最近、各国政府は暗号資産に対して様々な措置を行うようになってきました。今回はその中でも独自の暗号資産の発行について検討している新しい国について見ていきます。
ロシア・ドバイに続いてイスラエルも国家的な暗号資産の発行を検討
イスラエル政府が、ロシア・ドバイに続いて国家的な暗号資産の発行を検討 していることが分かりました。イスラエル政府が同国の法定通貨である新シュケルの価値に連動した暗号資産の発行を検討していることがわかった。国家的な暗号資産についてはロシアやドバイが発行を検討しており、これに続く動きだ。
引用:コインテレグラフ 「イスラエル政府が官製暗号資産の発行を検討、国内の現金流通減らす法案も」 https://jp.cointelegraph.com/news/israel-government-considering-national-cryptocurrency
近年、世界各国の銀行や企業は現金以外の支払いを好むようになっており、フィンテック分野が発達したりキャッシュレス化が進んでいったりしていますね。
その中でも 国家が主導で仮想のデジタル通貨を発行 するというのは世界的にみてもかなり先進的ではないでしょうか。
高い技術力を誇るイスラエルでこのプロジェクトが成功すれば世界中で大きな話題になり、ほかの国にもこのような動きが広がるのではないでしょうか。
次に、イスラエル政府が独自の暗号資産を発行する目的について見ていきます。
現金の流通量削減を目指して
イスラエルは国内でGDPの約5分の1を占めるブラックマーケットにおける取引を難しくすることを目的としており、国内に流通する現金の量を大幅に減らす法案も検討している ようです。イスラエル財務省に近い消息筋によると、政府に登録されたデジタル通貨は同国GDPの22%を占めるブラック・マーケットにおける取引を難しくするという。
また、国内に流通する現金の量を大幅に減らす法案も検討しているという。例えば給与の現金払いを禁じる法案だ。
ただしデジタル通貨の作成に実際取り掛かるのはまだまだこれからで、「経済整備法」が成立してからイスラエル中銀内で「デジタル・シュケル」の開発が検討されることになる。
2年前、現金流通の量を減らす法案はイスラエル議会(クネセト)で可決しなかったが、ビットコインや暗号資産市場の盛り上がりを背景に議論が再燃しているようだ。
引用:コインテレグラフ 「イスラエル政府が官製暗号資産の発行を検討、国内の現金流通減らす法案も」https://jp.cointelegraph.com/news/israel-government-considering-national-cryptocurrency
デジタル通貨の作成に実際に取り掛かるのはまだまだこれからとはいえ、ブラックマーケットの縮小やキャッシュレス化による便利で快適な決済システムの導入が進めば、イスラエルにとって大きな前進だと思います。
イスラエルが暗号資産を発行する目的についてはわかりましたね。次に、暗号資産に対する要人の見解と暗号資産市場の今後について見ていきましょう。
活発化が見込まれる暗号資産ビジネス
イスラエルでは首相やウォレット運営会社の副社長などが暗号資産と金融システムについて言及 し、前向きな発言をしています。ベンヤミン・ネタニヤフ首相が今月12日に暗号資産が銀行にとってかわる可能性に言及するなど、イスラエルでは新たな金融のありかたを模索する気運が高まっている。
イスラエルのウォレット運営会社であるコル(Colu)のマーク・スマルゴン副代表はコインテレグラフとの取材の中で、「イスラエルの規制当局はここしばらくデジタル通貨を検討しており、我々も議論に参加させてもらっている。計画が現実化すれば当社は喜んで協力するつもりだ。デジタル通貨がお金の未来だと信じている」とのべている。
引用:コインテレグラフ 「イスラエル政府が官製暗号資産の発行を検討、国内の現金流通減らす法案も」 https://jp.cointelegraph.com/news/israel-government-considering-national-cryptocurrency
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は米マサチューセッツ工科大学卒で、元ボストンコンサルティンググループの経済コンサルタントでもあり、発言が信用できそうです。
また、 国家リーダーとして銀行とビットコインの関係について語ったのは非常に珍しく 、今後どのようになっていくのかがとても気になりますね。
これまで様々な考察をしてきましたが、まとめとして暗号資産の本質とそれに対する政府の対応の仕方によって変わる未来について見ていきましょう。
暗号資産のメリットを生かすも殺すも政府の対応次第
ブラックマーケットの縮小やキャッシュレス化による便利で快適な決済システムの導入が進めば、国家にとっては大きな前進になるとは思います。
しかし、暗号資産の元をたどると、非中央集権的で民主主義的な通貨、そして国家の経済状況に左右されないという特徴がありましたよね。
イスラエルのように 暗号資産を国家主導で作ってしまうとこのような暗号資産独自の特徴、利点が失われてしまって暗号資産としての意味がなくなってしまう 可能性もあるのではないのでしょうか。一長一短がありますが、このような動きは新鮮で先進的であります。、
多角的に見てメリットが多いシステムは何かをよく考え、そのシステムが世界で採用され、今より便利な社会が実現されればいいですね。今後の動向を追っていきましょう。
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ロシア政府発行の暗号資産や各国の暗号資産に対する姿勢について詳しく知りたい方はこちら
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