イランでインターネット遮断 市民はビットコインを使い続けられるのか 2026年1月10日

イランで政府によるインターネット遮断が行われた。
この出来事は、遠い国の特殊なニュースに見えるかもしれません。
しかし仮想通貨やビットコインを「価格」だけで見ている人ほど、見落としやすい前提が含まれています。
このニュースは、投資の話でも技術の話でもありません。
もっと根本的な「価値の置き場所」に関わる出来事です。
これを独自のジャーナリズムで解説します。

イランでインターネット遮断 市民はビットコインを使い続けられるのか 2026年1月10日

CoinPost
https://coinpost.jp/?p=679852

2026年1月、イランでは経済状況の悪化を背景とした抗議活動が全国に拡大した。
イラン政府はこれを受け、国内のインターネット接続を遮断した。

統計サイトのスタティスタによると、人口約9,200万人のうち、約700万人が仮想通貨利用者と推定されている。
ブロックチェーン分析企業TRMラボは、2025年1月から7月までの間に、イラン国内で約37億ドル相当の仮想通貨フローがあったと報告している。

抗議活動の拡大と同時期に、イラン・リアルは米ドルに対して過去最安値を更新した。
この通貨下落の進行と前後して、政府による通信遮断が実施された。

インターネット遮断下では、仮想通貨の利用は大きく制限される。
一方で、衛星通信を用いたスターリンク、ビットコインのブロックデータを配信するブロックストリームの衛星ネットワーク、Bluetoothを活用したピアツーピア通信アプリ「ビットチャット」など、代替的な通信手段が存在することも指摘されている。

ただし、これらの手段であっても、最終的に取引をブロックチェーン上で確定させるためには、いずれかの地点でインターネット接続が必要とされる。

価値は「上がるもの」ではなく「残るもの」として扱われ始めている

この出来事はこう解釈してください。

これは、仮想通貨が便利かどうかを試す実験ではありません。
国家が機能不全に近づいたとき、人々がどこに価値を逃がそうとするのかを示す事例です。

イランでは、法定通貨の下落と同時に、通信という社会インフラが制限されました。
つまり、銀行口座も、送金網も、情報アクセスも、同時に不安定になった状況です。

その中で仮想通貨が注目されている理由は、「儲かるから」ではありません。
国の管理外にあり、完全には消せない形で価値を記録できる手段だからです。

日本ではビットコインは金融商品として語られがちですが、
世界の一部では、生活を継続するための“保管場所”として見られています。

ただし、これを万能だと捉えるのは早計です。
通信や電力、物理的な制約が絡む以上、単純な話ではなく、注意が必要です。

「ビットコインが上がって嬉しい」と感じた人は、少し立ち止まった方がいい

ビットコインが上がって喜ぶ前に、
その間に何が下がっていたのかを考える必要があります。

ビットコインが高値を更新するまでの過程で、
世界中の法定通貨、とくに日本円の価値は静かに落ち続けてきました。
価格が上がったというより、基準にしている通貨が弱くなったとも言えます。

今回のニュースが突きつけているのは、
ビットコインを買うかどうかではありません。
私たちは何を基準に価値を測り続けるのかという問いです。

ニュースは、必ずしもすべてが正確とは限りません。 また、誰が発言しているかによって、同じ事実でも意味は大きく変わります。 そもそもニュースは、出来事の「一部」しか切り取って発信されないものです。
だからこそ、ニュースだけを材料に未来を断定すると、判断を誤りやすくなります。 ただし、ニュースそのものが無価値なのではありません。 読み手が、まだ読み方を知らないだけです。
無知は無能ではありません。 ニュースの構造や背景を意識して読み解く練習を重ねれば、誰でも「今の情報」から「これから起きる流れ」を捉えられるようになります。 このメディアでは、そのための視点と考え方を伝えていきます。

この記事を書いた人

伊藤健次

日本最大級の暗号通貨サイト【COIN OTAKU】編集長 1984年生まれ 静岡県出身 慶應義塾大学 大学院 経営管理研究科 ヘルスケアポリシー&マネジメント集中コース終了 株式会社ソクラテス 代表取締役 / 国内企業暗号資産事業顧問 / 暗号資産取引所アドバイザー / 暗号資産投資アナリスト / Fintechコンサルタント / 暗号資産非公式アーティスト /YouTuber テレビ東京WBS出演 テレビ東京モーニングサテライト出演 NHKおはよう日本出演 BS11 真相解説 仮想通貨NEWS!出演 その他各メディア取材、出演

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