仮想通貨

12月28日、年内滑り込みでビットコインsegwit2xが分裂！２度目の正直なるか？！

2017.12.22

急遽ビットコインがハードフォーク（分裂）を行うというニュースが飛び込んできました。
ハードフォーク予定のコインの名前は「SegWit2x」。
あれ？どこかで聞いたことがあるような・・・
そう、11月にハードフォークを予定し、突如中止となったSegWit2xが再度息を吹き返したというのです。
今回は本当に分裂するのでしょうか。
詳細について追っていきたいと思います。

以前のSegWit2xはなぜ分裂しなかったのか？

そもそもSegWit2xとはどんな特徴のコインだったのでしょうか。
この話の発端はさかのぼること2017年8月、ビットコイン（本家）に「segwit」が導入されたという事実を覚えているでしょうか。

スケーラビリティ問題解消をめぐって開発者が仲たがい

現在もトランザクション詰まりが続くビットコインですが、以前から「スケーラビリティに問題がある」として問題視されその解消をめぐって内部で争論となっていました。
このスケーラビリティ問題を解決するには
①ブロックを大きくする
②１つの取引データを小さくする
③ビットコイン（Bitcoin）のブロックチェーン外にデータを保管する
④ブロックの大きさを可変型にする
など、様々な解決策が考えられていました。
議論の末、ビットコインコア技術者の大半は「②１つの取引データを小さくする」という結論でまとまり、この機能追加を「segwit」として導入しました。
これが2017年8月のことです。
ビットコイン(Bitcoin)のセグウィット(segwit)をわかりやすく解説
ただ、中には
「いやいや、それよりもブロックを大きくするべきだ！」
という少数派が存在し、その少数派が意見を押し通そうとした結果、segwit2xが誕生すると言われていました。

SegWit2xは企画倒れ

しかしSegWit2xは企画倒れに終わります。
当時主導者として名前が挙がっていたのがバリーシルバート（Barry Silbert）氏。

その他にも主格メンバーは存在していたようですが、多くは明るみに出ないまま。彼以外で唯一名前が上がっていたのが分家ビットコインキャッシュを支持していることでも有名なジハン・ウー氏でした。
この時点でのSegWit2xの特徴と言えば「ブロックサイズを2MBに上げること」のみ。
それ以外はこれといった特徴は無く、周囲からもあまり支持を得られなかった理由とされています。
また、このSegWit2xには大きな欠点が１つありました。
それはリプレイアタックに対するプロテクトがかけられていなかったこと。
これは分裂直後にSegWit2xのチェーンがハッキングに合った場合、SegWit2x自体が消滅してしまう可能性を意味します。
更にはビットコイン（本家）のチェーンが消滅してしまう可能性もあり、周囲から心配する声を集めておりました。
結果SegWit2xはハードフォークせず、プロジェクト自体も自然消滅したと思われていました。
2017年11月に予定するビットコインのセグウィット2（SegWit2x）とは

今回のSegWit2xは以前のそれとは別物

今回のSegWit2xは公式サイトもオープンしており、前回のSegWit2xとは意気込みが違いそうです。

最大の違いとして挙げられることは創業者が異なること。
前回の発案はバリー・シルバート氏でしたが、今回のSegWit2xはジャップ・テロワ（Jaap Telouw）氏が総指揮を執るようです。

更に前回問題視されていた「リプレイアタック問題」についても、策が講じられている様子。
これにより、以前問題視されていた「いづれかのチェーンが消えてしまう可能性」は無くなったと言えます。
では他にどのような特徴を持っているのでしょうか。

SegWit2xの特徴

公式サイト：http://b2x-segwit.io/
公式Twitter：https://twitter.com/Segwit_2X
呼称：　Bitcoin SegWit2x（ビットコイン　セグウィットツーエックス）
表示：　B2X
ブロックサイズ：　4MB
ブロック生成スピード：　2.5分/ブロック
分裂予定ブロック数：　501451ブロック
分裂予定日：　2017年12月28日頃
付与比率：　ビットコイン保有と同数（1:1）
リプレイアタックに対するプロテクトは完備されているのは当然として、暗号化アルゴリズムX11を使用することやブロック毎の難易度調整を行う機能も搭載されております。
また、既にEXRATES、YoBitにて先物取引が行われており、値がついている様子。
パートナーの項目を見る限りBitBTCやその他複数の取引所の名前も載っており、上場後はバイナンス（Binance）を含めた6取引所であれば、SegWit2xを確実に手に入れることが出来ると思われます。

ロードマップ

【2017年12月19日】
先物市場　上場
【2017年12月28日】
ハードフォークを行い、SegWit2x誕生
【機能追加（日時未定）】
オフラインコード機能追加
【機能追加（日時未定）】
ライトニングネットワーク機能追加
【機能追加（日時未定）】
ZkSnark（ジーケースナーク）機能追加
【機能追加（日時未定）】
スマートコントラクト機能追加
このロードマップを見る限り、イーサリアムが導入した高機能をほとんど搭載し、ビットコイン版イーサリアムとなるべく進化を予定しているようにも感じます。

進化を遂げる分家コイン

年内だけでも3回のハードフォークを行う予定のビットコインですが、SegWit2xの分裂が決まったことにより、これで年内あと4回の分裂を予定するビットコイン。
12月に入って既に3回の分裂を行ったビットコインですが、特にこのところ分岐していくコインは、ビットコインと比較すると高機能、且つ多機能なものばかり。
ビットコインは王者の威厳を保ったまま2018年を迎えることができるのでしょうか。