役割」が静かに変わり始めていることを示しています。
本記事では、この出来事を事実と構造に分けて整理し、これを独自のジャーナリズムで解説します。
ブータンが金連動の国家裏付けRWAトークンを発表(2025年12月11日)
2025年12月11日、南アジアの王国であるブータンは、国家が裏付ける金連動型トークン「TER」を発表しました。発表を行ったのは、同国が進める特別行政区「ゲレプ・マインドフルネス・シティ(GMC)」で、国家プロジェクトとしての位置づけが明確にされています。
TERは実物の金を担保とするRWA(実物資産)型トークンで、金の保管はデジタル資産銀行であるDKバンクが担うとされています。
このトークンは、Solanaブロックチェーン上で発行され、高速かつ低コストな取引環境を前提とした設計が採用されています。RWAのトークナイゼーションを手がけるMatrixdockが技術パートナーとして参加し、実物資産とデジタル資産を結びつける仕組みを支援します。
ローンチ初期段階ではカストディ形式で管理され、購入や保有の体験は、従来の金投資に近い形になると説明されています。
ブータンはこれまでにも、水力発電を活用したビットコインのマイニングを行い、約6000BTCを保有していると報じられてきました。また、観光分野では仮想通貨決済を導入し、国内1000以上の事業者で利用可能にするなど、国家レベルでWeb3の活用を進めてきた経緯があります。今回のTER発表は、そうした取り組みの延長線上にあるものとされています。
引用元:Cointelegraph Japan
https://jp.cointelegraph.com/news/bhutan-ter-sovereign-gold-digital-token
仮想通貨は「価格」ではなく「使われ方」で評価され始めている
この出来事はこう解釈してください。
今回の発表が示しているのは、仮想通貨の価値が価格変動や投機的な話題だけで語られる段階から、実際に「何に使われているのか」という視点へ少しずつ移行しつつある可能性です。国家が実物資産を担保にトークンを発行する行為は、短期的な値動きを狙う文脈とは明確に異なります。
一方で、国家プロジェクトであること自体が成功や普及を保証するわけではありません。流動性、利用範囲、制度設計の持続性など、多くの前提条件が揃わなければ、評価は定まりません。
こうした動きが単発で終わるのか、複数の国や分野へ広がっていくのかを見極めるのは簡単ではなく、注意が必要です。
国家が出したから「未来が約束された」と思うのは早い
このニュースを見て「もう次の時代が来た」と感じたなら、少し前のめりです。
国家が関与するという事実は重い一方で、それだけで評価軸が切り替わるほど単純ではありません。
ニュースは、必ずしもすべてが正確とは限りません。
また、誰が発言しているかによって、同じ事実でも意味は大きく変わります。
そもそもニュースは、出来事の「一部」しか切り取って発信されないものです。
だからこそ、ニュースだけを材料に未来を断定すると、判断を誤りやすくなります。
ただし、ニュースそのものが無価値なのではありません。
読み手が、まだ読み方を知らないだけです。
無知は無能ではありません。
ニュースの構造や背景を意識して読み解く練習を重ねれば、誰でも「今の情報」から「これから起きる流れ」を捉えられるようになります。
このメディアでは、そのための視点と考え方を伝えていきます。



























